動物病院

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知る・学ぶ 2020-12-28

飼い主なら知っておきたい! 愛犬に必須の予防接種について

犬を飼う際は、飼い主が責任をもって健康を管理しなければなりません。
具体的な例としては、食事量の調整による体重管理や運動量の確保、飼育環境の整備などが挙げられますが、なかでも定期的な予防接種(ワクチン)は愛犬を感染症から守る大切な管理事項の一つです。

そこで今回は、犬の予防接種の必要性や種類、接種の時期や費用についてご紹介します。初めて犬を飼うという方もそうでない方も、この機会に予防接種についての知識を確認しておきましょう。

犬に予防接種が必要である理由

予防接種は、愛犬が狂犬病や犬ジステンパーといった死亡率の高い病気に感染しないように、または感染したとしても重症化させないようにするための予防注射です。予防接種で愛犬を感染症から守ることで、人や他の犬への感染も防げることになります。
つまり、予防接種を受けさせることは愛犬と飼い主、家族、ひいては居住地域の健康・安全につながるともいえるでしょう。

しかし、そうはいってもワクチン接種による副作用のリスクを心配する方は多いかもしれません。
もちろん、副作用がゼロとは言い切れませんが発生のリスクは低く、予防接種をするメリットとデメリットを考慮すれば、多くの場合はメリットの方がデメリットを上回ります。したがって、今までの健康状態に問題がなければ定期的なワクチンの接種をおすすめします。

予防接種の種類

予防接種は犬を飼う上での「健康管理の要」ともいえるものですが、予防接種の種類や対応している感染症についてはさほど認知されていません。
しかし、予防接種についてのこうした知識は愛犬の健康状態に応じた適切な医療処置を受けさせるためにも必要です。犬を長い間飼っているベテランの方も今一度、知識をおさらいしておきましょう。

狂犬病ワクチン

日本では狂犬病予防法により、毎年狂犬病の予防接種が義務付けられています。違反した場合には20万円以下の罰金が科されるため、飼い主の方は毎年一度の予防接種を忘れないようにしてください。

コアワクチン

コアワクチンとは、犬ジステンパーウイルス感染症・犬パルボウイルス感染症・犬アデノウイルス感染症に対する3つのワクチンのことをいいます。これらの感染症はどの犬も感染する可能性があるため、犬を飼う場合には定期的な接種を強く推奨されています。接種の頻度は抗体の有無により異なりますが、最近では一度接種すると抗体が3年ほど持続する場合が多いようです。

ノンコアワクチン

ノンコアワクチンとは、ボルデテラ、ボレリア、レプトスピラ症・犬パラインフルエンザ、犬コロナウイルスなどに対するワクチンのことをいいます。ノンコアワクチンは生育環境に応じて接種した方が良いとされているワクチンであるため、コアワクチンほど強く推奨されるものではありません。
また、抗体の持続期間がさほど長くないため適宜抗体検査を行い、抗体がなくなった際には再度接種が必要です。

予防接種を受けられるのはいつから?費用はどのくらい?

狂犬病の予防接種については生後91日以降から毎年接種する必要があります。それ以外の予防接種の頻度は、免疫の付き方によって異なります。したがって、狂犬病以外の予防接種を検討する際は近くの動物病院を受診し、抗体検査を行った上で接種のタイミングをはかると良いでしょう。

そして予防接種の費用は、予防接種の種類や動物病院により異なりますが、概ね3,000円~10,000円程度のようです。予防接種は病気に対する治療ではないため、保険対象外となることは覚えておきましょう。

まとめ

犬の予防接種の必要性や種類、接種の時期、費用についてご紹介しました。
予防接種は犬から犬、犬から人への感染を予防し、愛犬に長生きしてもらうための大切な処置です。愛犬の健康を管理する際は予防接種を念頭に置き、様々な病気から守れるよう事前に対策をしておきましょう。
そのためには普段からかかりつけの動物病院を決めておき、獣医師による健康チェックを定期的に受けることも重要です。

