豆知識

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楽しむ 2024-05-22

思わずほっこり、思わず涙…動物が活躍する本で読書タイムを楽しもう!

小説や児童文学の世界でも愛される動物たち。心揺さぶるような名作、大人になっても忘れられない物語…さまざまな作品が文学の世界を彩ります。
動物が登場する物語は子供向けが多い印象ですが、大人向けの読み応えある小説も数多いため、読書を楽しみたいときにはぜひ手にとってみてください。

今回は、大人も楽しめる小説や、子供の頃の気持ちを思い出させてくれる児童文学など、動物が登場する作品についてご紹介します。

大人も楽しめる動物小説5選

「いくつになっても動物が大好き」「我が家のペットもかわいいけれど、作品の中で活躍する動物が見てみたい」。そんな大人におすすめする動物小説5選をご紹介します。

「旅猫リポート」有川浩(著)/講談社

猫の目線から描かれる人間社会が印象的な小説です。2018年には福士蒼汰さん主演の映画も公開され、多くの人々の心をつかみました。
1匹と1人で楽しく暮らしていた元野良猫のナナとサトル。しかし、ある事情によってサトルはナナと別れる選択をします。ナナはサトルとともに銀色のワゴンに乗り、新しい飼い主を探しに旅立ちましたが…。
旅の途中に出会う人々との交流や美しい風景の描写が、読者も一緒に旅行をしているような気持ちにさせてくれる小説です。やがて明かされるサトルの秘密を知ったとき、思わず「嘘でしょ」と声が出るかもしれません。

「犬がいた季節」伊吹有喜(著)/双葉社

2021年の本屋大賞第3位を獲得し、当時話題を呼んだ小説。著者・伊吹有喜さんの母校を舞台にしたこの作品は実在した犬をモデルにしており、犬の視点を通して高校生の青春を描きました。
18歳ならではの悩み、友情、恋愛など、その時代にしか経験できない日々。昭和、平成、令和まで、オムニバス形式でさまざまな高校時代が鮮やかに描写されます。
読む年代によって、共感や追憶などそれぞれの楽しみ方ができる秀逸な小説です。

「人生を変えてくれたペンギン 海辺で君を見つけた日」トム・ミッチェル(著)、矢沢聖子(訳)/ハーパーコリンズ・ジャパン

年若い牧師と1匹のペンギンが親友になるまでを追った実話です。言葉が通じなくてもいつしか通い合うふたりの心の交流にぐっとくる人も多いかもしれません。
重油にまみれ、息絶えた数百羽のペンギン。そのなかでただ1匹生き残ったペンギンを保護したトムは、ペンギンを「フアン・サルバドール」と名付け、学校の屋上で飼うことにしたのですが…。
ペンギンの賢さやトムの思慮深さ、ふたりの間に生まれる友情。心ゆさぶられるようなラストシーンは涙なくしては読めません。

「ありがとう実験動物たち」太田 京子 (著)、笠井 憲雪 (監修)/岩崎書店

人間社会を支えてくれる一面に動物実験があります。なぜ動物実験が必要なのか、その動物に心を寄せたことはあるのか…。実験動物を世話する女性を追ったノンフィクションです。
人間の健康はそれに関わる動物や人々のおかげで保たれていることも確かな事実です。その動物の毎日を支えるために働く女性・テルは、どのように動物に接しているのか…。
デリケートなトピックを扱っていますが、読後感は決して悪いものではなく、社会を支えてくれる動物たちに改めて心を向けたくなる1冊です。

「動物農場」ジョージ・オーウェル (著)、高畠 文夫 (翻訳)/角川文庫

1945年に刊行された小説で、とある動物農場を通して当時の社会情勢を描いた小説です。文豪ならではの筆力が寓話の世界にリアリティを与え、パワフルな空間を描き出します。
とある農場の動物たちは、劣悪な環境を強制する農場主にうんざりし、反乱を起こして追い出してしまいました。これで理想的な環境になると思ったのもつかの間、リーダーの豚が独裁者になってしまい…。
当時の社会を風刺した小説ですが、歴史好き・動物好きの両方に訴える秀逸なストーリーです。

子供も一緒に楽しめる動物の児童文学4選

動物が登場する本といえば、やはり児童文学は欠かせません。幼い頃に読んでいた思い出の1冊、家族で一緒に読みたい1冊などの4選をご紹介します。

「長靴をはいた猫」シャルル・ペロー(著)/福音館書店・他

賢い猫が少し頼りない飼い主をあれよあれよと言う間に出世させる物語。幼い頃に読んだことがある人も多いのではないでしょうか。
亡くなった粉屋の親から遺産を相続した3人の息子たち。上の2人はよいものをもらったというのに、末息子が手にしたのはたった1匹の猫だけでした。がっかりする末息子ですが、賢い猫の言う通りにしてみると…。
猫の活躍で立身出世の道を駆け上る飼い主の姿は見事なものです。そんな賢さ持つ猫を見て、思わず自分の愛猫に「あなたも?」と話しかけたくなってしまうかもしれませんね。

