楽しむ 2024-07-25

おでかけの参考に! 水族館をもっと楽しむコツ10選

海や川の生態系を間近で観察できる「水族館」は、子供から大人まで楽しめるスポットとして人気があり、デートや家族のレジャーとしても定番です。
今回は水族館を訪れる際に、より充実した時間を過ごすためのコツをご紹介します。これらのコツを参考にして、次回の水族館訪問を最大限に楽しんでください。

1.事前に調べて計画を立てよう!

水族館の特徴を理解する

まずは訪れる水族館の公式ウェブサイトやパンフレットをチェックして、展示内容や見どころを事前に確認しましょう。各水族館には特有のテーマや目玉展示があります。
例えば、クラゲの展示が充実している水族館や、巨大なサメが泳ぐトンネル型水槽がある水族館などです。自分の興味に合った展示を見逃さないように、訪問前にリサーチすることが大切です。

イベントやショーのスケジュールを確認

水族館では、定期的にイルカショーやペンギンの餌やりなどのイベントが開催されています。これらのスケジュールを事前に確認し、訪問のタイミングを調整しましょう。
イベントやショーは大変人気があるため、開始時間の少し前に会場に到着するように計画すると良いでしょう。

2.ベストな訪問時間を選ぶ

混雑を避ける

平日や朝早い時間帯、閉館前の時間帯は比較的混雑が少なく、ゆっくりと展示を楽しむことができます。
特に大型連休や夏休み、週末などの繁忙期は非常に混み合うため、可能であればこれらの時期を避けるのがおすすめです。

開館時間に合わせて入場する

開館直後の時間帯は、まだ訪問者が少ないため、ゆったりと展示を見て回ることができます。特に人気のある展示やショーは、早めに訪れることで混雑を避けることができ、より近くで見ることができます。

3.館内の回り方を工夫する

大きな展示から小さな展示へ

大きな水槽や目玉展示から見て回ると、混雑を避けやすくなります。多くの人が入り口付近や人気のある展示に集中しやすいので、最初に大きな展示を見て、徐々に小さな展示に移っていくとスムーズに見学できます。

スマートフォンやタブレットを活用

水族館の公式アプリやガイドツアーアプリを活用すると、展示の詳細な情報を手軽に得ることができます。特に、音声ガイドや拡張現実(AR)機能を利用すると、展示の理解が深まり、より楽しむことができます。

4.生き物たちの行動を観察する

餌やりの時間をチェック

餌やりの時間は生き物たちが活発に動く瞬間を見られる絶好のチャンスです。水族館スタッフによる解説もあるため、生き物の生態や習性について学ぶことができます。餌やりの時間を事前に確認し、見逃さないようにスケジュールを組みましょう。

生き物たちの自然な行動に注目する

水族館の生き物たちは、展示されている環境内で様々な行動を見せます。例えば、クラゲが優雅に漂う様子や、魚が群れを作って泳ぐ様子などです。じっくり観察することで、彼らの生態や習性を理解する手助けになります。

5.学びの場として活用する

解説パネルを読む

各展示には、生き物についての詳細な情報が書かれた解説パネルがあります。これらを読むことで、展示についての知識を深めることができます。特に子供連れの場合は、一緒に解説を読みながら学ぶことで、教育的な効果も期待できます。

スタッフに質問する

水族館のスタッフは、展示物についての豊富な知識を持っています。疑問に思ったことや興味があることがあれば、積極的に質問してみましょう。スタッフの説明を聞くことで、新たな発見や理解が深まります。

6.写真撮影を楽しむ

カメラの設定を工夫する

水族館内は照明が暗く、水槽のガラス越しに撮影することが多いため、カメラの設定を工夫することが重要です。例えば、ISO感度を上げる、シャッタースピードを速くする、フラッシュをオフにするなどの設定が役立ちます。また、反射を避けるためにレンズをガラスに近づけて撮影する方法もあります。

生き物たちの自然な姿を撮影する

生き物たちがリラックスしている瞬間や、餌を食べている様子、泳いでいる姿など、自然な動きを捉えることを意識しましょう。これにより、生き物たちの生態や個性が写真に反映され、魅力的な一枚が撮れます。

7.子供連れで楽しむコツ

子供の興味を引く展示を選ぶ

水族館には、子供が特に興味を持つ展示がたくさんあります。イルカやペンギン、カラフルな熱帯魚など、子供の目を引く展示を優先的に見て回ると良いでしょう。また、触れることができる展示や、インタラクティブな体験コーナーもおすすめです。

休憩を適度に取る

水族館内を歩き回ると、子供は疲れてしまうことがあります。適度に休憩を取りながら見て回ることで、子供も大人も快適に楽しむことができます。休憩スペースやカフェを活用し、水分補給や軽食を取ると良いでしょう。

8.記念品やお土産を楽しむ

お土産ショップを訪れる

水族館には、ユニークな記念品やお土産が販売されています。ぬいぐるみや文房具、Tシャツなど、生き物たちをモチーフにした商品が揃っています。訪れた記念に、お気に入りのお土産を見つけて持ち帰りましょう。

展示に関連した書籍やグッズを購入する

水族館で販売されている書籍やグッズは、展示物に関連したものが多く、学びを深める手助けになります。特に子供向けの図鑑や絵本は、家に帰ってからも水族館での体験を振り返りながら楽しむことができるのでおすすめです。

9.環境保護について学ぶ

環境保護のメッセージに注目する

多くの水族館は、海洋環境の保護や生き物の保護活動についてのメッセージを発信しています。展示を通じて、海洋生物や環境問題について学び、自分たちができることを考える機会にしましょう。