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知る・学ぶ 2020-11-30

年末年始の動物病院は混みやすい? ペットの急病を防ぐには

楽しいイベントが続く年末年始。この時期は何かと体に負担がかかりがちなため、休日対応の病院は混雑しやすい傾向にありますが、それは動物病院も同じであり、この時期は特有のあわただしさに起因する理由があります。

そこで今回は、年末年始に動物病院が混雑しやすい理由やペットの急病を防ぐポイントなどをご紹介します。

年末年始の動物病院が混雑しやすい理由とは?

何かとあわただしくなる年末年始は急な体調不良や怪我で救急病院を訪れる人も多く、毎年年末近くになると注意喚起のポスターが各所で見られるようになります。
しかし、こういった状況は人間だけに限らずペットにとっても同じであり、具体的には次のような理由で救急動物病院が混雑していることがあります。

寒さと乾燥で風邪をひく

秋と比べるとグッと気温が下がり、空気も乾燥する年末年始は動物たちにとっても風邪をひきやすい時期です。飼い主の方がきちんと防寒・乾燥対策をしていても、抵抗力が落ちているときは風邪をひいてしまう恐れがあります。

来客やおでかけによるストレスで体調不良に

年末年始は新年の挨拶や年越しのパーティーなどで来客が多くなりがちですが、ペットにとっては知らない人が突然訪れることはストレスであり、これがきっかけで体調不良になる場合があります。
また、帰省や旅行でペットホテルに預ける場合も環境の変化で体調が崩れやすくなることがあります。

異物の誤飲・食べ慣れない食事でお腹を壊す

年末年始はイベントが多くなりますが、このときに使った小道具やプレゼントの包装紙、酒瓶の栓などを誤って飲み込んでしまう事故が起こることがあります。
さらに年末年始のお祭り気分をペットにも味わってもらおうと、食べ慣れていない食事やおやつ、人間の食べ物を与えた結果、お腹を壊したり、吐いてしまったりする恐れがありますので注意が必要です。

年末年始のペットの急病を防ぐポイント

年末年始は気もそぞろになりがちですが、楽しみに耽るあまりペットの体調の変化を見落とさないよう、次の点に注意してペットの急病を防ぎましょう。

忙しくてもしっかりペットの体調を観察する

あわただしい年末年始でもペットの体調はしっかり観察しましょう。
トイレの回数や排泄物の状態、食欲の有無、水の摂取量、呼吸の仕方などは体調判断の基準となります。長時間のお留守番、ペットホテル滞在後は特に注意深くペットの様子をチェックしてください。

なるべくペットの環境を変えない

前述の通り、環境の変化はストレスや不安を招き、体調不良の原因となることがあります。
そのため、できる限りペットの住環境は変えないようにするのが理想ですが、旅行や帰省でペットを預ける必要がある場合は、ペットの性格・大きさに合った最適な預け先を選ぶようにしましょう。行きつけのペットホテルがある場合はそちらに預けると安心です。

また、家を空ける期間が短い場合は、シッターさんが飼い主のお宅を訪問してペットをお世話してくれるペットシッターサービスを利用するのも手です。このサービスならペットの住環境が変わりませんし、シッターさんは動物慣れしている方なので安心して任せられます。

ペットが誤飲しそうな小物は放置しない

年末年始に限らず普段から床に落ちているプラスチックの小物やビニールなどは放置したままにせず、すぐに片付けるようにしましょう。放置しておくと、ペットがくわえて遊んでいるうちに飲み込んでしまう恐れがあります。

ペットにはなるべくいつも通りの食事を

食べ慣れていない食事やおやつでお腹を壊さないよう、ペットにはできる限りいつも通りの食事を与えましょう。ペットにも御馳走を用意したいときは、ペットショップで販売されている動物用の料理やデザートを購入してみてはいかがでしょうか。

日頃からペットの体調急変に備えておこう!