「今泉先生のゆかいな動物日記」今泉忠明(著)/KADOKAWA

動物学者の今泉先生が日々の研究について紹介する1冊です。「研究を紹介する」というと堅苦しく感じますが、小説よりも波瀾万丈の毎日に思わずクスッとしてしまいます。
学者なら机に向かってたくさんの文献を読んで…と思いきや、今泉先生はとてもアクティブです。ミノムシを集め、動物にお弁当を奪われ、ときにはクマに遭遇することも…。
毎日大変ですが、刺激と笑いの絶えない日々の描写はいつの間にかページをめくるおもしろさに満ちています。イラストもかわいらしく、読書が苦手な人にもおすすめです。

「ハニーのためにできること」楠章子(著)/童心社

祖母との別れ、老犬の寿命と直面した家族たちが送る日々の物語。命と向き合い、命とは何かを考えるときに手に取りたい1冊です。
ふたばの祖母が突然亡くなり、残された老犬・ハニーを引き取ることに。はじめはぎこちない関係でしたが、やがて打ち解け、信頼関係を築けるようになりました。しかし、ハニーは重い病気にかかってしまいます。近づく別れにふたばや家族たちは「何ができるだろうか」と懸命に考え…。
動物と暮らす人が必ず直面する命の「終わり」だけではなく、「何ができるか」にフォーカスした物語です。児童向けですが、大人も深く考えさせられるのではないでしょうか。

「シャーロットのおくりもの」E.B. ホワイト (著)/あすなろ書房

クモのシャーロットと子ブタのウィルバーの交流を描いたハートフルストーリー。世界23カ国で翻訳され、4500万人の人が手に取った名作です。
子ブタのウィルバーは牧場でのんびり暮らしていましたが、ある日、いずれはハムにされてしまうことに気づきます。自分の運命に悩むウィルバーを、クモの女の子・シャーロットが助けてあげようとするのですが…。
シャーロットの賢さで人間を翻弄するシーンや、友情が深まっていくシーンなど、ほどよい波のあるストーリーが笑顔にさせてくれます。ふたりの友情の行く末が気になりますね。

文字が織りなす世界で動物との時間を楽しもう

映画やドラマでも動物が活躍する作品は多々ありますが、小説や児童文学のなかで活躍する動物たちもいとおしいものです。
文字が紡ぎ出す光景を想像すれば、笑顔になったり、涙をぬぐったりする時間が楽しめます。1人で、家族で、ぜひお気に入りの1冊を見つけてみてください。

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知る・学ぶ 2024-04-25

人間との関わりも深い「馬」の生態や生活スタイルについて

馬は古くから人間の生活に欠かせない存在であり、交通手段、農業、スポーツなど、様々な面で重要な役割を果たしてくれています。
一方で、馬の生態や生活スタイルについては実はあまり知らないという方も多いのではないでしょうか?

馬はどんな動物?

馬は生物学で「哺乳綱奇蹄目ウマ科ウマ属」というグループに分類されており、群れで生活します。
このグループにはロバやシマウマなどがいて、姿形がよく似ていますよね。
奇蹄目にはサイやカバも属していますが、体が重くて水中での生活に適していることや、単体で行動する点が異なります。

馬は大きな体と力を持っていますが、温和で友好的な草食動物で、攻撃的でない性格が多くの人々に人気がある理由の一つとなっています。
ただ、そのような性格がゆえに細かな環境の変化に敏感で、突然の動きや予期せぬ音に反応して驚いてしまう場合があるのです。
このため、馬は安定した環境と予測ができる暮らしを好み、信頼できる人間との関係を大切にします。

この臆病で敏感な性格は、馬が持つ「逃げる」という本能に直結していて、危険を感じた際には戦うよりも逃げるという手段を選ぶという、野生の環境で生き残るための戦略から芽生えたものです。
人間はこの本能を理解し、適切なトレーニングとケアを提供しており、馬との深い絆を築いています。

馬の特性について

体の大きさ

馬の体の大きさは、種類によって異なります。
最も小さい種類の馬は、成長しても体高が約76センチメートルから97センチメートルほどにしかなりませんが、大型の馬は体高が160センチメートルを超えることも珍しくありません。
体重も幅広く、約150キログラムから1,000キログラム以上まで様々です。

