熱帯魚

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知る・学ぶ 2023-05-25

初心者におすすめの熱帯魚は? 飼い方のコツや注意点

熱帯魚を飼いたいと思ったとき、多くの人は最初に飼う魚を決めますよね。まずは初心者でも飼いやすい魚がおすすめです。
また、熱帯魚を飼うためには準備も必要です。今回は熱帯魚が快適に過ごせる環境を作るために揃えたいものや、飼育の注意点など、おすすめの魚と合わせてご紹介します。

初めて飼うならこの魚! 人気の熱帯魚たち

熱帯魚は種類によって飼いやすさが違います。初心者でも飼いやすい、人気の熱帯魚を集めました。

ネオンテトラ

メタル感のある青と朱がかかった赤いラインが目を引くネオンテトラ。群れで泳ぐと水槽のなかに幻想的な光景が広がります。
穏やかな性格で、ほかの魚と一緒に飼ってもあまりトラブルが起きません。リーズナブルな価格や水質の変化に強いことも初心者におすすめの理由です。

エンゼルフィッシュ

熱帯魚といえばエンゼルフィッシュを思い浮かべる人も多いのではないでしょうか。優雅に泳ぐ姿は溜息を誘います。品種が多く、好みに合わせて選べるのも魅力です。
性格はどちらかといえばキツいといわれており、ほかの魚と一緒に飼うときには少しコツが必要になります。大きさがエンゼルフィッシュと同程度の魚がおすすめです。

ヤマトヌマエビ

すいすいと泳ぎ回る魚とは違いますが、水槽のなかでマイペースに暮らす姿を楽しみたければエビもおすすめです。ヤマトヌマエビは初心者でも飼いやすいエビとして知られています。
性格は穏やかで水質変化に強く、価格もリーズナブル。そして水槽内に発生したコケや、ほかの魚が残したエサを食べる性質があります。水槽内のお掃除係としてもおすすめですよ。

飼育に必要な重要アイテムを揃えよう

飼いたい魚が決まったら、飼育に必要なアイテムを揃えましょう。熱帯魚の飼育は水質や環境がとても大切です。

水槽

飼う予定の熱帯魚の大きさや数に合わせた水槽を用意します。直射日光が当たらない場所に置きましょう。
小さめの熱帯魚を飼うなら以下の大きさが目安です。

・5~10匹:10リットル
・10~20匹:18リットル
・20~30匹:30リットル
・30~50匹:60リットル以上

魚の種類によって必要な大きさが変わります。判断が難しいときにはアクアショップの店員さんに質問してみてくださいね。

塩素抜き

水道水では熱帯魚の飼育ができません。水に含まれている塩素(カルキ)が魚にとって有害になるためです。水槽に入れる水から塩素を抜く必要があります。
塩素は塩素抜き(カルキ抜き)を使えば除去が可能です。熱帯魚用の塩素抜きがありますので、必ず購入しましょう。製品によっては水質をアップさせてくれるものもありますよ。

ライト

熱帯魚の健康のために必要というわけではありませんが、熱帯魚を美しく観賞したいのならライトの設置がおすすめです。光を受けて輝く熱帯魚の姿に、時間を忘れて魅入ってしまうかもしれませんね。
また、ライトは水草を育てる役割も果たします。より充実したアクアリウムの世界を作り出したければ、ぜひ使ってみてはいかがでしょうか。

ヒーター

四季は日本の特徴ですが、熱帯魚にとってはややつらいものです。寒い時期や朝晩の気温差が激しい時期は水温が身体に合わず、負担がかかってしまいます。
水槽の水を適温に保つためにヒーターを導入しましょう。人間が使うような大きなヒーターではなく、水槽の大きさに合わせた熱帯魚用のミニヒーターがあります。
熱帯魚飼育に適した水温は26℃前後です。具体的には25~26℃に保てるヒーターがよいでしょう。もともと決まった温度が設定されているヒーターと、任意で温度調節ができるヒーターがあります。

フィルター

エサの食べ残しや水草の枯れ葉、熱帯魚のフンなどは、水槽内の水を汚してしまいます。水質を悪くしてしまい、熱帯魚の健康に悪影響を与える原因になりかねません。
水槽内にフィルターを設置して水をろ過することによって、飼育に適した水質を保ちやすくなります。
フィルターの種類は大きく分けると7つもあり、どれを買えばよいのか迷うかもしれません。アクアショップの店員さんに相談するのもよい方法です。

水草

水草は水槽内の光景を美しく演出できるだけではなく、水質のコントロールや、二酸化炭素を酸素に変換するなど、熱帯魚の飼育に嬉しい働きをしてくれます。
熱帯魚たちの休憩場所にもぴったりです。産卵する魚を飼う際には産卵場所にもなります。
また、草食好きの魚なら水草をおやつにすることもありますよ。魚がむしゃむしゃと水草を食べる姿が観察できます。

基本を押さえてアクアリウムの世界を楽しもう!