いくら上記の点に気を付けていても、不測の事態は突然発生してしまうものです。万が一のときに慌てて対処が遅れないよう、日頃から次のような備えをしておきましょう。

最寄りの救急動物病院を探しておく

一般的な動物病院は年末年始に休診となっていることも多いため、万が一の場合に備えて休日・夜間診療を実施している最寄りの救急動物病院を探しておきましょう。

ペット保険に加入しておく

救急動物病院の治療費は高額になる傾向がありますが、ペット保険に加入しておけば治療費負担は軽減されます。万が一のときのためにも、普段からペット保険料を支払っておくことをおすすめします。

ペットの生活習慣を把握しておく

トイレの頻度や食事のとり方など、ペットの生活習慣を日頃から把握しておきましょう。こういった情報が獣医師の診察に役立つことがあります。なお、持病や服用している薬がある場合はその旨を必ず獣医師に伝えてください。

まとめ

年末年始に動物病院が混雑しやすい理由やペットの急病を防ぐポイントなどをご紹介しました。

年末年始は一年の中でもイベント続きの楽しい休暇期間ですが、普段の生活が乱れてしまう時期でもあります。飼い主の方の生活の乱れはそのままペットの生活・健康にも影響するので、ペットには普段通りの生活ができるよう、オーナーとして可能な限りの配慮をしてあげましょう。

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知る・学ぶ 2020-04-08

ペットを動物病院へ連れて行くときのマナーについて

犬や猫などのペットと暮らしていると、時には体調を崩したり怪我をするなどして、動物病院に連れて行かなくてはならないこともあります。
また、予防接種や健康診断などでも病院へ連れていく機会は必ずありますが、特にペットを飼うのが初めてという場合は、事前に準備するものや病院でのマナーも覚えておく必要があります。

そこで、今回はペットを動物病院へ連れていくときのマナーについてご紹介します。

ペット用のキャリーケースとリードを用意しよう

ペットを動物病院へ連れていく際は、キャリーケースに入れて持ち運ぶようにしましょう。犬の場合はさらにリードを装着した状態で連れて行きます。

普段は大人しいペットであっても、家から急に動物病院へ連れて行かれると慣れない環境に怖がって外に逃げ出してしまう恐れがあります。また、病院内で他の動物とのケンカを防止できるだけでなく、病気の感染防止にも繋がります。
キャリーケースに入らない大型犬などの場合は、リードを短く繋いで飼い主さんの手元で安心させてあげましょう。

これらのアイテムは、ペットを病院へ連れて行くときに慌てて準備することがないように、飼い始めるときに一緒に準備しておくのが大切です。さらに、キャリーケースは日頃から部屋の片隅などに置いておき、普段から慣れさせておくといざという時でもペットが怖がらずに入ってくれます。

動物病院へ行く前にトイレを済ませておく

ペットを動物病院へ連れていくときは、緊急時を除いてなるべく事前にトイレは済ませておくようにしましょう。
また、病院へ向かっているときの移動中の車内など、ペットにとって急に慣れない環境に置かれると緊張や恐怖で排泄をしてしまうことがあります。

そのため、病院に連れていく際は車内で排泄をしてしまっても慌てないようにティッシュやタオル、シーツやビニール袋などのグッズも必ず準備しておきましょう。
そして病院に着いてからも緊張や体調不良から、待合室で排泄をしてしまったり吐いてしまうことがあります。その場合は、院内では感染防止のために消毒などをする必要があるため、速やかに病院スタッフに報告してください。

待合室では他の動物との接触は避ける

病院内でペットの診察を待っているときは、他の動物との接触はさせないように心がけましょう。慣れない環境で神経質になっている子も多く、ケンカなどおもわぬトラブルを招く原因になる恐れがあります。