種類

馬はスポーツ、農業、レジャーなど、人間の様々なニーズに応じてくれていますが、体の大きさと同様に、種類によって性格や学習能力、適応能力が異なり、作業の向き不向きがあるのです。
例えば、競馬に最も一般的に使用される種である「サラブレッド」は高いスピードと持久力を持ち合わせており、「アラビアン」は耐久力が高く、長距離の競技や乗馬に向いています。
「クォーターホース」という短距離のスプリントやロデオ、乗馬に優れている種も存在しますね。
競走馬以外では、「シャイア」という重い荷物や馬車を引くのに適した大型の馬や、独特の斑点が特徴的で主に牧場作業などで活躍してくれる「アップルーサ」が代表的な種です。
他にも個性的な馬が多くいるので、興味があればぜひ図鑑などで詳しく調べてみて下さいね。

視力と聴力

馬の視力は、人間と比べると物を鮮明に見るという点ではやや劣るものの、動体視力が優れており、広範囲を警戒するのに適した視界を持っています。
視界は、目が頭部の側面に位置していることから、ほぼ死角のない約350度に及び、捕食者に対して迅速な対応が可能です。
特に黄色、緑、青を識別する能力に長けており、これは食べ物の探索や他の馬とのコミュニケーションに役立ち、紫外線も感知できるため、夜間の視認性が高いことでも知られています。
その一方で、赤色の識別が難しいとされていますが、これは低照度環境や夜間の視認性に適応しているためです。

そして馬の耳は非常に柔軟で、最大約180度の回転が可能です。
この能力は遠く離れた場所からの音や、地表を伝わる微小な振動を感知し、超音波も聞き取れるため、視覚と合わせて捕食者などの脅威をいち早く察知するのに役立ちます。馬を観察する際は、ぜひ耳の動きにも注目してみて下さい。

嗅覚

嗅覚も他の感覚と同様かなり発達しており、人間と比べて約1,000倍の感度を持っているといわれています。
この嗅覚を利用して自分の子供や他の群れのメンバーを識別したり、食物の新鮮さや品質を判別したりと、多くの情報を得ているのです。
また、特定の人間の匂いを覚え、安心感や親近感を覚える能力もあり、それが飼育者やトレーナーと良い関係を築ける理由にもなっています。

寿命

馬の寿命は、品種、飼育環境、健康管理など様々な要因によって大きく異なりますが、大型馬よりも小型馬やポニーのような品種の方が比較的長生きする傾向にあります。
平均寿命は約20年から30年ですが、最も長いものではイギリスの「オールドビリー」という馬が、なんと62歳まで生きた例があります。
飼育下で寿命を延ばすためには、獣医による定期的なチェック、適切な餌と水やり、適度な運動が必要で、清潔で安全な環境にいる馬はストレスが少なく、健康的な生活が送れるため、長生きする可能性が高まります。

馬の生活スタイル

食性と好物

馬は前述したとおり草食動物です。
草や干し草を主食としているため、消化器系は草類を効率よく消化するよう進化していますが、果物などの甘いものに対しても好みを示します。
馬の好物と言えば「ニンジン」を思い浮かべる人も多いのではないでしょうか?
よく物語やアニメなどの描写にもあるように、実際にニンジンをご褒美として使い、訓練やケアの際の動機付けとする場合があります。
その他、穀物を活動的な馬や競走馬のエネルギー源として与えられるケースも多いですね。
馬の食事は、年齢、体重、健康状態、活動レベルに合わせて調整し、慎重な管理が必要です。

睡眠パターン

一般的に馬の総睡眠時間は1日に約3時間程度とされており、これは他の哺乳類と比較してかなり短い部類に入ります。
この短い睡眠時間は野生の環境に適応した結果であり、敵からの攻撃を避けるために長時間の深い睡眠を取らないようにしているのです。

睡眠時の姿勢は大きく分けて二つあり、一つ目は立ったまま睡眠をとる「立ち寝」と呼ばれるもので、立った状態で軽い眠りにつきます。
立ち寝はとても浅い睡眠で、いつでも素早く起きて逃げる準備ができるという姿勢です。
二つ目は、地面に腹這いになって眠る「伏せ寝」というもので、深い睡眠をとる際に見られる姿勢です。
この睡眠は身体の回復に不可欠ですが、伏せ寝は立ち上がるのに時間がかかるため、安全で落ち着いた環境でのみ行われます。
群れでの生活をする中で、他の個体が周囲を警戒している間に安心して伏せ寝をするのです。

馬の行動とコミュニケーション

馬は通常、穏やかで友好的な動物ですが、ストレスや不安を感じる状況では稀に攻撃的な行動をとります。
特に、噛む行動は警告や自己防衛として、蹴る行動はより直接的な脅威に対する強い反応として起こり、これらの行動を示す時は、何らかのストレスや不安、不快感を覚えているサインである可能性が高いです。

