美容・健康 2024-04-17

動物もアレルギーになるの? その原因と気をつけたい症状について

花粉アレルギーに悩まされる人も多い季節。アレルギーというと人間の身体反応だと思うことが多いのですが、動物にもアレルギーはあります。ペットの様子を見て「普段よりもかゆがっている」「何だかつらそう」と思ったら、それはアレルギー反応が起きているのかもしれません。
人間と違って言葉で伝えられないペットが長く苦しまないように、動物でも起こり得るアレルギーや対策について詳しく知っておきましょう。

今回は、動物が発症する可能性のあるアレルギーについてご紹介します。

動物は本当にアレルギーを起こすの?

人間と同様に、動物もアレルギーを起こすことがあります。アレルギーが発症する仕組みは人間も動物も基本的に同じなのですが、現れる症状が異なるのが特徴です。
花粉症やハウスダストアレルギーなど、人間のアレルギー症状として有名なものをイメージしてみてください。多くはくしゃみ、咳、鼻水など、呼吸や鼻に関するものが多いですよね。
一方、動物(特に犬)は症状が皮膚に現れることが多く見られます。身体をかきむしる、特定の場所を舐める・咬む、頻繁に顔をこするなどの様子が見られたら要注意です。
また、食物アレルギーも人間と動物に共通するアレルギーです。人間は皮膚のほか嘔吐や下痢のような症状が出ますが、動物は一般的に前述のような皮膚症状が多く出ます。

動物はかゆみのような身体の異状を我慢できないため、症状が出ている場所をかく・舐めるなどの行動を続けてしまいます。症状で弱っている箇所をさらに傷めて悪化させてしまいかねません。
飼い主が見ただけではアレルギーと判断することは難しく、場合によってはほかの病気が隠れている可能性もあります。「最近、身体をかいたり舐めたりすることが増えているな…」と気づいたら、かかりつけの動物病院へ相談してみてください。

動物はどんなアレルギーがある?

動物も人間と同じく複数のアレルギーがあります。ここでは飼育数が多い犬のアレルギーについて見てみましょう。

食物アレルギー

食物アレルギーは人間と同様、特定の食品が持つアレルゲンに免疫が過剰反応して起こります。
アレルゲンはおもにタンパク質であることが多く、もしも疑いのある様子を見せた場合には普段の食事(ドッグフードなど)やおやつの成分を確認してみましょう。
特に発症する可能性があるものは、鶏肉、牛肉、卵、乳製品、穀物類(小麦、大豆など)になります。

ノミアレルギー

ノミアレルギーは主に「ノミアレルギー性皮膚炎」に関係しています。皮膚に寄生したノミの排泄物や、吸血時に体内に注入される唾液が過剰な免疫反応を引き起こすことが原因です。
かゆみが強く、ノミが寄生している場所に蕁麻疹や発疹が起こる特徴があり、場合によっては脱毛するケースもあります。ノミが1匹でも症状が出ることがあり、飼い主にとっても厄介なアレルギーでしょう。
発症が多い時期はノミが多い夏から秋が一般的です。しかし暖房を使用する冬にも起こる可能性があるため、普段と違う様子を見せたら注意して観察しましょう。

通常疥癬

通常疥癬の原因もノミが該当します。この場合は「イヌセンコウヒゼンダニ」というダニがアレルギーを引き起こす存在です。
目で確認することが難しいほど小さなダニのため、飼い主がなかなか原因に気づかないケースもあるかもしれません。
やはり強いかゆみをともない、犬によっては皮膚をかきこわすほどかきむしってしまうこともあります。

皮膚炎

アトピー性皮膚炎やマラセチア性皮膚炎が該当します。
アトピー性皮膚炎はハウスダストや花粉などが原因で起こるアレルギー反応で、かゆみが長く続くことが特徴です。発症は比較的早く、生後半年で見つかることもあります。
マラセチア性皮膚炎はかゆみや外耳炎、べたついたフケを引き起こします。
原因は常在菌で、普段から皮膚に生息しているものです。しかし加齢や病気などで皮膚の免疫力が落ちているとき、異常増殖して皮膚炎を引き起こしてしまいます。
マラセチアは皮脂をエサにしているため、皮脂の分泌が多いタイプのペットは注意が必要になるでしょう。

アレルギーは治してあげられる?

大切なペットがアレルギー症状に苦しんでいる姿を見ると、一刻も早く治してあげたいと思う飼い主がほとんどでしょう。残念ながら人間同様に完治は難しく、動物病院でも基本的に対症療法が選択されることがほとんどです。

しかし、環境で起こるアレルギーであれば環境改善によって症状を軽減したり、発症しにくくしたりすることも可能です。
小まめなブラッシングや部屋の掃除でアレルゲンを減らす、アレルゲンが多い散歩コースを変更するなど、できることから取り入れていきましょう。

ペットがアレルギーになったときの対処法

ペットがアレルギーになったときには症状を軽減させる環境作りが大切です。
かかりつけや動物のアレルギーに詳しい獣医師さんと相談し、対処についてアドバイスをもらいながら、ペットにとって快適な環境作りを目指しましょう。
ここでは、代表的なアレルギーの対処法として効果が期待できる方法についてご紹介します。

食物アレルギー

食物アレルギーがタンパク質であった場合、それまで食べさせたことのないタンパク質が材料に使われているフードをあげてみましょう。自己判断が難しい場合は必ず獣医師さんに相談してみてください。
また、人間が食べるものに含まれたアレルゲンが空気中や床に飛散しないように気をつけることも大切です。意図しなくても体内にアレルゲンを取り込んでしまい、症状が出る可能性が考えられます。