エコフレンドリーな行動を実践する

水族館を訪れた後、自分たちの生活に取り入れられるエコフレンドリーな行動を実践しましょう。プラスチックの使用を減らす、リサイクルを徹底する、海洋生物に配慮した消費を心がけるなど、小さな行動から始めることができます。

10.複数回訪れる

定期的に訪れる

水族館は一度の訪問で全てを見尽くすことは難しい場所です。季節ごとに展示が変わることもあるため、定期的に訪れることで新たな発見があります。また、生き物たちの成長や行動の変化を観察することも楽しみの一つです。

年間パスを利用しよう

多くの水族館では年間パスが販売されています。年間パスを利用すれば、何度でも訪れることができ、経済的にもお得です。頻繁に水族館を訪れたい場合は購入を検討すると良いでしょう。

まとめ

水族館をより楽しむためには、事前のリサーチと計画が大切です。訪れる水族館の特徴を把握し、イベントやショーのスケジュールを確認することで、充実した見学が可能になります。写真撮影やお土産選び、環境保護について学ぶことも楽しみを広げるポイントです。
水族館は、海や川の生態系を身近に感じられる貴重な場所です。次回の訪問では、今回ご紹介したコツを活かしてより一層楽しい時間を過ごしてみてはいかがでしょうか?

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知る・学ぶ 2024-06-24

目を見れば通じ合える! 愛犬とアイコンタクトで心を通わせてみよう

ペットと目を合わせて気持ちを伝え合うアイコンタクト。成功するとペットに信頼されているようで嬉しくなりませんか?
アイコンタクトはトレーニングが必要ですが、覚えればさまざまなメリットや嬉しさが味わえます。

そこで今回は、アイコンタクトのメリットやトレーニング方法などについてご紹介します。

アイコンタクトとは?

アイコンタクトは飼い主と愛犬が目を合わせ、意思を疎通させてさまざまな指示を与える行動です。愛犬がマスターするまではトレーニングが必要で、「少し大変かも…」と思うかもしれませんが、アイコンタクトができるようになれば犬との絆が深まり、かけがえのない時間が過ごせますよ。

アイコンタクトができる動物は犬だけ!

犬は人の目を見て状況判断や反応をすることができます。世界には数多くの動物がいますが、実は人とアイコンタクトができるのは犬だけなのだそうです。
かといって、どんな人に対してもアイコンタクトをするわけではありません。信頼できる相手、好きな相手が基本であり、そして上手にマスターするためにはトレーニングが必要です。
犬がアイコンタクトをマスターしたら、それは飼い主を信頼していることの証明にもなります。愛犬からの信頼の証と考えると、「一緒にトレーニングしてマスターしてほしい!」と思う人も多いのではないでしょうか。

単に「目を合わせる」だけじゃないアイコンタクト

アイコンタクトは単に目を合わせるだけではありません。犬が飼い主に注目する・意識を向ける重要な行動です。
飼い主に注目している状態なら指示を聞き入れやすくなることが多いため、毎日の行動だけではなく、外出先で考えられる突発的な状況での行動にも役立つでしょう。
もちろん、単純に「愛犬と目が合うと嬉しい」という気持ちを味わえるのも、飼い主にとっては何よりも重要な一面かもしれませんね。

アイコンタクトを覚えさせるメリットは?

愛犬がアイコンタクトを覚えることにより、さまざまなメリットが生まれます。愛犬と飼い主の双方に好影響があるため、ぜひマスターしてみてはいかがでしょうか。

飼い主との絆が深まる

飼い主と犬がお互いに見つめ合うと、オキシトシンというホルモンが分泌されます。オキシトシンは愛情・信頼などの感情に関わる「愛情ホルモン」と呼ばれるもので、双方の絆を深めたいときにはぴったりの効果を持っています。
愛犬が「飼い主と目を合わせると幸せな気持ちになる!」と学べば、アイコンタクトも上手にマスターしてくれるでしょう。

しつけをしやすくなる

アイコンタクトは飼い主に注目している状態でもあります。どんなときでも飼い主に注意を向けているため、指示を聞き入れやすくなっている状態です。しつけについて指示を出してもしっかり耳に入り、理解力が高まるでしょう。
しつけの指示をなかなか聞いてくれないと悩んでいる飼い主さんは、アイコンタクトができているかどうかを改めて確認してみてはいかがでしょうか。

問題行動が減る

散歩中にほかの犬と会って興奮したり、知らない人に望ましくない行動を取ってしまったりしたときなどにもアイコンタクトが効果を発揮します。
目を合わせて飼い主に意識を集中させることにより、興奮対象から目を逸らすことができるでしょう。
ほかにも問題行動をしてしまいそうなときや混乱しているときなどに名前を呼び、目を合わせてあげてみてください。信頼している飼い主の目を見て安心し、穏やかな気持ちを取り戻せるでしょう。

アイコンタクトのトレーニング方法

アイコンタクトはしつけの基本と言われることもあるほど重要視されています。愛犬がマスターできるように、飼い主も少し工夫してあげてみてください。

1:前準備

アイコンタクトのトレーニングを始める前に、愛犬が名前を呼ばれたら反応するかどうかを確認しておきましょう。アイコンタクトをするときには名前を呼ぶことがトリガーになるため、必要な準備です。
おすすめの方法は「嬉しいことがあるときに名前を呼ぶこと」。
例えばご飯をあげるときには「(名前)、ごはんだよ!」、大好きな散歩に行くときには「(名前)、散歩に行くよ!」などのタイミングで呼ぶと、「名前を呼ぶといいことがあるんだ!」と覚えやすくなります。