私たち人間と馬の接触においては、適切な関わり方を理解し、安全のために注意を払うのが重要で、馬を驚かせないよう、特に大きな音や突然の動作は避けましょう。
馬は視界が広いものの、直接背後を見られないため、死角からの接近を避ける必要があり、接近する際は前方からゆっくりと近づくことが望ましいですね。
また、人の感情や意図を感じ取れるとされているため、触れ方や声のトーンなども穏やかで安心させるように接するよう心掛けましょう。

飼育者やトレーナーはこれらの行動原則を理解し、馬が感じるストレスを最小限に抑えて関係を構築しています。
馬の社会的特性に合った教育方法を実践することで、人間と強い絆を持つパートナーとして成長してくれるのです。

馬と直接関わりを持ってみよう

このように馬は元々、野生の中で群れで生活する社会的な動物でしたが、今では私たち人間の生活にとって欠かせない存在となっていますよね。
ただ、その一方で現在では野生の馬がいなくなってしまい、保護活動の一環として野生に返すプロジェクトも行われています。

日本では、乗馬クラブや地域の農場を通じて直接触れ合えるので、興味があればぜひ訪れてみて下さい。
馬との交流は、新しい感動や発見があるかもしれませんよ!

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美容・健康 2024-04-17

動物もアレルギーになるの? その原因と気をつけたい症状について

花粉アレルギーに悩まされる人も多い季節。アレルギーというと人間の身体反応だと思うことが多いのですが、動物にもアレルギーはあります。ペットの様子を見て「普段よりもかゆがっている」「何だかつらそう」と思ったら、それはアレルギー反応が起きているのかもしれません。
人間と違って言葉で伝えられないペットが長く苦しまないように、動物でも起こり得るアレルギーや対策について詳しく知っておきましょう。

今回は、動物が発症する可能性のあるアレルギーについてご紹介します。

動物は本当にアレルギーを起こすの?

人間と同様に、動物もアレルギーを起こすことがあります。アレルギーが発症する仕組みは人間も動物も基本的に同じなのですが、現れる症状が異なるのが特徴です。
花粉症やハウスダストアレルギーなど、人間のアレルギー症状として有名なものをイメージしてみてください。多くはくしゃみ、咳、鼻水など、呼吸や鼻に関するものが多いですよね。
一方、動物(特に犬)は症状が皮膚に現れることが多く見られます。身体をかきむしる、特定の場所を舐める・咬む、頻繁に顔をこするなどの様子が見られたら要注意です。
また、食物アレルギーも人間と動物に共通するアレルギーです。人間は皮膚のほか嘔吐や下痢のような症状が出ますが、動物は一般的に前述のような皮膚症状が多く出ます。

動物はかゆみのような身体の異状を我慢できないため、症状が出ている場所をかく・舐めるなどの行動を続けてしまいます。症状で弱っている箇所をさらに傷めて悪化させてしまいかねません。
飼い主が見ただけではアレルギーと判断することは難しく、場合によってはほかの病気が隠れている可能性もあります。「最近、身体をかいたり舐めたりすることが増えているな…」と気づいたら、かかりつけの動物病院へ相談してみてください。

動物はどんなアレルギーがある?

動物も人間と同じく複数のアレルギーがあります。ここでは飼育数が多い犬のアレルギーについて見てみましょう。

食物アレルギー

食物アレルギーは人間と同様、特定の食品が持つアレルゲンに免疫が過剰反応して起こります。
アレルゲンはおもにタンパク質であることが多く、もしも疑いのある様子を見せた場合には普段の食事(ドッグフードなど)やおやつの成分を確認してみましょう。
特に発症する可能性があるものは、鶏肉、牛肉、卵、乳製品、穀物類(小麦、大豆など)になります。

ノミアレルギー

ノミアレルギーは主に「ノミアレルギー性皮膚炎」に関係しています。皮膚に寄生したノミの排泄物や、吸血時に体内に注入される唾液が過剰な免疫反応を引き起こすことが原因です。
かゆみが強く、ノミが寄生している場所に蕁麻疹や発疹が起こる特徴があり、場合によっては脱毛するケースもあります。ノミが1匹でも症状が出ることがあり、飼い主にとっても厄介なアレルギーでしょう。
発症が多い時期はノミが多い夏から秋が一般的です。しかし暖房を使用する冬にも起こる可能性があるため、普段と違う様子を見せたら注意して観察しましょう。

通常疥癬

通常疥癬の原因もノミが該当します。この場合は「イヌセンコウヒゼンダニ」というダニがアレルギーを引き起こす存在です。
目で確認することが難しいほど小さなダニのため、飼い主がなかなか原因に気づかないケースもあるかもしれません。
やはり強いかゆみをともない、犬によっては皮膚をかきこわすほどかきむしってしまうこともあります。

