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知る・学ぶ 2021-12-23

油断大敵! マイカーでサファリパークを見学する際の注意点

ライオンやトラ、キリンがすぐそばにやってくる……。興奮と好奇心で誰もが思わず「うわーっ!」と声をあげてしまいそうになるサファリパークは、車で敷地内を移動しながら動物たちを近くで見られる動物園の一形態です。
まるで大自然の中で動物たちと遭遇したような迫力満点の感覚を味わえるテーマパークとして1970年代に宮崎県で初めて登場して以来、多くの人々に貴重な動物観察の機会を提供してきました。

しかし、そんなサファリパークでは不幸な事故も何件か発生しています。サファリパークは基本的に小さなお子さん連れでも楽しめる安全なテーマパークですが、見学者の不注意により想定外の事故が起こってしまうことがあるのです。特にマイカーでの見学中の事故は多い傾向に……。

そこで今回は、マイカーでサファリパークを見学する際の注意点についてご紹介します。
「今度の休日はマイカーでサファリパークに行こう!」と考えていらっしゃるご家庭は、この注意点をよく確認してからお出かけしてください。

何が起きた? サファリパークでの事故

大きな動物たちが闊歩するサファリパーク。その中を車で移動するのですから、施設運営側はしっかり安全対策を行っています。
しかし、それでも事故が発生しているのが現実。
特に、見学中に車を降りたことで動物から襲われてしまう事故は国内外を問わず発生しており、死亡事故という最悪の結果になることも珍しくありません。

開いていた窓からライオンが襲いかかる(南アフリカ)

2015年には南アフリカのサファリパークを車で見学していた観光客が、ライオンに襲われて亡くなりました。事故の原因は車の窓を開けていたこと。開いていた窓からライオンが飛び込んで襲いかかったのです。
施設側は車の窓を閉めるよう指導していましたが、守られていませんでした。

見学中に降車したところをトラが襲いかかる(北京)

2016年には中国・北京のサファリパークでも事故が発生。車で見学中の女性が車を降りたところにトラが襲いかかり、亡くなりました。施設側は絶対に降車しないよう指導していましたが、やはり見学者側の不注意で取り返しのつかない事故が発生してしまったのです。

サファリパークでは動物の扱いに慣れている飼育員でさえ、突然噛みつかれて重傷を負う事故が発生していますから、見学者は適度な緊張感を持ちつつ、施設の規則をしっかり守らなければなりません。直接指導・注意するスタッフが同乗していないマイカーで見学する場合は特に、です。

サファリパークをマイカーで見学する際の注意点とは?

事故と聞くとサファリパークが危険な場所のように思えますが、規則を順守すれば回避できることがほとんど。
サファリパークは基本的に安全に楽しめるテーマパークであることを前提に、マイカーで見学するときは次の点に注意しましょう。

見学中に車の窓やドアは絶対に開けない!

見学者が巻き込まれる事故のほとんどは、見学中の降車や窓開けによるものです。
窓やドアが開いていれば、自分たちのテリトリーに入ってきた人間に警戒心を抱き、動物が襲いかかるのは当然予想できる展開です。
マイカーは乗り慣れている車なだけに緊張感を保ちづらい面がありますが、そこはしっかり気持ちを持ち直していただきたいところ。
見学中は絶対にドアや窓を開けず、間違っても車から降りないでください。何かあればクラクションを鳴らして施設のスタッフに知らせましょう。

ドアは必ずロックする

車のドアは必ずロックしましょう。動物が車に近づいた際、偶然ドアを開けてしまうことがあるようです。
海外では実際にライオンがドアを開けてしまった事例があるので、車に乗ったあとは同乗者全員でドアがロックされていることを確認しましょう。

ペットは連れて行かない

ペットをマイカーに乗せたまま見学はできません。これはペットのにおいや鳴き声でサファリパークの動物たちを刺激しないようにするためです。
安全な見学のためにも、ペットにはおうちでお留守番してもらいましょう。
さまざまな事情によりペットを連れていかなければならない場合は、施設に預けてください。施設によっては預かり所を設けていることがあります。ただし、預かれる動物は制限されているので、利用する際は事前の確認をお忘れなく。

新車や高級車は使わない

見学中、車に興味津々の動物が急接近してくることがあります。これは絶好の観察チャンスですが、ときには動物が車を引っ掻いたり叩いたりすることも。
そうすると車は大なり小なり傷つくため、マイカー見学する際は新車や高級車を使わないようにしましょう。
万が一、車が傷ついてしまった場合でも施設側は責任を負えません。

持参した食べ物を動物たちに与えない

動物たちに餌付けできるゾーンでは、施設が用意している餌以外は与えないようにしましょう。動物たちの健康を害する恐れがありますし、いつもとは違ったにおいが刺激となって興奮し始める可能性があるからです。
サファリパークはお弁当やお菓子を持ち込めることが多いですが、これらはあくまで人間用。動物たちがいくらかわいくても、絶対にあげないでくださいね。

観光バスの利用も検討する

サファリパークは観光バスでも見学できます。マイカーを汚したくない方や運転に自信がない方は、こうした観光バスを利用してみてはいかがでしょうか。
観光バスならスタッフも同乗するので安心ですし、動物の生態に関する解説もあるのでサファリパークをより深く堪能できるでしょう。

制限速度を守り、急ブレーキや急発進はしない

マイカーで自由に移動できるエリアでは制限速度が設けられているので、見学中は必ず速度を守ってください。また、動物が接近して驚いても急発進しないようにしましょう。急ブレーキもまた然り。こうした動きは動物たちを刺激してしまいます。
異変を察知した場合はクラクションを鳴らしてスタッフを呼んでください。

関東近郊の大人気サファリパーク3選!