動物病院に来ているペット達は病気や怪我など、それぞれ違った症状で診察を待っています。そのため、むやみに接触することで症状が悪化してしまったり、病気がうつってしまう危険もありますので絶対に避けましょう。
ペット同士だけでなく、飼い主さんがほかの動物に勝手に触れたり、おやつをあげたりするのも控えてください。

また、慣れない環境で落ち着かず興奮しやすい子の場合は、病院スタッフに一言申し出て車の中や外でゆっくりと診察を待つのもよいでしょう。

ペットの様子や症状をしっかり把握しておこう

ペットを動物病院へ連れていくときのマナーについてご紹介しました。
病院へ行く前に準備するものや、待合室での注意点のほかにも、ペットが体調不良の場合には症状や家での様子をしっかりと把握しておき、診察時に異変を伝えられるようにしておくのが大切です。
また、特に緊急性があるときや症状が重い場合は、動物病院へ行く前にあらかじめ連絡しておくと来院してからもスムーズに対応してもらえます。

ペットを動物病院へ連れて行くときは今回ご紹介したポイントを参考にして、なるべく動物に負担がかからないように安心して診察が受けられるようにしてあげてくださいね。

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知る・学ぶ 2019-04-12

動物看護師の仕事について

動物に関わる仕事に就きたいと考えるときに、動物の命を救う「動物看護師を目指したい」と思われている方も多いのではないのでしょうか?

動物看護師の仕事は、病院で動物の治療や診療を行なう獣医師のサポートのみならず、多岐にわたる業務があるため幅広い知識と技術が必要な職業です。

ここでは、動物看護師という仕事について改めてご紹介いたします。

動物看護師の仕事とは?

動物看護師は、主に動物病院で動物の治療や診療を行なう獣医師のサポートをする仕事です。

具体的には、診察中に動物が動かないように固定したり、体温や脈拍の測定、検査器具の準備・消毒など、診察がスムーズに進むためのサポートを行ないます。
さらに、ペットの病状や検査結果の飼い主への説明、入院動物の健康管理なども動物看護師の仕事になるため、飼い主やペットとのコミュニケーションも大切になります。

このほかにも、カルテの管理や外来受付などの事務的な仕事や、病院内の清掃など幅広い業務をこなします。
これらの業務を通して、飼い主とペットが安心して治療や診療を受けられる環境作りを行なうのが動物看護師の仕事です。

動物看護師の仕事をする上で大切なもの

動物看護師は大切な命に関わる業務になるため、動物に関する幅広い知識や技術が求められます。
さらに、動物の体や病気に関する知識はもちろんですが、ペットの日々の体調管理やしつけなどのアドバイス、処方した薬の効果などを飼い主に分かりやすく説明するためのコミュニケーション能力も大切です。

そのほかにも、ペットの被毛を整えたり爪や耳の手入れなどのトリミングスキルや、入院動物のサポート、医療事務など幅広い業務を柔軟に行なえる対応力も必要です。
飼い主とペット、獣医師から信頼される動物看護師になるために、正しい知識としっかりとした技術を身につけましょう。

動物看護師に必要な知識と技術を取得するためには?

動物看護師は動物に関する幅広い知識や技術だけでなく、様々な業務に対応できる力をつけることも重要です。

現在は必要な国家資格はありませんが、実際に現場で動物看護師として活躍している人のほとんどが知識や技術をしっかりと学んだあとに民間資格を取得しています。
動物看護師として活躍するためには、まずは専門の教育機関で学び、資格を取得して飼い主とペット、獣医師から信頼される力をつけましょう。
専門学校などの教育機関では、プロの講師から学べるだけでなく、実際に動物を扱う実習が受けられるほか、現場で即戦力となる知識や技術が身につけられます。

昨今は動物診療のニーズが多様化し、動物病院だけでなくペットショップや動物園、ペットホテル、ペットサロンなどでも多くの動物看護師が活躍しています。
資格取得を目標に専門学校等で効率よく学び、しっかりと技術や知識を身につけることが、現場で活躍できる動物看護師を目指す最短ルートと言えそうですね。

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