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暮らし 2024-03-21

寒い時期には注意して! ペットの低温やけどは気づきにくいことも

冷え込む時期には、ペットに暖房器具を用意してあげる飼い主さんも多いことでしょう。体調管理に効果的な暖房器具ですが、気がつくと低温やけどをしていることがある点には注意が必要です。

そこで今回は、ペットの低温やけどの症状や対策などについて詳しく解説します。

ペットも人間も気づきにくい低温やけどの怖さ

寒い季節には人間もペットも暖房器具が恋しくなるものです。湯たんぽや使い捨てカイロ、ヒーター、ストーブなど、色々な暖房器具を使って快適な環境を作り出すでしょう。
ただ、製品の注意書きに「低温やけどに注意しましょう」と記載されていることに気づいている飼い主さんも多いかもしれません。実は人間だけではなく、ペットの低温やけども注意するべきなのです。

低温やけどとは?

低温やけどは、高温で起こる一般的なやけどとは異なり、約44℃~60℃の低い温度に長時間接触することで生じてしまうやけどが該当します。
一番低い約44℃の場合、普通の人なら「お風呂のお湯にしては少し熱いな」と感じる程度であることが多く、やけどの原因になる可能性がある温度とは思い至らないかもしれません。
しかし、動物は人間よりも長い毛で身体が覆われています。長い毛は熱さを感じにくい性質があるため、動物自身が「熱いな」と感じないままじわじわと熱が皮膚にダメージを与えてしまうおそれがあります。

低温やけどになるとどんな心配があるの?

低温やけどは、一般的な高温によるやけどよりも痛みに気づきにくい特徴があります。そのため気づいたときには症状が進行しており、治るまで長期化してしまうことも少なくありません。
痛みに気づきにくいとはいえ、症状が進行すれば痛みを感じるようになることは当然です。治るまで長期化する場合、その痛みが長く続くということにもつながります。ペットが痛みで長く苦しむのは飼い主にとっても哀しいことでしょう。
また、気づくまでに時間がかかりすぎ、やけどの範囲が広がってしまうケースも。体表面積の2~5割以上にやけどを負ってしまうと、敗血症の恐れも生まれると考えておきましょう。
ペットのために用意した暖房器具が、逆に健康を損ねては元も子もありません。暖房器具の設置方法やペットに過ごさせる環境には注意が必要です。

こんな状態は要注意! ペットの様子をよく観察して

低温やけどはペット自身も気づきにくいため、普段と違った様子を見せないことも多く、飼い主の発見が遅れてしまうケースが少なくありません。
もしもペットに以下のような様子があれば、低温やけどを疑い、必要であればかかりつけの動物病院に相談してください。

1:身体の同じ場所を気にしている、舐めている
2:特定の場所の被毛がはげている
3:皮膚が赤くなっている、水ぶくれができている、めくれている

このような状態は、低温やけど以外でもペット自身のクセやほかの原因で見られるかもしれません。
しかし、低温やけどをした動物に見られる行動でもあり、獣医師さんも注意を促していることは少なくないことも事実です。
あてはまる様子があれば、できるだけ早くかかりつけの動物病院へ行くことをおすすめします。

低温やけどの原因は? 症状は?

低温やけどの原因や症状について詳しく見てみましょう。ペットだけではなく人間も同様の原因で低温やけどが起こるため、飼い主もペットと一緒に気をつけるようにしてください。

低温やけどは熱さの感じにくさが原因に

前述の通り、低温やけどは約44~60℃の低めの温度に長く接触することが原因で起こります。ホットカーペットやペットヒーター、湯たんぽ、こたつのような熱源に長く触れていると起こりやすくなります。
どの暖房器具も、寒い時期には人間もペットも好んで使うものではないでしょうか。使っている時は温かく快適でも、長時間使い続けると低温やけどの原因になるため注意が必要です。

症状の深さは4段階

低温やけどの症状は4つの段階に分類されます。

【Ⅰ度】低温やけどの中ではもっとも軽い症状です。皮膚が赤くなったりヒリつきを感じたりします。

【Ⅱ度】水ぶくれができ、強い痛みが生じる段階です。ペットがしきりに同じ場所を気にしていたり、舐め続けているような様子があれば注意が必要になります。
また、進行すると皮膚の壊死や神経の損傷、感染症なども心配される段階のため、早めの処置が必要です。

【Ⅲ度】深いやけどが起きています。皮膚や皮下組織に重大な症状が見られるため、必ずすぐにかかりつけの動物病院へ連れて行きましょう。

低温やけどに気づいたら?

