ブーム到来で人気沸騰! 爬虫類の魅力と飼育する際の注意点について
犬や猫、小動物は昔からペットとして人気がありますが、最近ではヘビやトカゲ、カメなどの爬虫類を飼う方も増えています。ペットショップやバラエティショップで爬虫類の飼育グッズをよく目にするようになった方も多いのではないでしょうか?
そこで今回は、爬虫類の魅力や爬虫類初心者にもおすすめの人気種、飼育する際の注意点などについてご紹介します。
ヘビやトカゲが自宅に! 爬虫類の魅力とは?
現在、日本では空前のペットブームと呼べるほど、動物を飼育する家庭が増えています。以前まではペットの定番である犬や猫、うさぎ、小鳥などが大部分を占めていましたが、今では「それ、飼えるの?」と思わず驚きの声をあげてしまう動物もペットにされており、爬虫類もその一つです。
爬虫類独特の動きと柄、顔つきに夢中になってしまい、多頭飼いになることも珍しくありません。
爬虫類の性格や動き、顔つきは種類によってさまざま
爬虫類というとクールで無機質なイメージがあるかもしれませんが、性格や動き、顔つきは種類によってさまざまです。
そのため、飼い主の好みに合った個体を選ぶことも、爬虫類を飼う楽しみになります。
名前を呼ばれたら寄ってくる?! 懐く個体も
爬虫類のなかには、人間とスキンシップを取ったり、名前を呼ぶと飼い主さんのもとに寄ってきたりする個体もいるようです。
ここまで信頼関係を築けるようになるには時間がかかりますが、少しずつ馴れてもらうその過程もまた、楽しい時間になります。
一人暮らしでも飼いやすい
小型種であればスペースにさほど余裕がなくても飼育できますし、散歩の必要がないので一人暮らしの方のペットとしてもおすすめです。
餌についても、週に数回与えるだけで済む種類もいるので、家を空ける機会の多い方でも安心ですね。
爬虫類初心者にもおすすめの人気種
爬虫類は非常に種類が多いことでも知られており、いざ「飼ってみたい」と調べてみても、これといった見当がつかないこともあるでしょう。
次に挙げる動物は、比較的飼育しやすい爬虫類とされているので参考にしてみてください。
カメ
頑丈な甲羅とのっそりとした動きが特徴のカメは基本的に穏やかな性格の個体が多く、飼育のしやすさについても群を抜いています。
つぶらな瞳や首を傾ける仕草にもファンは多く、爬虫類が苦手な方でも「カメなら大丈夫」という声も。
そんなカメですが、爬虫類初心者の方であれば小型の「ミシシッピニオイガメ」がおすすめです。
成長しても体長は10cm程度なので大きな水槽は必要なく、餌を与える頻度も週2、3回程度でOK。ただし、水棲のカメなので水槽の水は最低週に1回は取り替えて、常にきれいな住環境を保つ必要があります。
また、名前からわかる通り、ミシシッピニオイガメは危険を察知すると独特のにおいを出します。普段はめったににおいを出すことはありませんが、動物のにおいが苦手な方は飼育自体を避けるか、カメを怒らせるようなことはしないように気をつけましょう。
ヤモリ
「爬虫類といえばヘビやトカゲでしょ!」と考えている方には少々物足りないかもしれませんが、ヤモリは飼育しやすいのでおすすめです。
ヤモリのなかでも特に人気があるのは「ヒョウモントカゲモドキ(レオパードゲッコー)」で、かわいらしい顔とおだやかな性格は幅広い層から人気があります。
飼育ケージも縦横30cmほどのものでいいので、一人暮らしのワンルームアパート・マンションでも十分飼育可能。帰宅後、夜行性のヒョウモントカゲモドキが「おかえり」と顔をのぞかせてくる瞬間は、忙しい毎日の心の支えになるかもしれませんね。
なお、ヒョウモントカゲモドキのなかには人とのスキンシップもできる、人馴れした個体もあるようですが、爬虫類は基本的に「触るペット」ではありません。あくまで観賞して楽しむペットとしてお迎えしましょう。