ノミアレルギー・通常疥癬

ノミアレルギーと通常疥癬はどちらも原因がノミのため、薬で駆除する方法が一般的です。獣医師さんによってはステロイド剤のような対処薬を使い、かゆみをおさえることもあります。
ブラッシングやシャンプーで寄生しているノミや排泄物を取り除くことも大切です。
普段よりも丁寧にブラッシングしたり、散歩のあとはすぐにブラッシングしたりするなど、早くノミや排泄物が身体からなくなるようにひと手間かけてあげましょう。
ノミは繁殖力が高いことも厄介な特徴です。ほかにも同居しているペットがいる場合、ノミの駆除が確認できるまでは隔離しておいたほうが安心でしょう。

皮膚炎

アトピー性皮膚炎は薬を使ったり、スキンケアを念入りにしたりするなどの方法が採られます。ステロイド剤などを使ってかゆみをおさえ、スキンケアで皮膚の防御機能を高める方法です。
マラセチア性皮膚炎も同様で、薬で過剰なマラセチアを減らし、エサになる皮脂を過剰に分泌させないようにスキンケアを取り入れます。
いずれも薬とスキンケアが必要になり、飼い主の負担も大きくなりますが、大切なペットのためにぜひ意識してあげてください。

変化に気づいたら動物病院へ! アレルギーからペットを守ろう

アレルギーでつらい思いをしていても、ペットは言葉で説明することができません。飼い主が様子を観察し、普段と違うと気づいたらすぐに確認してあげましょう。
アレルゲンの特定や対処法の選択には専門知識があったほうが安心です。「アレルギーかな?」と思ったら、かかりつけや動物のアレルギーに詳しい獣医師さんと相談してみてください。

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知る・学ぶ 2024-02-28

両生類ってどんな生き物? 特徴や生態、爬虫類との違いについて

「両生類」と聞くと、どのような生き物を思い浮かべますか?カエルやイモリ、サンショウウオなど、水辺で見かける可愛らしい生き物たちのことです。
そんな両生類ですが、具体的にどんな生態や特徴を持っているのかご存知でしょうか。

今回は、両生類の特徴や種類、生態、外見がよく似ている爬虫類との違いなどについて詳しくご紹介していきます。

両生類とは

両生類は、その名の通り「二つの生活」を意味する言葉からきています。
幼生期には水中で呼吸をし、成長すると陸上で生活するようになるという、一生のうちに大きな変化をすることが特徴です。
生まれた時は水中でエラ呼吸をし、成長すると陸上での生活に適応するため肺呼吸に移行します。

カエルを例に取ると、初めにオタマジャクシとして生まれ、水中でエラ呼吸をします。
しかし成長に伴い、後肢を発達させ、次いで前肢が現れ、エラが退化して肺呼吸になるのです。
また、柔らかく湿った皮膚から皮膚呼吸も行います。
その皮膚は乾燥に弱いため、生活場所は、池、川などの湿った環境が主で、常に湿度の高い場所を好むのです。

成体になると陸上生活をすることが基本ですが、例外として一部のサンショウウオは成長しても陸上生活に移行せず、一生を通じて水中で過ごす種もいます。
これらがなぜ両生類に分類されているとかというと、稀に陸上生活に移行する個体があるためです。

両生類と爬虫類は何が違う?

両生類の一種である「イモリ」と姿形がよく似ている「ヤモリ」や「トカゲ」がいますが、これらは爬虫類に分類されます。
一見似ているように見える種でも生態には大きな違いがあります。

生活環境

まず生活環境の面から見ると、両生類は水辺の湿った環境を好みます。
これは湿った皮膚を通じて呼吸するため、常に湿気を保ち、生活の一部または全てを水中で過ごす必要があるからです。
一方、爬虫類は肺呼吸のみで生きており、乾燥した環境にも適応しているため、湿度の高い場所よりも乾燥した岩場や砂漠、草原などで見られることが多いですね。

皮膚

両生類の皮膚は薄く、ウロコ、甲羅、体毛を持たず、体は粘液で覆われた柔らかい皮膚を持っています。
これに対し爬虫類は、硬いウロコや甲羅で覆われており、乾燥に強いです。

繁殖方法

両生類の多くは水中に卵を産み、ゼリー状の物質で覆われており、乾燥から保護されています。
一方で、爬虫類は硬い殻で覆われた卵を産む種がほとんどで、陸上での生活により適応していますね。

両生類と爬虫類の共通点は?

上述したように両生類と爬虫類では異なる生態を持っていますが、共通点も持っています。

卵から生まれる

まず、両生類と爬虫類は両者とも卵から生まれることです。
陸上で生活する多くの生物に共通していますが、爬虫類と両生類では特に大きな共通点でしょう。
両生類は水中に卵を産み、爬虫類は地上に卵を産む種が多いです。

変温動物である

爬虫類と両生類は、変温動物(冷血動物)としての性質も共通しています。
変温動物は、体温が周囲の環境温度に強く依存するものです。
これは、自らの体温を内部で調節する能力が限られている、または全く持っておらず、体温を調節するために環境内で特定の行動を取る必要があります。
例えば、暖かい場所で日光浴をすることで体を温めたり、影に隠れたり水中に潜ることで体温を下げたりします。
このような行動により、活動に適した体温を維持し、生存と繁殖のために必要な条件を確保するのです。
両生類は湿度の高い場所で体温を保つことが多く、爬虫類は日光浴をすることで体温を調節することが多いですね。

この動物は両生類? それとも爬虫類? 見分けるポイント

自然の中で両生類や爬虫類のような外見をしている動物を見かけた際に、「この動物は両生類?それとも爬虫類?」と疑問に思うことがあるかもしれません。
ここでは、両生類と爬虫類を見分けるためのポイントをご紹介します。