ペットの低温やけどに気づいたら、もっとも大切なことはかかりつけの動物病院で診てもらうことです。もしも症状がひどく、布や異物が傷口に付着している状態でも、はがさずに受診してください。
受診までの間は可能なら冷水を入れたポリ袋で冷やしたり、流水で積極的に冷やしてあげるのも効果が期待できます。冷やしたあとは清潔なガーゼで患部を覆い、傷を保護してあげましょう。

ペットを低温やけどにしない予防のポイント

低温やけどが心配だからといって、暖房器具をすべて撤去する必要はありません。注意を払いながら上手に使えば、低温やけどを防ぎながら快適な環境を作れるようになります。

湯たんぽや使い捨てカイロはここに注意!

湯たんぽはそのまま置くのではなく、厚手のカバーをかけてあげましょう。直接触れると気持ちよいことは確かなのですが、低温やけどの原因になります。
また人間がよく使う、使い捨ての貼るカイロはペットの使用に向きません。こちらも低温やけどの原因です。どうしても使わせてあげたい場合には、湯たんぽと同じように厚手のカバーで包んであげてください。

暖房器具のそばで長時間過ごさせない

人間もペットも、温かいストーブやヒーターの前で長く過ごしたくなるものです。「こたつに入ったら出られない!」という人もいるでしょう。
しかし、暖房器具のそばで長時間過ごすことも低温やけどをまねきます。適度な時間が経ってもペットが暖房器具のそばから移動しない場合には、飼い主がほかの場所へ連れて行ってあげましょう。
エアコンを上手に使い、暖房器具のそばだけではなく、部屋中が温まる工夫をするのもおすすめです。暖房器具の周りに柵を作り、至近距離まで近づけないようにするのもよいでしょう。

定期的に身体をチェックしてあげる

低温やけどは初期段階で気づきにくいものです。特にペットは強い痛みのような大きな違和感を持つまで変わった様子を見せないかもしれません。その時点では進行している可能性が高くなっています。
暖房器具の前で過ごす時間が増えたと思ったら、定期的に身体をチェックしてあげましょう。赤くなっている部分や触れたら嫌がる特定の部分があれば低温やけどを疑い、早めに治療を始めることが大切です。

気づかないと怖い低温やけどは飼い主が注意しよう

低温やけどは気づきにくく、厄介なものですが、飼い主が注意することによって防げる確率は高くなります。
暖房器具の使い方や長時間の使用を避けつつ、万が一低温やけどになってしまった場合には、早めにかかりつけの動物病院で受診しましょう。

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暮らし 2023-09-25

ペットと一緒に眠りたい! 添い寝することのメリットやデメリット

可愛いペットと一緒に寝たい!と思う飼い主さんは多いですよね。大好きなペットなら、自分から一緒に寝たがるかもしれません。
ただ、「お互いの睡眠によくないのでは?」「衛生面は大丈夫?」などの悩みも出てくるでしょう。

今回はペットと一緒に寝ることについて、メリット・デメリットや注意点などについて解説します。

ペットと一緒に寝るのはOK?NG?

家族の一員ともいえるペット。一緒に寝たいと思うのは、人間の家族でも同様です。とはいえ、ペットは人間と違う生き物のため、いろいろと心配なこともあるでしょう。
ペットと一緒に寝ることそのものには問題ありません。ペットが嫌がっていたり、人間の身体に押し潰されてしまうほど小型だったりという場合は避けるべきですが、ペット自身が一緒に寝たがるのなら大丈夫です。

ただ、アレルギーには注意しましょう。ペットと一緒に寝るということは、人間だけで寝るよりも抜け毛やノミなどの心配が増えます。どんなに清潔な環境でも、散歩ついでにノミやダニを拾って来ている可能性があります。
アレルギーがなくても、動物の汗やヨダレで湿疹やかゆみが起こるおそれが否定できません。シーツ、枕カバー、毛布の小まめな洗濯や、寝室を換気する回数を増やすなどの対策がおすすめです。

ペットと一緒に寝るメリットは?