皮膚炎

アトピー性皮膚炎やマラセチア性皮膚炎が該当します。
アトピー性皮膚炎はハウスダストや花粉などが原因で起こるアレルギー反応で、かゆみが長く続くことが特徴です。発症は比較的早く、生後半年で見つかることもあります。
マラセチア性皮膚炎はかゆみや外耳炎、べたついたフケを引き起こします。
原因は常在菌で、普段から皮膚に生息しているものです。しかし加齢や病気などで皮膚の免疫力が落ちているとき、異常増殖して皮膚炎を引き起こしてしまいます。
マラセチアは皮脂をエサにしているため、皮脂の分泌が多いタイプのペットは注意が必要になるでしょう。

アレルギーは治してあげられる?

大切なペットがアレルギー症状に苦しんでいる姿を見ると、一刻も早く治してあげたいと思う飼い主がほとんどでしょう。残念ながら人間同様に完治は難しく、動物病院でも基本的に対症療法が選択されることがほとんどです。

しかし、環境で起こるアレルギーであれば環境改善によって症状を軽減したり、発症しにくくしたりすることも可能です。
小まめなブラッシングや部屋の掃除でアレルゲンを減らす、アレルゲンが多い散歩コースを変更するなど、できることから取り入れていきましょう。

ペットがアレルギーになったときの対処法

ペットがアレルギーになったときには症状を軽減させる環境作りが大切です。
かかりつけや動物のアレルギーに詳しい獣医師さんと相談し、対処についてアドバイスをもらいながら、ペットにとって快適な環境作りを目指しましょう。
ここでは、代表的なアレルギーの対処法として効果が期待できる方法についてご紹介します。

食物アレルギー

食物アレルギーがタンパク質であった場合、それまで食べさせたことのないタンパク質が材料に使われているフードをあげてみましょう。自己判断が難しい場合は必ず獣医師さんに相談してみてください。
また、人間が食べるものに含まれたアレルゲンが空気中や床に飛散しないように気をつけることも大切です。意図しなくても体内にアレルゲンを取り込んでしまい、症状が出る可能性が考えられます。

ノミアレルギー・通常疥癬

ノミアレルギーと通常疥癬はどちらも原因がノミのため、薬で駆除する方法が一般的です。獣医師さんによってはステロイド剤のような対処薬を使い、かゆみをおさえることもあります。
ブラッシングやシャンプーで寄生しているノミや排泄物を取り除くことも大切です。
普段よりも丁寧にブラッシングしたり、散歩のあとはすぐにブラッシングしたりするなど、早くノミや排泄物が身体からなくなるようにひと手間かけてあげましょう。
ノミは繁殖力が高いことも厄介な特徴です。ほかにも同居しているペットがいる場合、ノミの駆除が確認できるまでは隔離しておいたほうが安心でしょう。

皮膚炎

アトピー性皮膚炎は薬を使ったり、スキンケアを念入りにしたりするなどの方法が採られます。ステロイド剤などを使ってかゆみをおさえ、スキンケアで皮膚の防御機能を高める方法です。
マラセチア性皮膚炎も同様で、薬で過剰なマラセチアを減らし、エサになる皮脂を過剰に分泌させないようにスキンケアを取り入れます。
いずれも薬とスキンケアが必要になり、飼い主の負担も大きくなりますが、大切なペットのためにぜひ意識してあげてください。

変化に気づいたら動物病院へ! アレルギーからペットを守ろう

アレルギーでつらい思いをしていても、ペットは言葉で説明することができません。飼い主が様子を観察し、普段と違うと気づいたらすぐに確認してあげましょう。
アレルゲンの特定や対処法の選択には専門知識があったほうが安心です。「アレルギーかな?」と思ったら、かかりつけや動物のアレルギーに詳しい獣医師さんと相談してみてください。

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知る・学ぶ 2024-03-28

鳥はどうやって飛んでいる? 体の仕組みや様々な飛び方について

鳥たちが空を自由に飛び交う様子は日常生活の中でもよく見る光景ですが、どのような体の使い方をして飛んでいるのかご存知でしょうか?

今回は鳥が飛ぶために備えている体の構造や、飛び方の種類などについてご紹介します。

鳥はどのようにして空を飛ぶの?