2:目が合ったら褒めてあげる

アイコンタクトは「目を合わせる」ことが目的です。愛犬の顔を両手で優しく包み、顔を向けさせて名前を呼んでみてください。
このときに目が合ったら思いきり褒めてあげましょう。愛犬が「目が合うと褒めてもらえる!」と学習すればトレーニングの効果が積み重ねられていきます。
目が合わない場合はがっかりしたり叱ったりするのではなく、愛犬の顔をゆっくり優しく上下左右に動かしてみてください。その動きの中で目が合ったら、目が合った瞬間に褒めてあげましょう。
目を合わせるときには必ず「飼い主が下から覗き込まないようにする」という点を意識してみてください。下から覗き込むと犬が上下関係を勘違いし、「この人間は自分より下なんだな」と認識してしまいます。

3:おやつを使って視線を誘導する

なかなか上手にアイコンタクトができないときには、おやつを使って視線を誘導するのもよい方法です。
飼い主が小さなおやつを手に持って立ち、愛犬の視線をおやつに向けさせます。そのあとおやつを持った手を飼い主自身の顔に近づけ、愛犬の視線を飼い主の目に向かせるように誘導しましょう。
そこで目を合わせることができればおやつをあげ、思い切りほめてあげてください。おやつはご褒美にもなるため、愛犬がますます「目を合わせると幸せ!楽しい!」と思えるようになるでしょう。

4:上達してきたらおやつを減らしていく

おやつを使ったトレーニングが上手になってきたら、おやつを使う頻度を減らしていきましょう。ここまでの段階で十分にアイコンタクトができるようになっていればそのタイミングです。
最初に飼い主の指を愛犬の顔の前に出してみせます。犬が視線で指を追うようになったら飼い主の顔まで誘導し、アイコンタクトできるように進めてみてください。
回数を重ねるうち、おやつがなくても上手にアイコンタクトができるようになるでしょう。

【ポイント】はじめは屋内で、慣れたら屋外でも

アイコンタクトのトレーニングは屋内からスタートしましょう。慣れていて刺激が少ない場所で少しずつ経験を積ませ、屋内でしっかりできるようになれば屋外デビューがおすすめです。
屋外は屋内よりも刺激が多いため、最初は上手にアイコンタクトができなかったり、徐々にできなくなってきたりといった状態になるかもしれません。
それは愛犬がトレーニング効果を忘れてしまったのではなく、屋外のさまざまな環境に刺激を受けてしまっているためです。そのような場合には無理をせず、屋内に戻り、ふたたびゆっくりとトレーニングを積んでいきましょう。

アイコンタクトで愛犬との絆を深めよう!

アイコンタクトは愛犬が飼い主の指示を受け入れやすくなり、しつけやトラブル回避に役立つ大切な行動です。また、目を合わせれば幸せホルモンが出るため、愛犬との絆がより深くなるのも嬉しい一面ですね。
トレーニングはうまくいくこともあれば、いかないこともあるでしょう。なかなかうまくいかなくても焦らず、愛犬と一緒に少しずつ成長していきましょう。困ったときにはドッグトレーナーや獣医師さんに相談してみるのもおすすめです。

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知る・学ぶ 2024-06-20

湿気対策はどうしてる? 湿度がペットに与える悪影響と対処法

美しい季節の移り変わりとはいえ、梅雨や夏場の湿気には参ってしまいます。人間でもひと苦労なのですから、ペットはもっと大変なのでは…?と心配になりませんか。
今回は、犬や猫をはじめ、ペットに適した湿度や湿気対策などについて詳しくご紹介します。

湿度が高すぎるとペットに悪影響! 考えられるデメリット

湿度が高い日は人間でも不快感を覚えたり、体調不良になったりしがちです。ペットも同様で、湿度が高すぎる環境では思わぬ悪影響が出てしまうことがあります。

傷んだフードで食中毒になる可能性

湿気の多い時期は細菌が繁殖しやすい環境で、フードが傷みやすくなっています。傷みに気づかずにあげたフードを食べたペットが食中毒になってしまう可能性があるため、フードの管理にはいつも以上に気を配りましょう。
例えば、食べ残したフードは放置せずにすぐに片付け、カビや腐敗を防ぎましょう。特にウエットフードは傷みやすいため、最初から食べきれる分だけを出すか、使い切れない分は冷凍するなどのひと手間を掛けて保存しましょう。

消化器や呼吸器への負担

湿気が高いと消化器に負担がかかり、お腹を壊してしまうことがあります。また、冷えにも注意しましょう。蒸すためあまり寒さは意識しない季節かもしれませんが、梅雨どきは雨で気温が下がることも少なくありません。
夏の湿気は高い気温とともに息苦しさを生じさせることがあり、呼吸器に負担がかかります。人間でも「暑い・湿気が多い」という場所では息苦しさを感じますよね。ペットもそれと同様です。

ノミ・ダニ・カビの発生による皮膚病

湿気が高い時期はノミ・ダニ・カビの発生がほかの季節よりも多くなります。それらが原因でアレルギー性の皮膚疾患やアトピー性皮膚炎などを発症してしまうケースもあり、注意が必要です。
ペットが普段よりも身体を舐めたり噛んだりしている様子や、脱毛している様子などがあれば、早めにかかりつけの動物病院で診てもらいましょう。

外耳炎になってしまうことも

ダニの中には外耳炎を発生させるものもあります。前述の通り、湿気はダニを増殖させる恐れがあるため、梅雨や夏場は普段よりも注意深くペットの様子を観察したほうがよいでしょう。
特に垂れ耳や長毛種のペットは要注意です。犬であればビーグルやゴールデンレトリバー、トイプードルなどは発症リスクが高いため、飼い主も注意してあげてください。

ペットが快適に暮らせる湿度はどれくらい?