ペットと一緒に寝ることにはいくつものメリットがあります。人間だけではなく、ペットにもよい影響が生まれるため、一緒に寝るときにはぜひ意識してみてください。

リラクゼーション効果がある

ペットの可愛い寝姿や穏やかな寝息、寄せてくる体のぬくもりは、飼い主にリラクゼーション効果をもたらします。毎日の生活で溜まったストレスが自然と癒やされ、ペットへの愛情がさらに増すことでしょう。

ペットが安心できるようになる

警戒心の強いペットなら、飼い主と一緒に寝床へ入るという行動は安心材料になります。また、群れで生活する動物の場合、群れで家族と一緒に寝ているという安心感が得られるでしょう。
飼い主と触れあいながら眠ることにより、「守ってもらえている、安心だ」と感じます。普段よりも深く眠り、健康増進が期待できます。

ペットの体調不良に気づきやすくなる

近い場所で眠るため、ペットに異変があったときに気づきやすくなります。もし急病のような重大な異変でも、すぐに対処できるでしょう。
特にペットが高齢で体調が心配だったり、病気から回復したばかりだったりというようなときには普段より細かく見守りたいものです。一緒に寝ていれば心配を軽減させられますね。

デメリットもある? 気をつけたいポイント

一緒に寝ることにはデメリットもあります。代表的な3つのポイントをご紹介します。

睡眠が浅くなってしまうかもしれない

寝返りや物音で目が覚めてしまい、良質な睡眠が取りづらくなってしまうかもしれません。お互いの寝返りやトイレなど、敏感に反応するタイプなら気をつけたいポイントです。

ペットが一人で眠れなくなってしまう可能性

いつも一緒に寝ることに慣れると、ペットが一人で眠れなくなってしまうおそれがあります。なかには分離不安症になってしまうペットもいるほど大切な問題です。飼い主が旅行や出張に行くときに問題になるでしょう。
飼い始めは一人で寝る習慣をつけたり、クレートトレーニングをしたりなど、先にできる対策をしておくと安心です。特にクレートトレーニングは、クレートを「安心できる場所」と覚えることによって安心感が高まります。
お留守番の練習をさせるのもおすすめです。「飼い主がいない家でも大丈夫」ということを教えてあげましょう。

怪我をするかもしれない

ベッドで寝る場合、ペットが寝ている間に転がり落ちてしまうかもしれません。怪我をしないような低いベッドならともかく、落下による骨折が心配されるようなベッドを使っている飼い主さんもいるのではないでしょうか。
また、飼い主の寝返りで思わぬ怪我をさせてしまう可能性も考えられます。特に小型犬のように華奢な動物と一緒に寝るのなら注意が必要です。
ペットと一緒に寝るのであれば、低くて広いベッドがおすすめです。狭くて危険なベッドで無理矢理一緒に寝るより、広々として安全なベッドを選びましょう。ベッドに限らず、いっそマットや布団で眠るのも選択肢のひとつです。

ペットとの睡眠は癒やされる! メリットをカバーして良質な眠りを

ペットとの睡眠は癒やされる! メリットをカバーして良質な眠りを
小まめな洗濯や喚起、ベッドの高さなど、いろいろな対策が必要になりますが、ペットと一緒に寝ることには飼い主とペットの両方にとっていくつものメリットがあります。
何より、可愛いペットと寝ることで得られる癒やし効果や絆の深まりは見逃せません。お互いが安心できる環境を整えて、良質な睡眠を楽しみましょう。

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暮らし 2023-03-23

動物と暮らしたい! 一人暮らしでも飼いやすい動物や注意点

一人暮らしでもペットと一緒に暮らしたいと考える方は多いでしょう。可愛らしいペットと過ごす時間は何にも代えがたい癒しになります。
しかし、ペットと生活することには多くのメリットがある一方で見逃せないデメリットもあります。

そこで今回は、一人暮らしでも飼いやすい動物や注意点などと併せてチェックしてみましょう。

一人暮らしでペットを飼うメリットやデメリットは?