関東近郊の大人気サファリパーク3選
国内には北から南まで10ヵ所以上のサファリパークがありますが、そのなかでも人気がある関東地方のサファリパークをご紹介します。

那須サファリパーク(栃木県那須郡)

那須サファリパークは那須郡の豊かな自然に囲まれたサファリパークで、毎年多くの観光客で賑わっています。
特に希少種であるホワイトライオンは注目の的。白い毛に覆われたその姿は神々しく、アフリカでは「神の使い」といわれるだけのことはあります!

富士サファリパーク(静岡県裾野市)

サファリパークといえば、こちらの富士サファリパークを思い浮かべる方が多いのではないでしょうか。
日本最大級を誇る大規模サファリパークでもあるので、1日かけて動物たちの世界を堪能したい方にはおすすめです。
自然の中でライオンやトラがゆったり過ごす姿はダイナミックでありながらも、どこか家猫のようなかわいらしさもあります。

群馬サファリパーク(群馬県富岡市)

1979年開園の群馬サファリパークは、ライオンやトラ、チーター、オオカミ、水牛、サーバルなどの動物観察のほか、敷地内遊園地でのアトラクションも楽しめる総合テーマパークです。
施設の近くには世界遺産に登録された富岡製糸場もあるので、サファリパークの後は世界遺産を見学して国内産業・労働の歴史に思いを馳せるのも良いですね。
なお、群馬サファリパークではホワイトタイガーに餌付けできるアトラクションがあります。目の前の生肉を豪快に食べるホワイトタイガーを見てみたくはありませんか?

まとめ

マイカーでサファリパークを見学する際の注意点についてご紹介しました。
本来、家畜以外の動物と人間は一定の距離を保って生活するのが望ましいもの。それを人間側の都合で動物たちのテリトリーに入っていくわけですから、配慮しなければならないのは人間です。
「姿を見せてくれてありがとう。なるべく邪魔しないようにするね」。サファリパークではこのような気持ちを持ちつつ、施設の規則を守りながら動物観察を楽しみましょう。
サファリパークでの主人公は人間ではなく、動物たちです。

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楽しむ 2019-04-24

1度は行ってみたい!日本各地の猫島について

近年の猫ブームの影響でたくさんの猫達が住む「猫島」が、テレビや雑誌、ネットなどで注目を集めています。猫好きな方の中には、一度は行ってみたいと思っている人も多いと思います。

しかし、可愛い猫達にたくさん出会える猫島では観光客で賑わう一方で、様々な問題も起こっている事をご存知でしょうか?

今回は日本全国にいくつも存在する猫島の中でも、特に有名な3つの島を猫島が抱えている問題と一緒にご紹介します。

人口わずか一桁の島に猫は200匹以上?! 愛媛県・青島

愛媛県の青島は島の人口がわずか一桁に対して、猫が200匹以上も住んでいるという有名な猫島です。(2018年8月現在)
メディアに取り上げられる機会も多いため、ご存知の方も多いのではないでしょうか。

どこを見渡しても猫だらけの青島ですが、島内での餌やりは基本的に禁止されています。
観光客は指定された餌やり場でのみ餌を与えることができます。

島内では人間が飲食できる場所はなく、船便の本数も少ないため、訪れる際は時間を決めて観光することをオススメします。

青島の島民は高齢の方が多く、猫たちのお世話が難しくなってきていることが課題として挙げられていましたが、現在はさまざまな人達の手により、島に住む猫たちが大切に暮らせるようサポートされています。

猫神様が祀られている島?! 宮城県・田代島

全国屈指の釣り場としても知られる宮城県石巻市の田代島は、雄大な自然がそのまま残っている美しい島です。

島内には猫神様が祀られている猫神社が存在し、大漁を招き海難事故を防ぐなどの言い伝えが残っています。
そのため、田代島の猫たちは昔から島民にとても大切にされてきたそうです。
人懐っこく個性的な猫たちが自由に暮らす姿に、観光客は癒やされること間違いなしです。

なお、田代島へは犬の持ち込みが禁止されているため、訪れる際は注意が必要です。

猫の数が急増して問題に?! 香川県・男木島

近年は瀬戸内国際芸術祭でも注目され、アートな島としても人気の香川県の男木島は、面積1.34km2、島民が約160名(2017年現在)と、猫島としては比較的規模の大きな島です。

昨今の猫ブームに伴い観光客が1日1000人もやってくるようになったそうですが、観光客がむやみに餌を与えた結果、猫の数も急増してしまった事が問題となっていました。
また、マナーの悪さから島民から苦情が出ることもあったようです。

猫を可愛がる気持ちは観光客も同じですが、島の景観や猫を守るためにも、人間がルールを遵守することが大切です。

まとめ

日本全国の猫島の中でも、特に有名な3つの島をご紹介いたしました。

これまで島の存在をご存知なかったという方の中には、ぜひ訪れてみたい!と思った方もいらっしゃるのではないでしょうか?
昨今の猫島ブームによって、島には今でも多くの観光客が訪れています。

猫島の多くは観光地化されてる訳ではなく、島の住人が日常生活を送っています。
猫が自然の中でのびのびと暮らす姿は見ていて癒やされますが、島内でのマナーやルールをはきちんと守り、その地域で暮らす猫にも人にも迷惑をかけないように楽しんでくださいね。

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