基本を押さえてアクアリウムの世界を楽しもう
熱帯魚の飼育は大変そうなイメージがあるかもしれません。初心者でも飼いやすい魚を選び、飼育に必要なものをしっかり揃えれば安心感が増すでしょう。
分からないことがあればアクアショップの店員さんにどんどん相談してください。基本を押さえて理想のアクアリウムを作りましょう。

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知る・学ぶ 2021-06-29

「コップでも飼える」は本当? ベタに最適な飼育環境や注意点について

ドレスのようなヒレがとても優雅で美しいベタ。まるで水の中に小さな花が咲いたかのようなその様子は大変神秘的であり、実際にお水を入れた瓶の中でインテリアの一部のようなスタイルで飼育している事例もあります。
しかし、実はベタを小さい容器で飼うことはあまりおすすめできません。

そこで今回は、ベタの特徴や飼育に最適な水槽の選び方、必要なアイテム、飼育の際の注意点についてご紹介します。

「気の強い美魚」ベタの特徴

鮮やかな赤や青の長いヒレが特徴的なベタは、タイ原産の熱帯魚です。
見た目の美しさから、観賞魚として世界中で親しまれており、丈夫で飼育しやすい点も魅力の一つです。

ところが、その優雅な外見からは想像もつかないほど気性が荒く、他の魚と一緒に飼うのは難しいとされています。特にオスは縄張り意識が強いため、同じ水槽に入れて混泳させるとお互いに攻撃し合ってしまうことも。
まさに「気の強い美魚」なわけですが、特徴があるのはヒレや性格だけではありません。
ベタにはエラの上部に補助呼吸器官である「ラビリンス器官」があり、空気中の酸素を直接取り込める機能が備わっています。
ベタを入れた水槽や花瓶にエアポンプがついていないことが多いのはこのためで、水中の溶存酸素濃度をそれほど気にしなくても良いという理由から、「小さい容器に入れて飼育ができる」といわれるのです。

ベタを飼育するのに最適な水槽とは?

ベタは低酸素状態に強いとは言え、小さな容器では水量が少なく汚れやすいため、ベタにとっては過酷な悪環境になってしまいます。
したがって、ベタの飼育には瓶やコップではなく、ある程度のスペースを確保できる水槽がおすすめです。

「20㎝キューブ水槽」がおすすめ

金魚鉢でも飼育はできますが、小さいものだと水質管理が難しくなるため、最低でも「20㎝キューブ水槽」くらいの大きさで飼育するようにしてください。
「20㎝キューブ水槽」とは、高さ・幅・奥行きがすべて20cmのサイズの比較的小型の水槽のこと。熱帯魚初心者の方でも扱いやすく、ワンルームマンションでスペースに余裕がない場合でもコンパクトにおさまってくれます。
最近では、ベタを飼育するためのアイテムがセットになった水槽も販売されているので、初心者の方はこのようなセット商品を購入すると、手軽にベタの飼育を始められるのではないでしょうか。

また、ベタの大きさに対して、水が多めに入る水槽を用意すると水質が安定します。最低3L〜4L以上入る水槽を中心に探しましょう。「20㎝キューブ水槽」の場合は約8Lです。
素材はガラスとアクリルのどちらでも構いませんが、ガラスは透明度が高いので、ベタの美しさが際立って見えるでしょう。一方、アクリルの場合はガラスより軽いので、水槽を移動させる機会が多い方は無理せずアクリルを選んだ方が無難です。
万が一破損した場合でも、ガラスのように破片が飛び散ることがないので安心です。

水槽には飛び出し防止の蓋を!