一人暮らしでペットを飼うことには、さまざまなメリットやデメリットがあります。そのいくつかをご紹介します。

メリット

一人暮らしでペットを飼う大きなメリットは、「癒し」「心の支え」など、メンタル面を豊かにしてくれることでしょう。
とくに一人暮らしはさびしいと感じる瞬間が多いものです。愛らしいペットがいるだけで、その寂しさが軽減されるのではないでしょうか。
また、ペットはお世話が必要です。ご飯の支度、散歩、衛生管理など、飼い主はさまざまなことをしてあげます。
ペットのお世話が毎日のルーチンになれば規則正しい生活を送りやすくなります。お世話そのものが楽しく、生活の張り合いになるかもしれませんね。

デメリット

一人暮らしでペットを飼うときにデメリットだと考えられるのは、必ずお世話が必要なことでしょう。長期間、家を空けるのが難しくなります。
仕事の出張や旅行のときはどうしても心配です。数日なら大丈夫な動物も多いのですが、長期間の予定なら、ペットシッターや信用できる知人・友人に預けることも検討する必要がありますね。
家の状態にも気を配ることになります。床や壁、家具の傷みなどが気になる人はとくに注意しましょう。賃貸住宅の場合、あまりにも傷や汚れがひどいと退去時に原状回復費が高くなる心配もあります。
どうしても傷めたくないのなら、ケージ内で飼える動物を選ぶ、飼う前に壁や床など傷みやすい部分に対策をするなどの方法を考えましょう。

迷いそう! 一人暮らしにおすすめペット3選

一人暮らしにおすすめのペットをご紹介します。可愛さと飼いやすさはどの動物も折り紙付きですよ。

甘えん坊で温和な仕草に癒される! ウサギ

長い耳とふかふかの毛皮、愛らしいフォルムが魅力のウサギ。種類が豊富で好みの子と出会いやすいのも人気の秘密です。
甘えん坊なので触れ合える時間が多く、癒し効果もたっぷり堪能できます。抱っこが好きな種類もいますので、たくさん触れたい、抱っこしたい!と思う人も嬉しいですね。
一方、穴を掘ったり何かをかじったりするのが大好きな一面も。家の傷みが気になるときには対策が必要です。掘り場所に見立てたものやかじり木を置いてあげるとよいでしょう。

かしこくて人なつっこい姿がたまらない! ミニブタ

ミニブタは40kg以内の小さなブタです。最近は触れ合える「ミニブタカフェ」もあり、その魅力を堪能している人も多いのではないでしょうか。
人なつっこくてちょこちょこと寄ってくる姿はたまらない可愛らしさです。かしこさもあり、犬や猫のようにしつけも覚えてくれます。きれい好きなのも一緒に暮らす上で嬉しい性質ですね。
注意点は、ミニブタは「飼養衛生管理基準」に準拠した飼い方が必要であること、年に一度「家畜保健衛生所」に飼育状況の報告義務があることです。ブタは感染症にかかることがあり、なかには人間に感染するものもあります。病気を防ぐため、必ず義務を守りましょう。

のんびり長生きでずっと仲良し! 亀

のんびり活動する姿に癒される亀。甲羅のきれいな模様や長寿の生き物として縁起がよいと言われているのも人気の秘密です。種類が豊富、飼育しやすいという点もおすすめポイント。
水槽のなかで飼えるため、時間がなくても散歩や遊びなどの心配をしなくてもよいメリットがあります。忙しい人も一緒に暮らしやすいですね。お休みの日には日光浴をしながらまったり過ごすのも癒しの時間になります。
ただ、飼うときには「大きな水槽」「十分な紫外線」を意識しましょう。亀は運動量が多く、小さな水槽では動きにくくなってしまいます。紫外線が不足すると甲羅が育たなくなることもあるため、十分な日光浴がおすすめです。

ペットを飼うときの注意点は?

ペットを飼うときの注意点は
ペットを迎え入れる前に、飼うときの注意点をチェックしておきましょう。整った環境で迎えるほうが、飼い主もペットも最初から楽しい生活を送りやすくなります。

家の傷や汚れの対策をしてからお迎えしよう

ケージや水槽のなかで飼い続けるペットなら別ですが、お部屋のなかやベランダなどに出してあげたいペットもいますよね。
そのようなタイプのペットを迎え入れるときには、家の傷や汚れが出ることを考え、先に対策しておくのがおすすめです。
たとえばフローリングが爪で傷まないようにペット用のカーペットを敷いたり、壁に汚れや傷がつかないよう保護シートを貼ったりします。トイレ周辺にペットシーツを敷く習慣をつけるのも汚れ防止に効果的です。