皮膚

まずは皮膚をチェックしてみましょう。両生類の皮膚は湿っていて柔らかいのが特徴で、触ると少しヒンヤリとしていることが多いですね。
一方、爬虫類の皮膚は乾燥しており、鱗で覆われて硬いです。この違いは、一目見ただけでも比較的判断しやすいでしょう。

次に目を見てみましょう。多くの両生類は、目が大きくて外側に突き出ています。
これに対して、爬虫類は目が平らで、瞼によって保護されていることが多いですね。また爬虫類の中には瞬膜(まばたきをするときに目を保護する薄い膜)を持つ種類もいます。

生活環境・行動パターン

そして、生活環境も重要なポイントになります。水辺や湿った場所で見かける場合は、両生類の可能性が高いです。
逆に乾燥した環境や岩場、砂漠などで見かける場合は、爬虫類である可能性が高いと考えられます。

行動パターンも参考になります。例えば、湿った場所で活発に動いている場合は、両生類であることが多いですね。
一方、太陽の下でじっとして体温を調節している動物は、爬虫類の可能性が高いです。

これらのポイントを押さえておけば自然の中で出会ったときに判別しやすいでしょう。

両生類の種類は?

両生類には様々な種類が存在し、それぞれに異なる特徴と生態があります。

カエル

カエルは両生類の中でも最も多様で、世界中の様々な環境に適応しており、強力な後脚を使った高い跳躍能力を持つことで知られています。
カエルの多くは水中で卵を産み、幼生期にはオタマジャクシとして水生の形態をとります。
成長すると、陸上で生活する肺呼吸の成体に変態します。

イモリ

イモリは湿った森林や水辺に生息していますが、人間の生活圏内でも見かけることがあります。
イモリの多くは、夜行性で捕食者から身を守るために毒を持っています。
色が鮮やかであるほど警告色として機能し、捕食者に対して有毒であることを示しています。
よく見かける「二ホンイモリ」も毒を持っているので、もし触った場合は必ず念入りに手を洗って下さい。

ウーパールーパー

ウーパールーパーは、成長しても幼生と同じような形態でいるサンショウウオの一種です。
水中で生活し続け、エラを使用して呼吸しますが、一部の個体は陸上で生活するために変態することもあります。
愛らしい見た目からペットとしての人気もありますが、水質の悪化や生息地の破壊により特に絶滅の危機に瀕している種で、保全活動が必要です。

世界には数千種類の両生類がいるとされていますが、急速に減少していることが問題となっています。
薄い皮膚が環境汚染物質に対して弱いこと、気候変動や生息地の環境変化に適応できていないことが挙げられます。

両生類を飼うときの注意点

両生類の可愛らしい姿やユニークな行動は癒しを与えてくれて、ペットとしても飼うことができます。
しかし、飼育する前には特性や要件をよく理解することが重要です。

まず両生類は水を必要とする生物のため、飼育する際には水場を提供する必要があります。
水を清潔に保つためには定期的に交換をするようにしましょう。
また体温が外部環境に依存しているので、体温が適切に保たれないと体の機能に問題が生じることがあります。
そのため、飼育する際には適切な温度と湿度の管理が必要です。

主な餌として昆虫や小動物を摂取しますが、これらを手に入れることは簡単ではありません。
餌を十分に摂取できない場合、栄養不足や成長の遅れが生じる可能性があるため、専用の配合飼料なども検討してしっかりと用意できるようにしておきましょう。

これらの点を考慮し、両生類を飼育する際には十分な知識と責任を持つことが重要です。
飼育環境や餌、健康管理についてはペットショップなどでアドバイスを受けることをおすすめします。

自然で見かけたら興味深く観察してみよう

両生類の特徴や生態についてご紹介しましたが、どれくらいご存知でしたか?
もし自然の中で出会った際には、ここでお伝えした知識を思い出しながらぜひ観察してみて下さいね!

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知る・学ぶ 2024-02-26

人間はいつからペットと暮らしてる? 長い歴史を共に歩んできた動物たち

人間と動物が一緒に暮らすようになったのは少なくとも1万年以上前だといわれています。時代の流れのなか、人々の暮らしや文化は変化を遂げてきました。ペットとの関わり方にもそれがあらわれています。
頼もしい相棒、権力の象徴、そして愛らしい家族へ。今回は歴史のなかで変遷してきた関係性についてご紹介します。

犬は1万年以上前から、猫は5000年前から?

人間と動物の関わりは、人類が文明を生み出す以前から続いています。長い歴史を共に歩んできた動物たちのなかでも、犬と猫はとくに人間と深い関係を結んでいました。

ペット化は1万5000年前という説もある犬

人間と犬の関わりは人類の歴史でもっとも長いものにあたるでしょう。約1万5000年前にはすでに深い関係が築かれていたと考えられています。
集団生活が得意な犬は人間の暮らしに順応し、狩猟のサポートをしていました。人間は狩猟を手伝う犬を愛し、大切に扱ったと言われています。
1万2000年前のイスラエルの遺跡には人間と犬が一緒に葬られているお墓もあるほどで、どれほど大切にされていたかが想像できますね。日本でも9000年前(縄文時代)の遺跡から、丁寧に埋葬された犬の骨が発見されています。

ほかにも牧羊犬や牧畜犬などのように人間の生産生活を支えたり、盲導犬や聴導犬、警察犬などのように社会性の高い仕事を担ったりなど、犬は人間の生活から切り離せない存在です。
また、優れた仕事をしてくれるだけではなく、愛情深く優しい気質で幸せを感じさせてくれることも、人間が犬を愛する理由のひとつですね。