なお、ベタは勢いよくジャンプする習性があります。水槽から外へ飛び出してしまうことも珍しくないので、水槽にはフタを付けましょう。密封状態にならないように水槽の間に空気の通り道を作ってください。

「コップの中のベタ」はインテリアとしては大変美しいですが、生き物である以上、飼い主さんにはベタに快適な飼育環境を与えてあげる義務があります。
見た目の美しさの追求だけではなく、ベタの過ごしやすさについても気を払ってあげてくださいね。

ベタの飼育で最初に用意するもの

ベタは確かに気が強く、体も丈夫で飼育しやすい熱帯魚です。その反面、ストレスを感じやすいところもあるため、飼育する場合は最初から次に挙げるものを用意して、しっかり飼育環境を整えてあげましょう。

水質調整剤

体が丈夫なベタであっても、水道水をそのまま水槽で使うのは好ましくありません。水道水はあくまで人間に適した水であるため、水道水をベタの飼育に使うためには塩素中和剤(カルキ抜き)やバクテリア剤、pH調整剤などを使用して水質を熱帯魚向けに調整してあげる必要があります。

熱帯魚用の餌を1日1~2回、4~5粒くらい与えましょう。ベタ用の餌であれば食べやすさや栄養価の面でも安心です。
与えすぎて食べ残すと水が汚れてしまうので、与える量は守ってください。稚魚から飼うときは大きくなるまで稚魚用の餌を与えましょう。

ヒーター

ベタは熱帯の国・タイ原産の熱帯魚。寒さには弱い魚です。
そのため冬場はヒーターで水温を25度~28度の水温を保つ必要があります。
また、夏は逆に水温が上がりすぎないように注意しなければなりませんので、暑い日が続くときは冷却ファンを使用すると良いでしょう。
ヒーターと冷却ファンの価格はどちらも2000円〜3000円程度と高額ではないので、ぜひ用意してあげてください。

なお、予算に余裕がない場合は先ほどご紹介した初心者用の飼育セットを購入するのも手です。
水槽は小さめですが、ベタの飼育に必要なアイテムが揃っていますし、小型のベタ1匹なら十分飼育可能なので検討する価値はあるでしょう。

ベタを飼育する際の注意点

ベタを飼育する際の注意点
ベタの飼育には水槽の大きさのほか、次のような注意点があります。
これからベタを飼う方は、これらの注意点をしっかり守って飼育環境作りをしてあげましょう。

オス同士を混泳させない

ベタは縄張り意識が強い魚であるため、オス同士で混泳させると負傷するような大喧嘩を始めてしまうことがあります。
したがってオスを飼う場合は後からオスを混泳させてしまわないよう注意しましょう。
また、オスとメスの場合もオスがメスを追いかけ回してメスにストレスをかけさせてしまうことがあります。
つまり、ベタは基本的に混泳に適さない魚なので、「仲間がいた方がいいかな」と安易に混泳させないように注意しましょう。

ろ過フィルターは水流の弱いものを使う

ベタの飼育にろ過フィルターは必須ではありませんが、もし使用する場合は水流が弱いものを選んでください。
ベタは水流がある水の中を泳ぐのが得意ではないため、水流が常にある状態だとストレスがかかってしまったり、ヒレに傷をつけてしまったりする原因となります。
頻繁に水替えできない場合は、水替え不要の水槽セットを検討してみてはいかがでしょうか。

ヒレに優しい水草を使う

魚にとって理想的な飼育環境を整えてくれる水草は水槽の外観も美しくしてくれる多機能なアクアリウムグッズですが、ベタを飼育する水槽内に入れる場合はヒレを傷つけないものを選ぶ必要があります。
たとえば、葉の柔らかいマツモやアナカリスはベタの飼育に向いていますし、アヌビアス・ナナやミクロソリウムなどは硬いので不向きです。
ベタは水草なしでも飼育できるので、水草についての知識があまりない場合は無理して入れる必要はありません。

まとめ

ベタは初心者にも飼いやすい丈夫な魚ですが、だからといってどんな環境でも生きていけるわけではありません。
また、気が強い割にはストレスを感じやすい魚でもあるため、飼い始める前には必要なものを用意して、水質や水温、泳ぐスペースをしっかり管理してあげましょう。
快適な環境で飼育すれば、優雅で美しい姿をしっかり見せてくれます。
ベタの飼育を検討している方はまず、ベタの「見た目」より「健やかさ・快適さ」に重点を置きながら準備してあげてくださいね。

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