賃貸住宅ならペットの可否を確認して

賃貸住宅の場合、ペットの飼育ができる住宅とできない住宅に分かれます。ペットをお迎えすることが決まってから大家さんに「ペットは禁止ですよ」と言われたら目も当てられません。先に必ず確認しましょう。
また、ペット飼育がOKでも「○匹まで」「小型の動物のみ」など、細かい規則が設けられている場合もあります。この確認も大切です。分かりにくいときには大家さんや賃貸管理会社に問い合わせましょう。

自治体ごとのゴミ出しルールを確認

ペットを飼う以上、排泄物の処理は大切です。人間には水洗トイレがありますが、じつはペットの場合、自治体によって排泄物の処理方法が異なります。
「ペットの排泄物は可燃ごみに出すこと」、「トイレに流してよい」などそれぞれのルールがあり、飼い主はこのルールにしたがった処理をしなくてはいけません。
多くの場合、自治体や管轄のごみ処理場の公式サイトで確認できます。社会の衛生環境を守る意味合いもあるため、必ずルールを守りましょう。

近隣住民とのトラブルに気を付ける

ご近所の人すべてがペットの飼育に肯定的とは限りません。なかにはアレルギーを持っていたり、もともと動物を好まない人がいたりなどの可能性も考えましょう。
また、動物好きな人でもマナーが悪い飼い主は迷惑だと感じるものです。ペットのお世話で出たごみの片付け方、鳴き声への配慮、散歩のマナーなど、気を付けておくべきことや対策についてしっかり学んでおきましょう。

愛するペットと楽しい生活を! お家に帰るのが楽しみになる

一人暮らしの空間のなか、可愛いペットが増えたら毎日の楽しさもアップしそうです。癒し効果もあるペットと素敵な生活を送りましょう。あなたはどんな動物をお迎えしますか?
ペットを迎え入れる前には、準備や注意点の確認をしておくと安心です。一緒に楽しく暮らせるよう、しっかり環境を整えましょう。

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暮らし 2022-12-22

愛犬の毛はシングルコート・ダブルコート? お手入れ方法・抜け毛対策について

春や秋、愛犬の毛が生え替わる時期に「こんなに抜けるなんて!」と頭を悩ませる飼い主さんは多いことでしょう。それほど犬と抜け毛は切っても切り離せない関係です。

犬は犬種ごとに毛のタイプや換毛期が異なっています。
「シングルコート」、「ダブルコート」によってもお手入れの方法が違うため、愛犬の毛のタイプの把握が必要です。あなたの愛犬の毛はどんなお手入れが適しているでしょうか?

シングルコート? ダブルコート? 愛犬の毛のタイプ

犬の毛の種類はシングルコート・ダブルコートの二つがあります。それぞれ特徴が違っており、犬種にとってメリットとデメリットを持っています。
また、人間の毛とは違い、ひとつの毛穴から複数本の毛が生えることも犬ならではの特徴です。人間はひとつの毛穴から1本~3本ほどの毛が生えるのですが、犬はなんと7本以上、多い犬種では15本も生えることも。

もともと、犬は祖先のオオカミから受け継いだ遺伝子でダブルコートを持っていました。しかし進化を続けるうち、シングルコートの犬種も現れるようになったのです。
一般的には「ダブルコートのほうが抜け毛は多い」といわれていますが、実際には遺伝子や個々が生活する環境も関係していると考えられます。同じ毛種でも抜け毛の量が違うと感じた経験があるのなら、そのような理由があったのかもしれません。

シングルコートの特徴と代表的な犬種

犬の毛は「オーバーコート」「アンダーコート」の二つがあります。オーバーコートとはしっかりした性質の毛で、おもに皮膚を保護する役割を果たします。いっぽう、アンダーコートは柔らかく、保温や保湿の役割を持っています。
シングルコートとはアンダーコートがない毛の構造です。オーバーコートだけで構成されています。保温・保湿機能を持つアンダーコートがないため、シングルコートの犬種は寒さに弱い傾向です。
シングルコートの毛が生え替わる時期はとくに決まっていません。1年間を通し、少しずつ生え替わります。
代表的な犬種としてはヨークシャテリア、パピヨン、プードル、フレンチブルドッグ、マルチーズなどが有名です。