5000年前から文明の発展を助けた猫

猫が人間とともに暮らすようになったのは犬より少し遅く、約4000年前からだと言われています。それよりも前、約5000年前からだという説もありますが、いずれにせよ人間との付き合いが長いことには変わりません。
人間の暮らしのなかで猫が重宝されるようになったのは、その狩猟能力が理由でした。ネズミが穀物を食い荒らして困っていた人々は、猫が退治してくれることに気づいたため、一緒に暮らすようになりました。
狩猟能力ももちろんですが、その愛らしさが人々を虜にしたのかもしれません。

犬や猫以外にも愛された動物たち 近世のペット事情

ペットとして愛されたのは犬や猫だけではありません。江戸時代には金魚が、明治時代にはうさぎが大ブームになり、近世の日本ペット界隈を盛り上げました。

【金魚】江戸後期には庶民の間で大人気

江戸時代後期、金魚の飼育が一大ブームを巻き起こしました。きっかけは寛延元年(1748年)に金魚の飼育書が発売されたことです。
ブームのはじめは金魚の価格がとても高く、一部の富裕層の間で飼育されていました。しかしやがて大量飼育が可能になったため、庶民の手が届くようになり、金魚の飼育が一般的なものになりました。
お祭りの縁日でよく見かける金魚すくいはこの頃に始まったといわれています。

【うさぎ】明治時代に突然起きた大ブーム

うさぎはもともと日本人のなかでよく知られた動物でした。昔話や民話によく登場し、現代でも多くの人に愛されています。
とはいえ、昔は犬や猫ほどペットとして扱われていませんでした。どちらかといえば野生のうさぎが畑を荒らすため、嫌われていた一面もあったそうです。
しかし明治維新を経て人々の生活様式に変化が訪れた頃、突然うさぎブームが巻き起こったことで状況が一変します。
そのブームはすさまじく、珍しいうさぎは投資対象になったほどです。庶民の間ではうさぎの売買が過熱し、時には人同士のトラブルまで発生したのだそう。
あまりの過熱ぶりに政府はうさぎ1羽につき1円の税金を支払う「うさぎ税」を制定。政治や経済にまで影響を与えたとは驚きですね。

昭和以降はペットも多様に! 愛され続けるペットたち

ペットブームは明治時代以降も続きます。昭和初期には熱帯魚が、経済成長時代には小鳥や小型犬がとくに人気を集めました。
特定の動物を求めるブームが終わってもペットを愛する心は消えることがなく、平成、令和もペットとともに暮らす人々は増加傾向にあります。

昭和初期から始まった熱帯魚ブームはいまでも根強い人気

昭和元年(1926年)に開業した有名百貨店に熱帯魚コーナーが設置されたことをきっかけに、熱帯魚の愛好家が急増しました。当時の飼育用機器が高価であることから、そのブームは富裕層の間で広がるにとどまったようです。
しかし経済成長を遂げた昭和後期には庶民も裕福になり、憧れの熱帯魚を家で飼育したいと思う人々が急増。熱帯魚を求める人が増え、過去にない熱帯魚ブームが日本を席巻しました。
ブーム当時も高価であることは変わりなく、飼育用機器だけではなく熱帯魚そのものも高い値段がついていました。ネオンテトラ1匹が10万円になることもあったのだそうです。庶民の手が届くとはいえ、やはり富裕層向けだったのですね。
やがて品種改良や技術革新が進み、無理をしない予算で飼育できるようになったため、幅広い人が熱帯魚と暮らしやすくなりました。いまでも根強い人気があり、優美に泳ぐ姿で家族を癒してくれています。

昭和後期の小鳥ブームで日本の鳥が海外へ

昭和50年前後には小鳥ブームが起きました。小柄で可憐な姿と可愛らしい鳴き声が人々の心をつかんだようです。飼育しやすいという現実的な点も人気のひとつだったのかもしれません。
おしゃべりをしたり歌を歌ったりなど芸達者な品種も多く、景気のよい時代にぴったりの華やかさが感じられます。玄関に鳥かごを置き、お客さんへ挨拶をさせていたご家庭も多かったようですよ。
このブームをきっかけに、日本の鳥(和鳥)が海外の人々に知られるようになったそうです。セグロセキレイやオシドリなど日本に住む鳥をきっかけに、日本文化に興味を持ってくれたら嬉しいですね。

思わず抱っこしたくなる人が続出 お座敷犬ブーム

昭和40年代から小型犬、いわゆるお座敷犬が富裕層の間で人気を集めました。マルチーズやポメラニアンなど思わず抱き上げたくなるような愛らしさを持つ犬が人気だったそうです。
また、当時は戸建てが多く、番犬代わりによく吠えるスピッツも大人気でした。集合住宅が増えてからはほかの犬種も求められるようになりましたが、お座敷犬のブームに火を点けたのはスピッツだといわれています。

人気作品が火付け役 シベリアンハスキーとハムスター

平成に入った頃、シベリアンハスキーが大ブームに。犬を飼う人の間で圧倒的な人気を誇りました。シベリアンハスキーが登場する「動物のお医者さん」漫画がヒットしたことがきっかけです。
シベリアンハスキーだけではなく、大型犬の飼育に注目が集まるようになったのもこの頃でした。
メディアから広く知られるようになった動物は人気を得ることも多く、ほかには「とっとこハム太郎」がきっかけになったハムスターブームもありました。

人間の暮らしをサポートしながら癒しもくれる動物たち

1万年以上前から人間に寄り添い、生活や文化をサポートしてくれる動物たち。いまではサポート役そのものよりも、一緒に暮らしたいと考える人も多くなっています。
とはいえ、ペットは一緒に暮らすだけでも癒しや責任感を与えてくれます。昔から同じく、人間の成長や暮らしをサポートしてくれているのかもしれませんね。

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知る・学ぶ 2024-02-20

寒さに強い生き物は? マイナス120℃まで耐える強者も!