ペットが快適に暮らせる湿度はどれくらいなのでしょうか。犬や猫をはじめ、ウサギやハムスター、ヘビなどが暮らしやすい湿度について見ていきましょう。

犬・猫

ノミ・ダニなどの発生を抑えられる湿度を意識しましょう。ノミ・ダニはおおむね60%以上の湿度になると活発に動くようになるため、ボーダーラインを60%にしておくと分かりやすいのではないでしょうか。
かといって、湿度が低すぎる環境もよくありません。脱水症状や皮膚の乾燥をまねく可能性があるためです。
犬の場合は40%~60%、猫の場合は50%~60%を目安に湿度をコントロールしましょう。これらはあくまで目安であり、愛犬や愛猫の年齢や毛のタイプ、体格などによって変わるため、様子を見ながら設定してあげてください。

ウサギ

ウサギは汗による放熱ができないため、飼い主が気をつけてあげなければいけません。快適な湿度は約60%と言われており、70%を超えると体調不良などの悪影響が生じる可能性があります。
このほか、長毛種のウサギは高湿度で毛が絡まりやすくなり、通気性が悪くなる恐れも考えられます。通気性が悪くなるとダニが居着き、皮膚炎になってしまうこともあるため、小まめなブラッシングも心がけましょう。

ハムスター

ハムスターに適した湿度は40%~60%です。湿度が高すぎるとやはりダニが発生しやすくなり、皮膚トラブルが心配されます。
また、ケージ内にカビが発生する恐れもあるため、湿気が多い時期は換気や除湿に気を使い、ケージの状態にも気を配りましょう。特に底や床材はカビが生えやすいため、注意深く観察するよにしましょう。

ヘビ

ヘビは45%~60%ほどの湿度で管理してあげてください。「毛がないんだから皮膚炎の心配はないのでは?」と思うかもしれませんが、空気中の細菌が増殖し、生活環境に影響が出てしまいます。
かといって乾燥しすぎもよくありません。ヘビは呼吸器があまり強くないため、湿度が低すぎると人間と同様に風邪を引いたりすることがあるのです。
湿気が高いときは除湿を、低いときには加湿をするなど、細かいコントロールをしてあげましょう。

快適な空間を作るために効果的な方法は?

快適な空間を作るためには湿度のコントロールが欠かせません。除湿アイテムやエアコンを適切に使用しながら、ペットが生活しやすい環境を作ってあげましょう。

除湿アイテムを活用しよう

室内の湿気をコントロールできるアイテムのひとつとして、除湿剤がおすすめです。スーパーやドラッグストアなどで手軽に買えるため、湿気の多い場所に置いてみてください。
ただ、除湿剤は体内に取り込むと体調への悪影響が心配されるものです。ペットが間違えて食べたり口に入れたりしないよう、飼い主がしっかり管理する必要があります。
除湿剤による事故が心配な人は、凍らせたペットボトルを部屋に置くのもおすすめです。冷やされた空気がペットボトルの表面に付着し、その分湿気が減ります。結露が出るため床濡れなどには注意しましょう。

エアコンの使用も適切に

エアコンに除湿機能があれば活用しましょう。電気代が心配な昨今ですが、無理のない範囲で使ってみてください。
また、エアコンはペットの熱中症防止にも効果的です。可能であれば24時間つけっぱなしにしておくと、ペットが快適に暮らせる空間を維持できるでしょう。
可能であればサーキュレーターや扇風機も併用して、空気を循環させると冷房効率が高くなるため、取り入れてみてはいかがでしょうか。

【注意】部屋を冷やしすぎないで!

エアコンで快適に湿気をコントロールしていると思っていても、室温を低くしすぎるのは要注意です。
部屋が冷えすぎ、「寒い」と感じたペットは、体温低下を防ぐために水分をとらなくなってしまい、脱水症状になる恐れがあるのです。
室温は22℃~25℃を目安にして、寒さを感じないようにコントロールしてみてください。これくらいの室温であればペットも飼い主も快適に感じられるでしょう。
傷みやすいウエットフードには乾燥剤を入れておくのもよい方法です。また、できるだけ冷蔵庫に保管して早めに食べきることを意識するようにしましょう。

湿気コントロールでペットと快適に季節を過ごそう!

梅雨や夏場の湿気には人間も辟易するものですが、自分で室内環境をコントロールできないペットもつらい季節です。湿気が多いと体調不良や病気になってしまうこともあるため、飼い主が適切にコントロールしてあげなければいけません。

ペットに快適な環境の多くは人間にとっても快適であることが多いので、ペットのための工夫のつもりが人間のためになるのも嬉しい一面です。
除湿アイテムやエアコンの除湿機能を上手に使いながら、快適な環境でペットと一緒に蒸し暑い季節を乗り切りましょう。

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知る・学ぶ 2024-05-29

睡眠時間で見る動物の生態! 種ごとの睡眠の違いと理由について

私たち人間にとって「睡眠」は欠かせないものですが、それは動物たちも同じです。睡眠時間は種によって大きく異なり、独特な眠り方をする動物も少なくありません。
そこで今回は、ユニークな睡眠パターンを持つ動物や、動物によって睡眠時間が異なる理由、そしてどの動物がどれくらい眠っているのかについてご紹介します。