ダブルコートの特徴と代表的な犬種

オーバーコートとアンダーコートの両方を持つ構造をダブルコートといいます。ダブルコートの犬に触ってみると、手触りや色が違う2種類の毛に気づくのではないでしょうか。
ダブルコートの場合、アンダーコートのはたらきで保温性が高く、厳寒の冬でも体温を保てるメリットがあります。まさに「コート」を着ているようなものですね。ただその分、暑い季節には暑さに参ってしまうことも。
毛の生え替わりの時期は春と秋です。人間で言うなら年に2回の衣替えのようなものでしょうか。
このときにはアンダーコートが生え替わります。かなりの量が生え替わるため、驚く飼い主さんも少なくありません。
代表的な犬種としては、チワワ、ダックスフント、ゴールデンレトリバー、ジャーマンシェパード、サモエドなどが有名です。

また、夏場に「ちょっとスリムになったかな?」と思う犬種が多いのではないでしょうか。アンダーコートが生え替わり、夏に適した毛量になっているためですね。

毛のタイプ別注意点! 愛犬に合わせたお手入れを

シングルコートの犬種とダブルコートの犬種では、毛の生え替わりや生活環境について注意したいポイントがやや異なります。愛犬の犬種にあわせ、できるだけ快適な状態になれるようにお手入れしてあげましょう。

シングルコートの犬種で注意したいこと

シングルコートの犬種は確かに換毛期がないのですが、一切抜けていないというわけではありません。年間を通して少しずつ生え替わり、普段通りの掃除で済むことも多いため、あまり意識したことがない飼い主さんもいらっしゃるのではないでしょうか。
代表的なシングルコートの犬種を見ると、長毛種が多い傾向が分かります。毛のお手入れで注意したいポイントとしては、ブラッシングを積極的にしてあげることでしょう。毛玉の発生やもつれなどを防ぎやすくなります。
もちろん、シングルコートでも短毛の犬種がいます。短毛だからと言って長毛種のようなブラッシングが不要なのではなく、皮膚の保護や毛づやのために、やはり積極的にブラッシングしてあげてください。
また、実はシングルコートでも抜け毛が多いと感じられる犬種がいます。ミニチュアピンシャーやグレーハウンドがその代表格です。掃除方法を工夫したり、掃除の回数を増やしたりなど、快適な環境を保ってあげましょう。

ダブルコートの犬種で注意したいこと

ダブルコートの犬種は春と秋の換毛期に驚くほどの量の抜け毛が出てきます。普段と比べ、ブラッシングをするのもひと苦労でしょう。
しかし、この時期のブラッシングはとくに大切です。ブラッシングをせずに放っておくと毛玉ができてしまったり、抜けた毛に雑菌が繁殖して皮膚の状態が悪くなってしまったりということも。
換毛期には普段よりも多めのブラッシングで抜けた毛を処理し、皮膚の血行を良くしてあげてください。
また、換毛期に限らず、普段からのブラッシングも積極的にしてあげることをおすすめします。ブラッシングは毛玉を防ぐ役割もあるのですが、一度できてしまった毛玉はなかなか取り除けません。毛玉ができる前に対処しましょう。

犬の抜け毛対策! お手軽グッズや便利技を使おう

シングルコートもダブルコートも、もっとも大切なのは日々の抜け毛対策です。ブラッシングはもちろん、室内や車内に飛んだ抜け毛の掃除も毎日のことですよね。
毎日のことですので、できるだけ手軽に、かつキレイにしやすいグッズや便利技があると助かります。お手軽グッズや便利技をどんどん取り入れて、愛犬の健康と快適な生活空間を守りましょう。

おすすめ! お手軽グッズ

ブラッシングはなるべく効果が高いブラシを選択しましょう。適当に選ぶよりブラッシングしやすく、時間の短縮や適切な効果が期待できます。

・スリッカーブラシ
ダブルコートの犬種にとくにおすすめのスリッカーブラシ。不要になったアンダーコートを取り除いたり、毛玉・もつれの防止に役立ちます。シングルコートでも、もつれやすい毛質の犬種におすすめです。

・ラバーブラシ
ダブルコートのアンダーコートを取り除くときに活躍するラバーブラシですが、抜け毛が多いシングルコートにおすすめです。

お掃除のコツ! 便利グッズもどんどん使おう

愛犬の抜け毛が室内や車内に溜まってしまうときの対策は、やはり掃除が何より有効です。毎日小まめに掃除をするのが一番ですが、そこにちょっとした工夫と便利グッズの導入でさらに効果アップが期待できます。