寒い時期、人間なら暖房器具や厚着で暖を取ることができますが、野生の生き物はそういう訳にもいきません。どのように寒さに対処しているのか、または、何か秘訣があるのでしょうか?
最も寒さに強い生き物はなんとマイナス120℃まで耐えられるのだそうです。そこまでではないとはいえ、寒い地域に住む生き物たちについても気になります。

寒さに最も強いのは意外な生き物だった!?

「最も寒さに強い生き物」と聞くと何を想像しますか。ホッキョクグマやアザラシなど、極寒の地域で生きる動物を思い浮かべるかもしれません。
ところが意外にもそのような動物ではなく、なんと「カタツムリ」の可能性があるのだそうです。しかもマイナス120℃まで耐えられるという説もあり、あまりの意外性に驚くばかりですね。

とはいえ、この説はまだ確定しているわけではないようです。真偽がわからないため、噂にすぎないと考える人もいるとのことでした。
それでも「もしもマイナス120℃まで耐えられる生き物がいたら」と考えるだけで楽しくなりませんか。これからはカタツムリを見て「こんな見た目で実はすごいのかも…」と思うかもしれません。

動物たちの防寒方法は? 寒さに適応する身体の構造

厳寒の地域で生きる動物たちはそれぞれの防寒方法を持っています。人間にも真似できるようであれば冬の時期に取り入れたいものですが、どのような方法なのでしょうか。

海で生きるなら必須? 分厚い脂肪で体温を確保

極寒の場所で生きる秘訣は「体温を逃さないこと」。外気温が寒いばかりか水温まで極寒になる場所で生きる海生哺乳類(セイウチやアザラシなど)は、そのために分厚い脂肪をたくわえています。
脂肪は身体の熱を外に逃しにくい構造になっているため、体感温度を保ちやすいのだそうです。そのため、凍てつくような海中でもセイウチたちはゆうゆうと泳ぐことができるのでしょう。
しかも脂肪は浮力が強い性質も持っています。水の中で素早く動き、獲物を逃さないためにも、あの分厚い脂肪は必要なのですね。
人間も真似しようと思えばできるかもしれませんが、健康を考えると少し遠慮したほうがよさそうです。それぞれの種に合った脂肪量で健康に暮らしましょう。

陸上は毛皮がお役立ち! 驚きの暖熱性能

主に陸上で暮らす生き物の場合、脂肪をたくわえようにも限界があります。そこで厳寒地域で生きる陸上動物は毛皮をまとうことによって防寒するようになりました。
毛皮は体毛の集まりです。その体毛の1本1本の間に空気を抱き込み、熱を逃がさないようにします。人間も衣類の間に空気を入れるとあたたかさが増すという防寒テクニックがあるのですが、それと同じようなものですね。
体毛が長ければ長いほど抱き込める空気の量は多くなります。そのため、同じ種でも生息地域によって体毛は長くなるそうです。
体毛が長い上に厳寒地ならではの工夫をしているのがホッキョクグマです。ホッキョクグマの体毛はストロー状になっており、より多くの空気を抱き込めるようになっています。
さらに、あれだけの美白を誇りながら実は皮膚が黒いのもホッキョクグマの特徴です。太陽光の熱を吸収し、保温に役立てているそうですよ。厳寒地ならではの進化には感心するばかりです。

寒さに強い動物は大きくなるって本当?

寒い地域で厳寒を生き抜く動物は多種多様ですが、「寒さに強い動物は身体が大きい」という傾向が見られます。
もちろんすべてではなく、ユキウサギやシマエナガなど小さくてかわいい動物もいますが、前述のホッキョクグマをはじめ、エゾシカやヒグマなど、北方に多く生息する動物は確かに大きい種類が多いかもしれません。

寒冷地の動物ほど大きくなる「ベルクマンの法則」

生息地の寒さと身体の大きさが比例する法則は、発見したドイツの生物学者クリスティアン・ベルクマンにちなんで「ベルクマンの法則」と呼ばれています。
ベルクマンの法則とは、簡単に言うと「北へ行くほど動物の身体が(同種で比較すると)大きくなる」というものです。
たとえばクマですが、日本の本州に生息するツキノワグマはオスの平均体長が約1.2~1.4メートルです。対して北海道に生息するヒグマの平均体長は約1.8~2メートル、さらに北に住むホッキョクグマは約2.2~2.5メートルにもなります。

逆にタイやマレー半島などの温帯に生息するマレーグマは約1.1~1.5メートルと小柄になり、「北へ行くほど大きくなる」という法則に真実味が出る結果に。
これは体重に対して体表面積が小さいほど放熱しない(体温を逃がさない)という仕組みが関係しています。身体を大きくすると体重に対する体表面積も大きくなるため、厳寒地に生きる動物たちは必然的に身体が大きくなるということなのですね。

ベルクマンの法則は人間にもあてはまる?

北へ行くほど動物の身体が大きくなるのであれば、人間も南国より北国に住む人のほうが大柄なのでしょうか。
考えてみると日本人よりも北欧の人々の身長は高いイメージがあります。実際に各国平均身長の統計では、北に住む人々が大きいという数値的な結果が出ていました。
各国や各地域の社会経済、食生活、親からの遺伝によって差が出ることも多いため、必ずしもすべての人間がベルクマンの法則にあてはまるわけではありませんが、北国の人を見て単純に「背が高い!」と思ったら、ベルクマンの法則を思い出してみるのもいいかもしれませんね。

寒い地域でもこんなに元気! 厳寒で生きる動物たち

寒い地域でも元気に生きる動物たちは多種多様です。人気の動物たちを見てみましょう。

ニホンザル

寒い季節に温泉へ入ることもあるニホンザル。赤い顔とお尻が特徴的です。寒さにはとても強いのですが、逆に暑さには弱いのだそう。最近の日本の暑さでは心配になりますが、元気に過ごしてほしいですね。
なお、山口県の秋吉台では遺跡から50万年前のニホンザルの化石が見つかっています。古くから日本に住む歴史的な動物とも言えるでしょう。