鳥が空を飛ぶことには、活動範囲が広がる、エサ探しが楽になる、危険から逃れやすくなる、群れを作りやすくなる、季節ごとに移動しやすくなるなど、様々なメリットがありますね。
そんなメリットの多い「飛ぶ」という能力は、翼と筋肉の特殊な構造によって成り立っています。

翼は軽量でありながら非常に強度が高く、空気の流れを効率的に操り、主翼と呼ばれる部分で空気を捉えて揚力を生み出し、空中で身体を支えるのです。
また、尾羽は方向を変える際に使用され、操縦の精度を高める役割を果たします。
表面の構造は抵抗を最小限に抑えるように設計されており、空気の流れを滑らかにし、飛行の効率性と機動性を高めるために精密に設計されているのです。

必要な筋肉は、胸部にある強力な大胸筋と小胸筋で、体重に対しての比重が大きく、羽ばたきの主要な力となっています。
大胸筋は羽ばたく際に翼を下げる力に使用し、小胸筋は翼を上げる動作を助け、長距離を飛ぶ際や急速に高度を変える際に必要な力を生み出しているのです。

飛び方には、エネルギー効率を最適化するための多様な戦略があります。
例えば、翼を広げたまま羽ばたかずに滑ることで、最小限のエネルギーで長距離を飛行したり、筋肉の瞬発力を利用して急速に羽ばたいたりして速度や高度を調整します。
飛行中のエネルギー消費を管理しながら、必要に応じて速度や方向を変えることができるのですね。
また羽根の形状や種類は、それぞれの鳥が生息する環境や生活様式に適応していて、多種多様です。

飛ぶ際に必要な筋肉を動かすためには当然エネルギーを消費しますが、主に食物から得られる糖や脂肪によって供給されます。
鳥たちは、飛行中に必要なこのエネルギーを効率よく使用できるような体に進化してきました。
例えば、滑空や上昇気流を利用してエネルギー消費を抑える鳥や、羽ばたきのパターンを変えることで、エネルギーの使用効率を最適化する鳥がいます。

このように、翼と筋肉の構造、エネルギーと運動の要素が複合的に機能することで、鳥は空を自由に飛び回ることができます。

鳥は種によって飛び方が違う?

鳥の飛行する能力は進化の過程で得たもので、種によって飛び方が異なります。
異なる理由は、それぞれの種が生息する環境や餌の種類、捕食者から逃れるための戦略に適応した翼の形状、筋肉の構造になったためです。

ここでは、いくつかの代表的な飛び方とその特徴をご紹介します。

はばたき飛行

最も一般的な飛び方で、連続的に翼を羽ばたかせて空中を飛び回ります。
スズメやハトなどが身近な代表例で、これらの鳥は羽ばたきを用いて、短距離を素早く移動します。

滑空飛行

羽ばたきをせずに翼を広げて滑るように飛ぶ方法で、エネルギー効率が良く、長距離の移動に適しています。
カモメやトンビなどがよく使う飛び方で、滑空を利用することによって、少ないエネルギーで長い距離を移動できるのが特徴です。

多くの鳥は、「はばたき飛行」と「滑空飛行」を使い分けながら飛んでいます。
特に多くの海鳥や渡り鳥がこの飛び方で、一定の距離を滑った後で翼を羽ばたかせて再び高度を上げます。

ホバリング

空中で静止するように飛ぶ技術で、高速で羽ばたくため、エネルギー消費が激しく、短時間のみ行われます。
ハチドリが代表的で、花の蜜を吸う際にこの技術を使って空中で静止します。

ダイビング

高いところから急速に降下して獲物を捕らえる飛び方で、非常に速い速度で降下するため強い攻撃力を持ちます。
最も代表的なのはハヤブサで、空中から獲物を目掛けて急降下し、驚異的な速さで捕らえます。

直線飛行

強力な羽ばたきで長距離を直線的に飛ぶスタイルで、主に海鳥が長距離を移動する際にこの飛び方を使用します。

バウンディングフライト(波状飛行)

空中で翼を畳んで一時的に落下し、その後で翼を広げて再び上昇する、という一連の動作を繰り返すものです。
この方法は、エネルギーの効率的な使用に役立つと考えられている飛び方です。

これらの飛び方は、それぞれの鳥が環境に適応し生き延びるために編み出され、発達してきました。
鳥の飛行技術は、食料の探索、捕食者からの逃避、繁殖地への移動まで、生存に直接関わる多くの側面をサポートしているのです。

速く飛ぶ鳥は?

最速の記録を持つのはハヤブサです。
ハヤブサはダイビング時に時速390キロメートル以上に達することが報告されており、これは鳥類の中で最速です。
体を細長い形状にし、空気抵抗を最小限に抑えることでこの速さを出せるようにできています。

ツバメも俊敏で速い飛行ができる鳥の一種で、特に獲物に襲いかかる際に高速飛行が見られますね。
他にも、直線飛行で高速を記録する種や、急降下時に驚異的な速度に達する種など、特定の飛び方で速さを発揮する種も存在します。

群れ飛行をする理由

カモや白鳥を含む多くの鳥類が群れを成して飛行するのには、いくつかの理由があります。
一つは、捕食者からの防御で、群れで行動することによって個々の鳥が捕食者に狙われるリスクを分散できます。
また、群れ飛行はエネルギー効率を高める効果もあり、例えばV字形で飛行すると、前にいる鳥が作った上昇気流を後ろにいる鳥が利用でき、飛行が助けられるという仕組みができあがります。
この協調行動は、長距離の移動において特に重要ですね。

鳥以外に飛べる生物は?