特殊な睡眠パターンを持つ動物たち

動物界には私たちの知らないユニークな睡眠パターンを持つものが存在します。
ここでは、いくつかの興味深い眠り方の例をご紹介します。

イルカやクジラ、渡り鳥は「半球睡眠」をする

イルカやクジラは「半球睡眠」と呼ばれる特別な睡眠パターンを持っており、脳の片方が眠っている間、もう片方は活動を続けます。
これは地上での呼吸を確保しながら、水中で外敵に対する警戒を維持するためで、海洋哺乳類にとって生存に欠かせないメカニズムです。
脳の半分が起きている状態なので、片方の目で外部を警戒しながら眠れます。
また、渡り鳥も半球睡眠を行います。
長距離を何日間も休まずに飛び続けるためには完全に眠れないので、片側の目を閉じて脳を休ませながら、もう片側の目で視野を確保しているのです。

魚類は睡眠が浅い

魚類は、人間のように完全に意識を失う深い睡眠がないといわれており、活動量と代謝を下げて休息状態に入る状態を睡眠とみなされています。
ゆっくりとした呼吸になり、水流に身を任せて漂う、または水底近くでじっとしていますが、完全に意識を失っているわけではないため、危険を感じるとすぐに逃げられるのです。

カバは陸地と水中の両方で眠る

カバは水中と陸地で眠りますが、睡眠時間の比率は水中の方が多い傾向にあります。
昼間は主に水深の浅い場所や水草の茂みなど、外敵から身を守りやすい場所を選んで水中で過ごし、眠る際は呼吸をするために鼻だけを水面に出して眠ります。
夕方から夜間にかけては陸に上がり、草を食べながら休息しますが、この時に眠る場合がありますね。

コウモリは逆さまで眠る

コウモリは逆さまにぶら下がって眠ります。
逆さまで眠ることで、地上にいる外敵から見つかりにくくし、すぐに飛び立てる状態を維持しています。
また、コウモリは飛ぶために多くのエネルギーを必要とするため、逆さまから飛ぶ方がエネルギー消費を抑えられるからという理由もあります。
そして逆さまにぶら下がることで体温を一定に保ちやすくなるともいわれています。

ペンギンは立ったままでも眠れる

なんとペンギンは立ったままでも眠れます。
これは極寒の環境で体温を保つための適応で、足元にある羽毛のクッションが地面の冷たさを防ぐため、立ったままで休むと体温を効率的に保てるのですね。
ただ、この場合は熟睡ではなく短時間の睡眠になります。
水中でも短い休息を取ることができますが、こちらも完全な睡眠状態に入るわけではなく、休息のために動きを減少させる程度のものです。
寒冷地に住むペンギンは、体温を保ち、風や寒さから身を守るために「ハドリング」と呼ばれる集団で密集して眠るのが一般的です。

番外編「冬眠」について

冬の間、長期間の睡眠状態に入る「冬眠」を行う動物もいます。
冬眠をする目的はいくつかあり、食糧の少ない冬にエネルギー消費を抑える、活動量が低下している時期に外敵に見つかりにくくする、冬眠によって出産時期を調整するなどが挙げられます。

睡眠時間が長い動物と短い動物

動物の睡眠時間は種によって大きく異なります。
ここでは、特に睡眠時間が長い動物と短い動物、そしてその理由について詳しく見ていきましょう。

睡眠時間が長い動物

まず、長時間睡眠で有名なのは「コアラ」です。
コアラは一日に最大18~22時間もの時間を眠りに費やしますが、これほど長時間の睡眠を必要とする理由は彼らが食べるユーカリの葉にあります。
実はユーカリの葉は毒素を含んでいるため、その解毒に時間がかかるのです。
さらにユーカリは栄養価も低いため、コアラはエネルギーを節約するために多くの時間を睡眠に当てています。

ナマケモノの睡眠時間も長く、一日に15~20時間眠りますが、この理由は代謝が非常に遅く、エネルギー消費を抑えるために睡眠時間も長くなりやすいからだといわれています。
コウモリも一日に約16時間眠りますが、エネルギーの節約と体温調節のために長時間の睡眠を必要とします。
また、意外に思われるかもしれませんが、ライオンも一日に多くの時間を眠ります。
これは狩りで大量のエネルギーを消費するためで、長めの睡眠をとって体力を回復させるのです。

睡眠時間が短い動物

短時間睡眠の代表的なものは「キリン」で、一日に約2~4時間しか眠りません。
20分前後の睡眠を繰り返しますが、これは外敵からの危険を避けるためで、キリンは立ったまま常に警戒をして眠っているのです。
また、高い視点から広範囲を見渡せるため、危険を早期に察知できます。

馬も一日に約2~3時間しか深い睡眠を取りません。
キリン同様に短い昼寝を数回行い、必要な睡眠時間を補っていますが、こちらも外敵からの攻撃を避けるためです。
群れでいる時は、他の仲間と交代をしながら、うつ伏せになって深い眠りを取ります。
野生の象も一日に約2~4時間しか眠らないことが知られていますが、飼育下では長時間眠る傾向にあります。

中間層の動物

年齢や品種によって異なりますが、犬や猫の睡眠時間は一般的には12~16時間ほどです。
比較的、猫の方がより睡眠時間が長い傾向にあり、特に家猫は安全な環境だとリラックスして長時間の睡眠を取ります。
夜行性であるフクロウは、昼間に約8~10時間睡眠を必要とします。