アムールトラ(シベリアトラ)

トラのなかでも最も大きいアムールトラ。絶滅危惧種でもあり、世界に約500頭しかいないそうです。シベリアのツンドラを駆け抜けながら狩りをする身体は大きくても引き締まり、猫の仲間とは思えないほど。冬毛は約4~5cmにもなり、防寒対策も安心です。

トナカイ

クリスマスに大活躍(?)のトナカイは、地球の最北でも生き抜けるたくましい動物です。防寒のため肌の露出がほとんどなく、鼻先まで体毛で覆われています。
また、トナカイが歩く時には「カチカチ」と独特の足音がします。これは歩くたびに蹄(ひづめ)が鳴るためです。冬の雪や凍った土をかきわけられるほど強い蹄ですが、サンタクロースのそりを引く光景のBGMとして考えるとなんとも神秘的ですね。

ペンギン

老若男女に大人気のペンギン。水族館や海辺をよちよち歩く姿はかわいらしく、思わずうっとりしてしまいます。主に寒冷地に住んでいますが、赤道直下のガラパゴス諸島に住むペンギンもいて、種の進化と対応能力には驚かされますね。
ペンギンは色々な種類が確認されており、性格も様々です。なかでもアデリーペンギン類は攻撃的で勇気もあり、自分よりも大きな動物が相手でも果敢に挑むのだそう。かわいい姿でもやるときはやる、頼りになりそうなペンギンです。

生息地に合わせて進化した防寒能力でたくましく生きる動物たち

カタツムリがマイナス120℃まで耐えられるという話には諸説あるものの、事実なら素晴らしい発見ですね。
寒冷地に住む動物たちは気候に合わせた進化を遂げ、極寒世界をたくましく生き抜いています。寒い日々が続きますが、私たち人間も寒さに負けず元気に過ごしましょう。

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知る・学ぶ 2024-01-25

ペットを飼う前の参考に! 飼ってよかったこと、気をつけようと思ったこととは?

ペットと暮らす人は「ペットを飼ってよかった!」と感じることが多いのではないでしょうか?家族の一員となり、絆が深まるにつれて大きな愛情を感じることができます。
その一方で、飼い主としての責任や、周囲への配慮に対して気を引き締めなければならないこともあるでしょう。ペットと暮らす人たちはどのようなときに「よかった」「気をつけよう」と考えるのでしょうか。

ペットを飼って「よかった!」と思うことは?

ペットと暮らしていると、人間だけで暮らす場合とは違う「よかった」があるようです。ペットを飼う人ならではの「よかった」を見てみましょう。

1:癒やされる

愛らしい姿や動物ならではの行動に癒しを感じている人はとても多いようです。疲れて帰って来てもペットが無償の愛で迎えてくれる瞬間にはたまらない幸福を感じるのではないでしょうか。
また、ペットの癒し効果には科学的根拠があります。ペットとの触れあいは脳内に癒し効果が高いホルモン(オキシトシン、セロトニン、フェニルエチルアミン)を発生させ、ストレスの軽減効果やメンタルの安定効果が期待されるのだそうです。
そのなかでもオキシトシンはペットと触れあうことで分泌量がとくに増えるといわれており、お互いの絆を深める効果があるとのこと。たくさん触れあえば、別名「幸せホルモン」と呼ばれるオキシトシンもたくさん増えるでしょう。

2:家族のコミュニケーションが増える

家族関係はご家庭それぞれで違いますが、ペットを迎え入れてから「家族の交流が深まった」と感じる人も多いようでした。「会話が増える」「喧嘩をしても間を取り持ってくれる」という効果があるようです。
ペットのお世話を通して家族同士の会話が弾んだり、喧嘩をしても仲直りのきっかけになったり…など、ペットは家族関係のバランスをよい方向へ向ける力を持っているのでしょう。
例えば、少し気まずいときでも「一緒に愛犬の散歩に行こうよ」とコミュニケーションのチャンスを作り出せるのは、ペットがいるご家庭ならではの素敵な一面です。
前述の通り、ペットと触れあうことで幸せホルモンの分泌量が増えるという事実があります。ペットと暮らすことで、家族の皆が幸せを感じる時間が増え、家族関係が良好に保たれることでしょう。

3:子どもの成長をサポートしてくれる

ペットとの暮らしを通し、子どもの成長を感じる人も少なくありません。
「お世話をすることで命の大切さを理解し責任感が生まれた」「優しさや思いやりを持てるようになった」「遊び相手や兄弟のような存在を得た」など、数え切れないプラス効果があるようです。
教育目的だけでペットを飼うわけではないとしても、このようなプラス効果が実感できるのは嬉しいことですね。一緒に成長していく子どもとペットを見守り、幸福を感じている人も多いのでしょう。

ペットを飼って「気をつけよう」と思ったことは?