鳥以外にも飛べる生物は存在します。これらの生物も独自の進化をたどり、空中を移動するための方法を発達させてきました。
以下は、鳥以外で飛べる代表的な生物たちです。

昆虫

チョウ、ハチ、トンボ、セミなど、昆虫類は最も早くから飛行能力を獲得した生物群の一つです。
非常に軽量で、空気力学的に効率的な翼を持っており、速い羽ばたきや、一部では滑空を使うこともあります。

コウモリ

コウモリは哺乳類で唯一、自力で飛行できる動物です。
コウモリの翼は、非常に薄い皮膚が前肢から胴体、後肢、尾まで伸びており、高い飛行能力を持っています。

トビウオ

トビウオは水面から跳ね上がり、翼のように広がる胸びれを使って空中を滑ることができる魚です。
これによって、捕食者から逃れたり、餌を探したりできます。

爬虫類

一部のトカゲは、脇の下にある折りたたみ可能な襟状の皮膚を広げて滑空することができます。
これは主に、木から木へと移動する際や、捕食者から逃れる際に使用されます。

モモンガ

モモンガは、前肢と後肢の間にある特殊な皮膜を広げて、木から木へと滑空します。
この方法で長距離を移動し、捕食者から逃れたり、食料を探したりしています。
モモンガもコウモリと同じ哺乳類ですが、モモンガの場合は飛行はできず、滑空のみです。

これらの生物は、飛行という共通の能力を持っていますが、構造や飛び方が大きく異なり、進化の多様性を示していますね。

飛んでいる鳥を見たら注意深く観察してみよう!

鳥がどのように体を使って空を飛んでいるのか、お分かり頂けたでしょうか?
自由に空を舞うために、鳥たちは強力な筋肉と精密に設計された翼、エネルギーと効率的な運動の仕組みを体に備えています。
近くにいる鳥や動物園にいる鳥を見てみると、飛び方の違いを発見できて面白いので、ぜひ観察してみて下さいね!

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知る・学ぶ 2024-03-25

黄色いリボンは何のサイン? 犬を守る「イエロードッグプロジェクト」

黄色いリボンをつけてお散歩している犬を見かけたことはありませんか? もしかすると「イエロードッグプロジェクト」に関わる犬かもしれません。
その場合は周囲の人の配慮が必要になる可能性もありますが、聞き慣れない人が多いのではないでしょうか。

そこで今回は、イエロードッグプロジェクトについて詳しく解説します。

犬を守るイエロードッグプロジェクト

イエロードッグプロジェクトは、一部の犬を守るために立ち上げられたプロジェクトです。より多くの犬が安心して外出や散歩ができるよう、その概要や歴史について知っておきましょう。

イエロードッグプロジェクトとは?

散歩中の犬のリードに黄色いリボンがついていたら、それは「近づかないでほしい」「そっとしておいてほしい」という意思表示です。これは飼い主のわがままではなく、なんらかの事情を抱える犬をストレスや衝撃から遠ざけるためにつけられています。
ただ、近づかないでほしい理由は決してその犬が攻撃的だからではありません。むしろどちらかといえば、近づくと怖がったり、ストレスを感じたりしてしまう状態の犬がイエロードッグプロジェクトに参加しています。
リードに黄色いリボンをつけた犬を見かけたら、声をかけたい気持ちをぐっとこらえ、少し離れた場所から静かに見守ってあげましょう。愛犬との散歩中にすれ違ったときには、愛犬も同じように見守ってあげられるように導いてあげてください。

イエロードッグプロジェクトの歴史

イエロードッグプロジェクトは2010年代にスウェーデンで始まりました。オーストラリアでほかの犬や人に対して強すぎる興味を示したり、ストレスを感じたりする犬に目印をつけていることを知ったスウェーデンの学者が提唱したことがきっかけです。
この活動には早い段階から賛同者が集まり、犬を愛する人々の間で積極的に取り入れられるようになりました。最近は日本でも認知度が高まり、取材メディアや口コミなどを通して、一般の人の間でも知られるようになりつつあります。
リードについた黄色いリボンは「事情があるため距離を取ってほしい」という意思表示です。見かけた時にはぜひ意識してあげてください。