睡眠時間の違いの理由

上記のように代謝や食性、外敵の存在などの環境要因が睡眠時間に影響を与えますが、外敵が多い環境では短い睡眠時間である動物が多いです。
また、草食動物は消化に時間がかかり栄養価の低い草を食べ続けなければならないため、必然的に起きている時間が長くなります。
逆に、高代謝率の動物や栄養価の高い食物を摂取する動物は、比較的短い睡眠で済む傾向にあります。

主な動物別の睡眠時間

動物の睡眠時間は種によって大きく異なることは解説しましたが、以下に主要な動物の平均睡眠時間を一覧にまとめました。

コアラ【一日18~22時間】
ナマケモノ【一日15~20時間】
馬、キリン、象【一日約2~4時間】
カバ【一日約4~6時間】
コウモリ【一日約16~20時間】

ライオン【一日約13~16時間】
犬、猫【一日約12~16時間】
フクロウ【一日約8~10時間】
渡り鳥【一日数分~1時間(飛行中に短い睡眠)】
イルカ、クジラ【一日約8時間(半球睡眠)】

カモノハシ【一日約14時間】
アルマジロ【一日約18~19時間】
ハリネズミ【一日約10~12時間】
ハト【一日約10時間】
カラス【一日約9時間】

ペンギン【一日約10時間】
カメレオン【一日約12時間】
ワニ【一日約17時間】
アマガエル【一日約12時間】
サメ【一日数時間(不規則)】

睡眠時間を頭に入れて観察してみよう

動物たちの睡眠時間とその理由について、新しい驚きや発見はありましたでしょうか。
人間と同じように、動物たちにもそれぞれの生活スタイルや生態に合った睡眠の取り方があるのです。睡眠だけ見ても、動物たちがどれだけ賢くて適応力が高いかが分かりますよね。
もし次に動物園や自然の中で動物たちを見かけたときには、この睡眠習慣についても思い出してみて下さい。特に睡眠時間が長い動物が起きている姿は必見ですよ!

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知る・学ぶ 2024-05-27

噛み癖は直せるの? 愛犬が手を噛んでくる理由と改善法

飼い主さんの中には、愛犬の噛み癖に悩んでいる人がいるかもしれません。子犬でも成犬でも、噛み癖はなるべく早く直さなければ後になってトラブルを起こす恐れもあります。
噛み癖が起こる原因は複数考えられるため、愛犬の事情に合わせた対応が必要です。愛犬に寄り添いながら適切なトレーニングをして改善を目指しましょう。

今回は、愛犬の噛み癖を直す必要性や、噛み癖の原因、改善方法などについて詳しくご紹介します。

犬の噛み癖の理由は? 本能と環境に左右される!

犬の噛み癖に悩んでいる飼い主さんは、その原因に心当たりがあるでしょうか。まずは愛犬が噛んでしまう原因を知り、改善について考えていきましょう。犬が噛み癖をつけてしまう代表的な5つの原因をご紹介します。

口の中がかゆい

もしも噛み癖のある犬がまだ子犬なら、歯の生え変わりが原因で「口の中に違和感がある!かゆい!」と感じ、解消しようとして噛んでいるのかもしれません。
犬の歯は、一般的に生後約4~6か月の頃にかけて生え変わります。この時期に噛むようになったら、歯が健康的に生え変わってきているかどうかをチェックしてあげてみてください。

遊んでいるつもり

飼い主にとっては深刻な噛み癖でも、愛犬は遊んでいるつもりの場合があります。
子犬時代に飼い主が「なんだ、遊んでいるだけなのか」と譲歩して噛み癖をそのままにしてしまうと、成犬に成長して力が強くなっても続けてしまいかねません。
遊ぶ姿はかわいいものですが、愛犬の将来を考えて、早めに対処することを考えましょう。

本能的な行動

犬は本能的に噛んでしまうこともあります。たとえば愛犬が寝ているときや遊んでいるとき、かわいいからといって、愛犬が予期しないタイミングで撫でたら噛まれた経験はありませんか。
急に触られた犬は「攻撃された!」と思い込み、身を守るために噛んでしまう可能性があります。
本能による行動はコントロールが難しいため、専門家のトレーニングを受けることの検討したり、周囲が注意して生活するなどの配慮が必要になるでしょう。

ストレス

犬にとって苦手なことをされたり、怖い思いをしたりなど、ストレスがかかったときにも噛む場合があります。嫌なシーンから逃げたいと考え、噛んでしまうということです。
たとえば爪切りや入浴のタイミングで噛むことがあれば、それは愛犬が苦手なシーンなのでしょう。また、運動不足や体調不良、環境変化などでストレスを感じるケースもあります。

飼い主の気を引こうとしている

飼い主に構ってほしい、甘えたいという気持ちから、「こちらを見てよ!」という意味で噛むこともあります。
なんともかわいい行動に思えますが、成犬になって力加減を間違えると大怪我をさせてしまう可能性もあるため、子犬の頃から「構ってほしくても噛んではいけない」と教えてあげてください。

噛み癖を放置しているとどうなる? 考えられるケースとは

噛み癖の放置は愛犬自身、飼い主、周囲の人など広い範囲に悪影響を与えてしまいかねません。もしも噛み癖を改善しないままにしておいた場合、どのようなことが起こりやすいのか考えてみましょう。

飼い主や他人に傷を負わせてしまう可能性

「噛んではいけない」と知らないまま成長してしまうと、自分の要求を通したいときやストレスから逃れたいときなどに「噛むこと」そのものを伝達手段としてしまうようになります。
子犬の頃は噛んでもそれほど力が強くなく、「甘噛みするなんてかわいいな」と思える程度かもしれませんが、成犬になればそれでは済みません。噛んだ相手に大怪我をさせてしまう可能性もあります。
たとえそれが害意を持った行動ではなくても、人を噛んだ犬は「咬傷事故を起こした犬」として扱われることになります。
他人が被害者であれば治療費や賠償も発生するため、誰にとっても後味の悪い結果になってしまうでしょう。