ペットを飼っていると「気をつけよう」と考えるタイミングもあるはずです。周囲への配慮や命への責任感を意識する人も多いのではないでしょうか。

1:散歩中のマナー

散歩が必要なペットを飼っている場合、散歩中のマナーは大切です。多くの飼い主さんはしっかりとマナーを守っていますが、一部のマナー違反を気にしている人も少なくないようです。
例えばトイレなら、必ず処理が必要です。あちこちに排泄物を放置することは周囲に大変な迷惑をかけてしまいますし、ペットを飼う人への印象が悪くなってしまいかねません。また、ノーリードでの散歩に不安を覚える人もいます。「うちの子は大丈夫」と分かっていても、お互いが安心できるよう、ノーリードOKの場所以外はリードをつけたほうがよいでしょう。
もっとも、多くの飼い主さんはマナーを守っているはず。「そんなマナー違反をする飼い主もいるのか、自分も気をつけよう」と考える材料になりそうですね。

2:健康管理

ペットの健康管理は飼い主の役割です。話せないペットは身体の不調や異常を詳しく訴えられないため、日頃のお世話を通して気をつけながら観察してあげる必要があるでしょう。
定期的な検診や予防接種など、気を抜けないこともたくさんあります。自分のスケジュールと照らし合わせながらペットの健康管理をすることはとても大変ですが、それでも「健康でいてほしい!」という愛情で乗り切りましょう。

3:しつけ

トイレマナーや無駄吠え、すれ違った人やほかのペットを威嚇しないなど、ペットと人々が良好な関係で暮らすために覚えさせたいしつけは少なくありません。「きちんとしておかなければ」と気をつけている飼い主さんは多いことでしょう。
生活に関するマナーはもちろん、ペットの種類によっては家族間の上下関係が大切な場合もあるため、やはりしつけの中でバランスを取る必要があります。
人によっては自分だけではなく、しつけ教室へ通ったり、ドッグトレーナーに預けたりすることも。時間もお金もかかりますが、ペットへの愛情ならではの選択でしょう。ペットと楽しく暮らすためには有効な手段のひとつですね。

どんなペットが人気? 世界で愛される動物たち

ペットは世界中で愛されています。世界の人々はどんな動物と暮らしているのでしょうか。データサイエンス企業・GfKが2016年におこなった「グローバルのペット飼育率調査」を参考に、トップ3を見てみましょう。

【1位】犬

1位は犬でした。人類が初めてペットにしたといわれ、一番の友達として愛されています。アンケートに回答した22カ国・27,000人のうち、じつに33%もの人が犬を飼っているのだそうです。
また、その中の66%がアルゼンチンの人でした。アルゼンチンでの犬人気の高さには驚きますね。

【2位】猫

2位は猫でした。古代エジプトでは猫の神様がいたほど、古くから愛される存在です。アンケート回答者のうち23%の人が猫を飼っていると答えました。
国別に見てみると、猫を飼っていると回答した人のうち57%がロシア人、41%がフランス人だったとのことです。

【3位】魚

3位は魚でした。多種多様で美しいルックスや、水中で優雅に暮らす姿に心を奪われる人は少なくありません。アンケート回答者のうち12%が魚を飼っているそうです。
とくに魚の飼い主が多い国は中国で、回答者の17%にのぼりました。

日本で人気のペットは?

同調査で日本の項目を見てみると、全体で37%の人がペットを飼っています。そのうち多く飼われているのは犬(17%)、猫(14%)、魚(9%)だそうです。グローバルなランキングと同じ順位です。
日本はペット飼育率が低いといわれていますが、愛情をかける気持ちはきっと世界中の飼い主さんと変わらないはず。ペットがきっかけで国を超えたコミュニケーションが生まれるかもしれませんね。

よかったこと、気をつけること…ペットを愛するからこそ

ペットを飼ってよかったこと、気をつけようと思ったことなど、ペットへの愛情があるからこその気づきは、飼い主や家族の生活や心を豊かにしてくれます。しつけや健康管理など大変なことも多数ありますが、ペットと暮らす喜びが苦労を上回るのではないでしょうか。
「うちの子が最高に可愛い!」と感じられる幸せを楽しみながら、これからもペットと仲良く過ごしてくださいね。

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知る・学ぶ 2024-01-23

サイの種類や特徴! 意外な生態や保護が急務な原因は?

大きくてたくましい身体と強そうな角が魅力的で、動物園ではメジャーで人気者の「サイ」ですが、野生での生態や、どのような種類が存在するのかについては深く知らないという人が多いのではないでしょうか?

そこで今回はサイの種類やそれぞれの特徴、生態について詳しく解説します。

サイの特徴は?

サイにはヒヅメがあり、生物学上では馬や牛、鹿の仲間に分類されます。
巨大な身体であることが有名で種によって大きさは異なるものの、一般的には体長が2.5メートルから4メートルに達します。
体重は800キログラムから3トンにまで及び、特に「シロサイ」は現存する陸生哺乳類の中では象に次ぐ最大の部類に入ります。

サイの皮膚は5センチ程と、人間の2ミリと比べて極めて厚く、外部の脅威から保護する役割を果たしています。
ただ、皮膚が厚いのにもかかわらず血管が表面に近い場所にあるため、日焼けや虫刺されには敏感です。

生息地はアフリカ大陸とアジアの一部で、アフリカのサバンナ、草原、森林地帯に「シロサイ」と「クロサイ」が生息しており、アジアの熱帯雨林、草地、沼地には「インドサイ」「ジャワサイ」「スマトラサイ」が生息しています。
サイは草食動物で、主に草、葉、枝などを食べます。食物の種類は生息地によって異なり、サバンナに生息する種は主に草を、森林地帯に生息する種は木の葉や果実を食べることが多いです。また一日の大部分を食事に費やし、活動的になるのは早朝や夕暮れ時の夜型です。

サイの種類は大きく分けて5種類

現存しているサイは5種類で、それぞれ異なる特徴があり、生息地が分かれています。

シロサイ

白という名称が入っている「シロサイ」ですが、実際には白ではなく灰色の体色です。
最も大きなサイの種で、体長が4メートル、重さ3トンを超える個体も珍しくありません。
長い二本の角と広い口を持ち、主に草を食べます。アフリカのサバンナや草原に生息し、南部アフリカで見られることが多い種です。
シロサイは「ミナミシロサイ」と「キタシロサイ」に分かれ、キタシロサイに関しては自然界で見ることがなくなり、絶滅した可能性が高く現在では保護下で数頭生存しているのみとなっています。