こんなアイテムを身につけている犬には配慮を

配慮が必要な犬のリードにつけられているのは黄色いリボンだけではありません。最近は大きめのタグやワッペン、サコッシュなども見かけるようになりました。
タグやワッペンにはメッセージが記載されていることも少なくありません。たとえば分かりやすく「近づかないでください」と書いてあるものや、「治療中です」「トレーニング中です」などの事情説明がされていることもあります。
いずれにせよベースには黄色が使われているため、イエロードッグプロジェクトに参加している犬(イエロードッグ)であることは分かりやすくなっています。リボン以外でも認識できるグッズがついている場合には、イエロードッグが飼い主さんと安心して散歩できるよう、そっと見守ってあげましょう。

なぜ黄色いリボンをしているの? イエロードッグの特徴

黄色いリボンをしているイエロードッグはそれぞれ個々の事情を抱えています。いくつか代表的な事情をご紹介します。
また、このほかにもなんらかの事情で黄色いリボンをつけているイエロードッグもいるかもしれません。見かけた時には「何かあるんだな」と考えることが一番の助けになるでしょう。

健康上に問題を抱えている、治療中である

身体に健康上の問題があったり、手術をしたあとだったりした場合(回復期の場合)、ほかの犬や人に近づいてほしくないときがあります。接近に興奮して激しい動きをすると、体調悪化や手術後の傷口に悪影響が出てしまう可能性が考えられるためです。
仲良しの犬とすれ違っても、イエロードッグのマークをつけているときには遊びを遠慮して、改めて元気に遊べる機会を待ちましょう。その配慮に、飼い主さんもきっと喜んでくれるでしょう。

社会復帰のトレーニング中

なんらかの事情で社会になじむトレーニングが不十分なまま大きくなった犬は、改めてトレーニングが必要になることがあります。また、残念ながら虐待が理由で社会から遠ざかりたがる犬もいます。
そのような犬も社会で快適に暮らせるようにするためには、社会復帰のトレーニングが重要です。トレーニング中はほかの犬や人とうまく関わることが難しいため、イエロードッグは黄色いリボンをつけて外出します。
社会復帰のトレーニング目的で黄色いリボンをつけているイエロードッグは、ほかの犬や人が親しみの気持ちから気軽に近づくと、適切な行動ができない可能性が否定できません。
トラブルの原因になり、どちらも哀しい思いをしてしまうことがあります。社会復帰のトレーニングをしているイエロードッグを見かけたら、心の中で「がんばれ!」と応援してあげてください。

ほかの犬や人間が怖い、過剰反応してしまう

犬の性格はそれぞれで、なかにはほかの犬や人に好奇心を持つあまり、過剰な反応をしてしまう犬もいます。
飛びついたり吠えかかったりなどの行動はトラブルの元になるため、ほかの犬や人から遠ざけておきたいと考える飼い主さんもいるでしょう。そのような場合にもイエロードッグとして黄色いリボンをつけることがあります。
また、その反対のケースもあるでしょう。性格や過去のトラウマから、ほかの犬や人を過剰に怖がる犬もいます。パニックの原因になってしまうため、やはり遠ざけておきたい、そっとしておいてほしいと願う犬や飼い主さんもいることもあると覚えておきましょう。

介助犬のトレーニング中

イエロードッグの中には、介助犬になるためのトレーニングをしている犬もいます。盲導犬、聴導犬をはじめ、セラピードッグなど、訓練を積んだ犬の仕事振りを見て頼もしいと感じたことがある人も多いのではないでしょうか。
トレーニング中、好意でも声をかけたり飼い犬が交流したがったりすると、イエロードッグの気が散り、訓練の効果が薄れてしまうことがあります。立派な介助犬になれるよう、交流したい気持ちを我慢して、心の中で応援してあげましょう。

愛犬がイエロードッグでは?と感じたら慎重な対応を

イエロードッグの特徴を知り、「もしかすると自分の飼い犬もイエロードッグかも…」という疑問を持つ人もいるかもしれません。確かに、周囲の配慮が必要な行動をする犬がいることも確かです。
しかし、必ずしもイエロードッグであるとは限りません。むしろあらためてしつけをしたり、外部との関わり方を変えてみたりするだけで、今までとは違う前向きな行動になる可能性もあります。

すぐにイエロードッグだと判断する前に、獣医さんやイエロードッグの活動をしている団体などに相談してみることをおすすめします。

少しの配慮でイエロードッグが安心できる環境を!

イエロードッグはさまざまな事情を持った犬たちです。そんな犬たちを支援するイエロードッグプロジェクトは、わたしたちの少しの配慮と協力で大きな効果を発揮することにつながるかもしれません。
犬は社会で人と幸せに暮らせる性質を持った動物です。黄色のリボンをつけた犬を見つけたら、その犬が幸せに暮らせるよう、少しだけ配慮してあげてください。

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