物を破損する可能性

室内飼いの場合、家具や衣類などを噛んで破損してしまう恐れがあります。インテリアが損ねられるだけではなく、破損したものの誤飲なども心配しなくてはいけません。
飼い主や家族の住環境が悪化するとともに、被害の度合いによっては金銭面でも悩みが出てしまうでしょう。
自宅ならまだしも、よその家や持ち物を噛んで破損してしまった場合、弁償する必要が生じたり、今後のお付き合いに悪影響が出たりすることもあります。

ブラッシングや入浴などが難しくなる

ブラッシングや入浴、爪切りなどのタイミングで噛む場合、力の強い成犬になっても噛み癖が直らなければ、飼い主の手に負えなくなります。
ブラッシングや入浴のたびに噛まれることは飼い主にとっても苦痛になり、きちんとしたお手入れをしてあげられなくなるかもしれません。
外部の力を借りてお手入れをするとしても、トリミングサロンによっては噛み癖のある犬を受け入れないこともあるため、やはり噛み癖の対策は必須になるでしょう。

噛み癖の対策は? 原因を探って適切な対応を

噛み癖を改善するためには、噛む原因を突き止めて対応していく必要があります。具体的にはどのようなことをするとよいのでしょうか。

噛まれたら「痛い」と表現する

愛犬に噛まれたときには黙ってやり過ごすのではなく、「痛い」と表現して「やってはいけないこと」だと教えましょう。
その際、大声で叱りつけるのではなく、「痛い」という事実を伝えてその場を立ち去るなどの方法がおすすめです。
「飼い主を噛んだら痛がり、そのせいで自分のそばからいなくなってしまう」と愛犬に学習させることにより、噛み癖の改善を目指します。
このとき、大声で注意したり、大げさに痛がったりすることはおすすめできません。「遊んでいるのかな」「楽しそう」と愛犬が勘違いして、効果が薄れてしまう可能性があります。

噛むおもちゃをあげて欲求を発散させる

もともと犬は噛む動物です。噛んで遊べるおもちゃをあげて、「噛みたい!」という欲求を満たしてあげましょう。
ただし、飼い主が手に持って遊ぶおもちゃは「おもちゃを噛んでよい=手も噛んでよい」と誤った学習をしてしまう恐れがあります。噛み癖がある場合、犬自身だけで遊べるおもちゃが適しているでしょう。

力関係を明確にする

飼い主よりも自分のほうが優位だと勘違いした犬は、飼い主の言うことを聞かないばかりか、攻撃的な性格になってしまうことがあります。噛み癖を直すためのしつけも受け入れなくなるでしょう。
飼い主のほうが優位であるということを教え、噛んではいけない存在であることや、噛み癖を直すためのしつけを受け入れなくてはならないと学習させることが大切です。

愛犬に寄り添いながら噛み癖を改善しよう

噛み癖の原因や直し方にはさまざまで、この記事でご紹介したもの以外にも多くの種類があります。愛犬の噛み癖に困っている飼い主さんは、愛犬がなぜ噛んでしまうのかを突き止め、適切な方法で改善していきましょう。

自分の力ではどうにもならない、適切なしつけ方に自信がないという場合には、ドッグトレーナーさんに相談してみるのも有効な選択肢です。
社会の中で一緒に楽しく暮らしていくためにも、愛犬の噛み癖を直せるように、愛犬に寄り添いながら諦めずに頑張りましょう。

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楽しむ 2024-05-22

思わずほっこり、思わず涙…動物が活躍する本で読書タイムを楽しもう!

小説や児童文学の世界でも愛される動物たち。心揺さぶるような名作、大人になっても忘れられない物語…さまざまな作品が文学の世界を彩ります。
動物が登場する物語は子供向けが多い印象ですが、大人向けの読み応えある小説も数多いため、読書を楽しみたいときにはぜひ手にとってみてください。

今回は、大人も楽しめる小説や、子供の頃の気持ちを思い出させてくれる児童文学など、動物が登場する作品についてご紹介します。

大人も楽しめる動物小説5選

「いくつになっても動物が大好き」「我が家のペットもかわいいけれど、作品の中で活躍する動物が見てみたい」。そんな大人におすすめする動物小説5選をご紹介します。

「旅猫リポート」有川浩(著)/講談社

猫の目線から描かれる人間社会が印象的な小説です。2018年には福士蒼汰さん主演の映画も公開され、多くの人々の心をつかみました。
1匹と1人で楽しく暮らしていた元野良猫のナナとサトル。しかし、ある事情によってサトルはナナと別れる選択をします。ナナはサトルとともに銀色のワゴンに乗り、新しい飼い主を探しに旅立ちましたが…。
旅の途中に出会う人々との交流や美しい風景の描写が、読者も一緒に旅行をしているような気持ちにさせてくれる小説です。やがて明かされるサトルの秘密を知ったとき、思わず「嘘でしょ」と声が出るかもしれません。

「犬がいた季節」伊吹有喜(著)/双葉社

2021年の本屋大賞第3位を獲得し、当時話題を呼んだ小説。著者・伊吹有喜さんの母校を舞台にしたこの作品は実在した犬をモデルにしており、犬の視点を通して高校生の青春を描きました。
18歳ならではの悩み、友情、恋愛など、その時代にしか経験できない日々。昭和、平成、令和まで、オムニバス形式でさまざまな高校時代が鮮やかに描写されます。
読む年代によって、共感や追憶などそれぞれの楽しみ方ができる秀逸な小説です。