・掃除機やモップは部屋の隅から中央へ
掃除機やモップをかけるときには、部屋の隅から中央へ抜け毛を集めるようにしましょう。隅へ向かってかけると細かい毛が壁と床の間に入り込み、取り出すだけで時間がかかってしまいます。

・ペットの抜け毛に効果的なモップやグッズを使う
最近はペットの抜け毛にフォーカスし、掃除しやすいモップをはじめ、対策できるグッズがたくさん販売されています。なかには掃除機や普通のモップでは取り切れなかった抜け毛もしっかり拾える高性能な製品も。
ほかにも粘着力で抜け毛を絡め取るローラー、抜け毛を掴みやすいグッズなど、グッズの大きさや種類、タイプでさまざまな製品を選ぶことができます。

抜け毛をお手入れして愛犬と気持ちのいい生活を

ベストな方法で抜け毛をお手入れ! 愛犬と気持ちのいい生活を
シングルコート、ダブルコートで変わる犬の抜け毛事情。愛犬の健康にかかわる部分もあり、飼い主にとって「たかが抜け毛」と言えない大切な項目です。犬種ごとの毛の特徴を理解して、キレイにお手入れしてあげてくださいね。
また、毎日の掃除も大変です。掃除のコツや便利グッズを取り入れて、愛犬にも人間にも快適で清潔な環境を保ちましょう。

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暮らし 2022-11-22

愛犬がお留守番! 注意点や役立つおすすめのグッズについて

一人暮らしや共働きのご家庭では、日中、飼い犬にお留守番をさせる機会が多くなります。場合によっては愛犬が一匹で過ごす時間が長くなることもあるでしょう。寂しがるのではないか、イタズラをするのではないかなど、飼い主としてはどうしても心配になりがちです。

今回は、「愛犬に長時間お留守番をさせても平気?」「どんなことに注意すればいい?」「おすすめのお留守番グッズは?」など、愛犬のお留守番について対応方法をご紹介します。

犬にとってお留守番は不安になりがちなもの

元々、犬は集団生活を好む動物です。個々の性格や育った環境にもよりますが、それでもほとんどの犬は一人で過ごす時間に不安やストレスを覚えるでしょう。

しかし、飼い主は仕事や学業などでどうしても家を空けざるを得ません。愛犬がお留守番中に感じる不安やストレスを軽減させられるよう、前もって準備しておく必要があります。

長時間のお留守番で気を付けたいポイント

長時間のお留守番をさせるとき、以下の点には特に注意しましょう。愛犬の安全や健康にかかわります。

1.イタズラをする可能性がある

飼い主の目がない場所では、飼い犬は普段より奔放になるかもしれません。また、ストレスや不安を紛らわせるために何らかの行動をしたがるケースもあります。

・ごみ箱をひっくり返す
・トイレ以外での粗相
・家具の損傷
・立ち入り禁止エリアへの侵入
・無駄吠え

このように、飼い主が一緒にいるときには考えもしないようなイタズラをしてしまう心配もあります。お留守番中の行動についてしつけが必要です。
また、これらの行動は「分離不安症」が原因であることも考えられます。飼い主と離れることにより、不安を覚えて問題行動をしてしまうのです。もしもそのような様子があるのなら、分離不安症の対策を行いましょう。

2.事故や火災の心配

電化製品をはじめとした熱源には特に注意が必要です。ガスコンロや暖房器具のスイッチを誤って入れてしまい、火事になってしまうことも。愛犬やご近所の皆さんの生命にかかわる事故が起きる可能性があります。
したがって愛犬にお留守番をさせるときには、熱源の電源を完全にオフにする・コンセントを抜く・電気プラグにカバーを付けるなど、積極的な対策をしておくと安心感が増すでしょう。

3.子犬・シニア犬の注意点

犬の年齢によっても注意が必要です。子犬は成犬と違い、まだ消化器が成長しきっていません。そのため、一日数回に分けて食事をする必要があります。トイレの回数も多く、場所も完全に覚えていないことが多いため、トイレトレーニングが完了するまではあまり長時間のお留守番は向いていません。
シニア犬は加齢によって身体機能やメンタル面に衰えが出ています。トイレの回数が増える・飼い主への依存度が高くなるなど、一匹でお留守番をさせることに不安を覚える要素が増えがちです。年齢に応じた対応が必要になります。