クロサイ

平均体長が3メートル、重さ1トンほどで、シロサイより小さい「クロサイ」は細身の身体と鋭い口が特徴的です。
主に木の枝や葉を食べ、東部アフリカと南部アフリカの草原、森林地帯に生息しており、生息地によって4つの亜種に分類されることもあります。
シロサイと同じく二本の角を持ち、体色も黒ではなく灰色であるため角や色での見分け方は難しく、基本的には口元で見分けられます。
地上の草を食べるシロサイが平たい口なのに対し、木の枝や葉を食べるクロサイは小顔で上唇が長いのです。

インドサイ

シロサイに次いで大きい種である「インドサイ」は、体長3メートル、重さ2トン程度になる個体が主となっています。
鎧のような大きな皮膚が重なっているのが特徴的で、シロサイやクロサイと異なり、角は一本です。
主にインド北部とネパールの草地、沼地、森林地帯に生息し、草だけでなく、果実も食べます。

ジャワサイ

インドサイに似ていて、より小さい「ジャワサイ」も皮膚のプレートを持ちますが、インドサイほど顕著ではありません。
過去には幅広い地域に生息していましたが、現在ではインドネシアのジャワ島の限られた地域にしか生息しておらず、野生では100頭を切っており限りなく絶滅に近い種です。

スマトラサイ

荒い体毛で全身覆われているのが特徴的な「スマトラサイ」は、現存するサイの中で最も小さい種で、二本の角を持ちます。
インドネシアのスマトラ島とマレーシアの一部に生息し、古代からほぼ姿を変えずに生存している珍しい種です。
熱帯雨林に適応して生活していますが、こちらもジャワサイ同様に野生ではほぼ見られず、絶滅に近い種となっています。

このようにサイの種類は、地理的分布、外見、食生活などで区別されますが、その全てが絶滅の危機に瀕しており、保護活動が急務です。

意外な面が多い! サイの生態や能力は?

サイの生態は多面的で、巨大な身体に対して意外な一面や行動、生理的特徴など、興味深い側面を持っています。

寿命について

サイの寿命は種によって異なりますが、野生では平均で30年から40年程度で、比較的長寿の部類に入ります。
保護された環境下、動物園ではこれより長く、50年以上生きることもあります。

角について

サイの角は骨のように見えますが、骨ではなく緻密な繊維質の集まりで、髪の毛と同じタンパク質、ケラチンでできています。
角は戦闘や防御の際に使用され、生涯を通じて成長し続けるため、定期的に木や岩で研いでいるのです。
また、角はサイの種類によって形やサイズが異なるため、角を見ることでも種を識別できます。

視力や聴覚、嗅覚について

サイの視力はかなり限られており、数メートル先の物しか認識できません。
ただ、遠くの物を識別するのが苦手なものの十分な視力を持っており、視力の限界を補うために優れた聴覚と嗅覚を持っています。
特に嗅覚は、食物を探すために必要不可欠なため、かなり発達しています。

脚力について

サイの身体は基本的に1トンを超える重さであるため、走ることには向いていないように思われがちです。
しかし、実は大きな身体と相反して驚くほど速く走ることができて時速50キロ以上に達することもあり、このスピードは捕食者からの逃走をかなり有利にします。
サイは常につま先立ちの状態で過ごしており、そのこともスピードが出る理由の一つです。

サイの育児

育児をするのはメスのみで、母サイと子サイは密接な親子関係を形成します。
子サイは2~3年の間、母サイから哺乳、保護、そして生きるためのスキルを学ぶのです。
育児の期間中は他の子どもを産まず、1体のみ集中して育てます。

人間がサイの存在を脅かしている?

サイは自然界において絶滅危惧種となっていますが、これは人間の活動によって存続が脅かされているためです。

サイの天敵は?

サイは巨大で厚い皮膚に覆われた身体と強力な角により、ほとんどの肉食動物から襲われる心配がなく、自然界における天敵は限られています。
しかし、小さいサイや病弱な個体は、ライオンやヒョウなどの大型捕食者に狙われることがあります。
それよりも、サイにとって最も大きな脅威は「人間」です。

人間の密猟が問題になっている

サイの最大の脅威は、人間による密猟です。
サイの角は科学的根拠がないのにもかかわらず、一部の文化で薬効があると信じられており、高価な価値が付けられているため多くのサイが違法に狩られ、種の存続が危険に晒されています。
特にアジア圏のサイの密猟による影響は深刻で、絶滅の危機に瀕しています。

絶滅させないための保護活動

現在、多くの国や国際組織、地域コミュニティが協力し、サイの絶滅を防ぐための取り組みをしています。
具体的には密猟の防止、生息地の保全、繁殖プログラムの実施、意識啓発キャンペーンなどの保護活動です。
また、動物園は絶滅の危機に瀕しているサイの保全の役割を勤め、保護するための支援を促す場でもあります。

サイの魅力を動物園で体感しよう

サイは野生では絶滅の危機に瀕していますが、多くの動物園で飼育されているため、身近に観察できます。
巨大な身体、厚い皮膚、個性的な角など、サイの特徴を間近で見られるのは興味深く、特にシロサイが大きな口で草を食べる様子、仕草には迫力があります。
また皮膚の保護と体温を調節するための泥浴びをしている動作や、サイ同士のコミュニケーション、親子の絆を観察できるかもしれません。

飼育員からサイの日常的なケアや、固有の行動について聞いて学んでみることは、子どもたちにとって野生動物への関心を育む経験となるでしょう。
サイの魅力を知るために動物園に足を運び、ぜひ間近で観察してみてはいかがでしょうか?

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