「人生を変えてくれたペンギン 海辺で君を見つけた日」トム・ミッチェル(著)、矢沢聖子(訳)/ハーパーコリンズ・ジャパン

年若い牧師と1匹のペンギンが親友になるまでを追った実話です。言葉が通じなくてもいつしか通い合うふたりの心の交流にぐっとくる人も多いかもしれません。
重油にまみれ、息絶えた数百羽のペンギン。そのなかでただ1匹生き残ったペンギンを保護したトムは、ペンギンを「フアン・サルバドール」と名付け、学校の屋上で飼うことにしたのですが…。
ペンギンの賢さやトムの思慮深さ、ふたりの間に生まれる友情。心ゆさぶられるようなラストシーンは涙なくしては読めません。

「ありがとう実験動物たち」太田 京子 (著)、笠井 憲雪 (監修)/岩崎書店

人間社会を支えてくれる一面に動物実験があります。なぜ動物実験が必要なのか、その動物に心を寄せたことはあるのか…。実験動物を世話する女性を追ったノンフィクションです。
人間の健康はそれに関わる動物や人々のおかげで保たれていることも確かな事実です。その動物の毎日を支えるために働く女性・テルは、どのように動物に接しているのか…。
デリケートなトピックを扱っていますが、読後感は決して悪いものではなく、社会を支えてくれる動物たちに改めて心を向けたくなる1冊です。

「動物農場」ジョージ・オーウェル (著)、高畠 文夫 (翻訳)/角川文庫

1945年に刊行された小説で、とある動物農場を通して当時の社会情勢を描いた小説です。文豪ならではの筆力が寓話の世界にリアリティを与え、パワフルな空間を描き出します。
とある農場の動物たちは、劣悪な環境を強制する農場主にうんざりし、反乱を起こして追い出してしまいました。これで理想的な環境になると思ったのもつかの間、リーダーの豚が独裁者になってしまい…。
当時の社会を風刺した小説ですが、歴史好き・動物好きの両方に訴える秀逸なストーリーです。

子供も一緒に楽しめる動物の児童文学4選

動物が登場する本といえば、やはり児童文学は欠かせません。幼い頃に読んでいた思い出の1冊、家族で一緒に読みたい1冊などの4選をご紹介します。

「長靴をはいた猫」シャルル・ペロー(著)/福音館書店・他

賢い猫が少し頼りない飼い主をあれよあれよと言う間に出世させる物語。幼い頃に読んだことがある人も多いのではないでしょうか。
亡くなった粉屋の親から遺産を相続した3人の息子たち。上の2人はよいものをもらったというのに、末息子が手にしたのはたった1匹の猫だけでした。がっかりする末息子ですが、賢い猫の言う通りにしてみると…。
猫の活躍で立身出世の道を駆け上る飼い主の姿は見事なものです。そんな賢さ持つ猫を見て、思わず自分の愛猫に「あなたも?」と話しかけたくなってしまうかもしれませんね。

「今泉先生のゆかいな動物日記」今泉忠明(著)/KADOKAWA

動物学者の今泉先生が日々の研究について紹介する1冊です。「研究を紹介する」というと堅苦しく感じますが、小説よりも波瀾万丈の毎日に思わずクスッとしてしまいます。
学者なら机に向かってたくさんの文献を読んで…と思いきや、今泉先生はとてもアクティブです。ミノムシを集め、動物にお弁当を奪われ、ときにはクマに遭遇することも…。
毎日大変ですが、刺激と笑いの絶えない日々の描写はいつの間にかページをめくるおもしろさに満ちています。イラストもかわいらしく、読書が苦手な人にもおすすめです。

「ハニーのためにできること」楠章子(著)/童心社

祖母との別れ、老犬の寿命と直面した家族たちが送る日々の物語。命と向き合い、命とは何かを考えるときに手に取りたい1冊です。
ふたばの祖母が突然亡くなり、残された老犬・ハニーを引き取ることに。はじめはぎこちない関係でしたが、やがて打ち解け、信頼関係を築けるようになりました。しかし、ハニーは重い病気にかかってしまいます。近づく別れにふたばや家族たちは「何ができるだろうか」と懸命に考え…。
動物と暮らす人が必ず直面する命の「終わり」だけではなく、「何ができるか」にフォーカスした物語です。児童向けですが、大人も深く考えさせられるのではないでしょうか。

「シャーロットのおくりもの」E.B. ホワイト (著)/あすなろ書房

クモのシャーロットと子ブタのウィルバーの交流を描いたハートフルストーリー。世界23カ国で翻訳され、4500万人の人が手に取った名作です。
子ブタのウィルバーは牧場でのんびり暮らしていましたが、ある日、いずれはハムにされてしまうことに気づきます。自分の運命に悩むウィルバーを、クモの女の子・シャーロットが助けてあげようとするのですが…。
シャーロットの賢さで人間を翻弄するシーンや、友情が深まっていくシーンなど、ほどよい波のあるストーリーが笑顔にさせてくれます。ふたりの友情の行く末が気になりますね。

文字が織りなす世界で動物との時間を楽しもう

映画やドラマでも動物が活躍する作品は多々ありますが、小説や児童文学のなかで活躍する動物たちもいとおしいものです。
文字が紡ぎ出す光景を想像すれば、笑顔になったり、涙をぬぐったりする時間が楽しめます。1人で、家族で、ぜひお気に入りの1冊を見つけてみてください。

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