お留守番に向けてトレーニングをしよう

突然「今日からお留守番ね!」と言っても、愛犬は戸惑い、不安を覚えて問題行動をしてしまうかもしれません。犬にお留守番をさせるのであれば、事前に準備や練習をしたほうが良いでしょう。

1.家に迎え入れてからしばらく(一週間~二週間)ほどは家で一緒に過ごす

家に来たばかりの頃はお留守番をさせず、犬を新しい環境に慣れさせてあげましょう。

2.自律訓練を始める

トイレトレーニングやケージ・サークルに慣れる訓練を始めます。飼い主と一緒にいる時間でも、ケージやサークルに入る練習をおこなうと効果的です。

3.短時間のお留守番トレーニングを始める

まずは数分間、愛犬の前から姿を消すことから始めましょう。隣の部屋に行き、数分間経過したら戻って姿を見せ、安心させてあげます。少しずつ時間を長くしていき、「飼い主はいなくなっても必ず戻ってくる」と教えます。

4.分離不安症対策

分離不安症の心配がある場合には、克服のためのトレーニングを行います。飼い主と離れる時間を少しずつ長くする・クレートトレーニングをするなどの方法があります。難しいと感じることがあれば、獣医さんやドッグトレーナーに相談してみてください。

5.一人遊びの習慣を身に付けさせる

お留守番中、一人遊びができれば寂しさを忘れられます。一人遊びができる安全なおもちゃをいくつか用意して、お気に入りを見つけておきましょう。

本格的なお留守番の前には環境を整える

お留守番の練習がうまくいきはじめたら、本格的なお留守番をスタートする前に環境を整えます。愛犬が安全に、そして楽しく過ごせる環境作りが大切です。

1.身体的な安全が確保できる環境に

誤飲・誤食をしてしまいそうなものを撤去します。また、熱源機器に手が届かないようにする・コンセントにカバーを付けるなどの対策を採りましょう。

2.ケージやサークルの設置場所に注意

一度ケージやサークルに入ると、飼い主が帰って来るまで出られません。直射日光が当たる場所、極端に暑い・寒い場所などを避け、できるだけ快適な状態になれる場所に設置します。エアコンの温度にも気を遣ってあげましょう。

3.外出先から接続できる見守りカメラの設置

可能であれば、外出先からスマートフォンやタブレットなどのデバイスから確認できる見守りカメラを設置するのも良い方法です。カメラの中には愛犬に話しかけたり、給餌器からご飯やおやつを出してあげられるタイプもあります。

4.たっぷりの愛情

お留守番中に問題行動を起こさず、安全に過ごすためには、飼い主と愛犬の間に信頼関係が必要です。普段から愛情をたっぷり注ぎ、愛犬に信頼される飼い主になりましょう。

お留守番でおすすめのお役立ちグッズ

飼い主も愛犬も安心してお留守番するために、便利なお役立ちグッズを取り入れるのもおすすめです。

1.スマートロック

スマートフォンを利用し、ご自宅の施錠管理をするシステムです。ドアに機器を取り付け、スマートフォンのアプリで管理します。ドアの開閉があったときにスマートフォンに通知が来るため、ご家族の外出や帰宅がわかり、愛犬が「いま誰といるか」の確認ができて安心です。
ただしドアの形状によっては設置できないこともあります。また、スマートフォンやスマートロックの充電が切れると操作できなくなってしまうため、小まめな充電を心がけましょう。

2.モーションセンサー

人やペットの動きを感知して照明のオン・オフができます。家の中を自由に動ける状態でお留守番をさせるとき、暗い場所を怖がらずに済むでしょう。エアコンのオン・オフやアプリで遠隔操作できるタイプもあります。

3.スマートスイッチ

スマートフォンのアプリで家電を操作するシステムです。スマートロックのような鍵だけではなく、テレビやエアコンを動かせます。テレビがついていると寂しさを忘れられる性格の愛犬なら、きっと役に立つでしょう。急な寒暖差もエアコンをいつでも稼働させられれば安心です。

トレーニングとお役立ちグッズで安心なお留守番を

トレーニングとお役立ちグッズで安心なお留守番を
長い時間、一匹でお留守番をさせるのは心配になるものです。その心配を少しでも減らすために、トレーニングを一緒に頑張り、お役立ちグッズを取り入れてみませんか。
しっかりお留守番ができたあとは、愛犬を思い切り褒めてあげてくださいね。ますます信頼関係が築かれて、絆は深まっていくでしょう。

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