爬虫類をお迎えするときの注意点
最近では、爬虫類の人気に伴って飼育グッズや医療サービスが充実し、以前よりは飼育しやすい状況になっています。
しかし、犬や猫といった一般的なペットとは異なる点が多々あるので、実際にお迎えするときは次のような点に注意する必要があります。
飼育環境の調整を徹底する
爬虫類のお世話自体はそれほど手間がかかりませんが、温度や湿度の管理など飼育環境の維持には気をつけなければなりません。
また、適温を保つためにファンやヒーターを付ける必要があるため、その分電気代もかかることはしっかり認識しておきましょう。
種類によっては餌代が高くつくことも
種類によっては生き餌が必要となり、餌代が高くなる場合があります。そのため、爬虫類初心者の方の場合は、葉物野菜や人工飼料で飼育できる種類がおすすめです。
ケージはしっかり掃除する
爬虫類を飼うと、においが気になることがあります。爬虫類自体にあまりにおいはありませんが、糞や餌のにおいが強いのでケージ内の掃除は必須です。
適切な掃除の頻度やタイミングは爬虫類の種類にもよるので、この点はお迎えする前にペットショップの方や飼育経験者の方に確認しておきましょう。
掃除してもにおいが気になる場合は、爬虫類専用の消臭スプレーやパウダーを使用するのもおすすめです。
触った後は必ず手洗いを!
爬虫類から人へのサルモネラ菌感染を予防するため、ペットを触った後は必ず手をしっかり洗いましょう。
食中毒を引き起こすサルモネラ菌は爬虫類の常在菌であるため、感染を防ぐには飼い主さん主体で対策をする必要があります。
脱走には要注意!
ここ最近の爬虫類ブームと同時に脱走事案も多くなっています。爬虫類はちょっとした隙間からケージを脱出してしまうことがあるため、お迎えするときはしっかりとした作りのケージを購入し、目を離すときは必ずケージのフタや扉を閉め、施錠しましょう。
脱走してしまった場合、爬虫類の種類によっては人や他の動物に危害を加えてしまう恐れもありますし、現地の生態系を脅かす可能性もあります。
長生きを前提とした飼育を!
爬虫類は寿命が長いことで知られています。例えば、さきほどご紹介したヒョウモントカゲモドキは10年〜15年、ミシシッピニオイガメは30年を優に超えることもあります。爬虫類の寿命は犬や猫と同等か、それ以上とみて間違いないでしょう。
これから爬虫類をお迎えする方は、彼らの長い寿命を見据えてお世話してくださいね。万が一の場合に備えて、爬虫類の里親募集サイトをチェックしたり、預かってくれる方を見つけておいたりすることをおすすめします。
飼えない場合は「爬虫類カフェ」を利用する手も
注意点を一つひとつ確認した結果、お迎えするのが難しい場合もあるでしょう。ここで無理をしてお迎えすれば、後々大きなトラブルにつながりかねません。しかし、がっかりしないでください。お迎えできなくても爬虫類に会える「爬虫類カフェ」があります!
爬虫類カフェは猫カフェと同じく「見て、触れ合える」がコンセプトであり、ドリンクを飲みながらさまざまな爬虫類の動物たちと触れ合えます。
生体を販売している店舗もあるので、何度か通って「この子だ!」と思ったときにお迎えするのも良いですね。もちろん、衝動買いはなしです。
まとめ
爬虫類の魅力や爬虫類初心者にもおすすめの人気種、飼育する際の注意点などについてご紹介しました。
ペットショップ経由でお迎えしたとしても、爬虫類は野生動物であることには変わりありません。まるで小さな恐竜のような姿は神秘的であり、自宅で野生動物の世界を再現できることも爬虫類ファンが増える理由の一つなのでしょう。
しかし、南米やアフリカなど、爬虫類が本来生息している自然環境を作り出して維持するのは想像以上に大変です。爬虫類をお迎えするときは、こうした点をよく考えた上で決断するようにしましょう。