思わぬところに危険が? 海遊びの時に注意したい生物

夏といえば海!磯で生物観察やシュノーケリングを楽しむ方も多いと思います。
そこで注意してもらいたいのが、海の危険生物です。海には付き合い方を間違えるとケガや中毒を招く原因になる生きものがいます。

うっかり被害に遭わないためにも、代表的な海の危険生物をあらかじめ知っておきましょう。

要注意! 毒を持つ魚、噛まれると痛い魚

カサゴの仲間に気をつけよう

釣り好きな方にはなじみ深い、カサゴ。その仲間には強い毒を持ったものもいます。

例えば、磯でよく見られる「ハオコゼ」。水中では目立たない茶褐色をしており、周囲に溶け込んで敵から身を隠しています。
あまり動かない上に可愛らしい見た目のため、触ってみたくなるかもしれませんが、背びれのトゲには毒があり、刺されると激しい痛みやしびれに襲われます。

なかでも、特に気をつけてもらいたいのが「オニダルマオコゼ」です。色や形が岩にそっくりな比較的大型の魚で、南方の海によくいます。背びれと尾びれ、腹びれのトゲにある毒は、ハオコゼとは比べものにならないほど強く、死亡例があるほどです。

どちらも、存在に気づかずに手や足で踏みつけて刺されるケースがあるので、移動の時は周囲の安全をよく確認するよう心がけましょう。

鋭い歯が危険なウツボ

ウツボは見た目の通り、開いた口の中に見える鋭い歯が危険な魚です。この歯に噛まれると非常に痛く、傷の深さによっては縫わなければならないこともあります。
しかし、ウツボは基本的に温和な性格です。こちらが何もしない限り襲ってこないので、岩の割れ目などウツボがいそうな場所に不用意に手を入れなければ、噛まれる心配はありません。

魚だけじゃない! 海の危ない生物

刺すクラゲには要注意!

海の危険生物の代名詞ともいえる、クラゲ。そんなクラゲは種類によって「刺さないクラゲ」と「刺すクラゲ」がいることをご存知でしょうか?
このなかで危険な毒を持っているのは「刺すクラゲ」の方です。刺されてもさほど痛くないものから、呼吸困難や心停止などにつながる危険性の高いものまで、毒の強さはさまざまです。

また、浜辺に打ちあがったクラゲの死骸にも毒が残っている場合があるので、状態にかかわらず、クラゲを見かけても近寄らないようにしておきましょう。

猛毒を持つヒョウモンダコ

ヒョウモンダコは体長10㎝ほどと小さく、青い輪紋が可愛らしいタコです。
しかし唾液に強い毒を持っており、噛まれると毒が体内に回って、呼吸困難や心停止などを引き起こします。
タコを見かけると、物珍しさから捕まえたくなるかもしれませんが、ヒョウモンダコの恐れもあるので不用意に手を伸ばさないようにしましょう。

そのほかにも、長く鋭いトゲを持つウニの仲間「ガンガゼ」や、毒毛の生えた「ウミケムシ」など、海には多くの危険生物がいます。

もしも海で毒に触れてしまったら?

「怪我の応急処置は知っているけれど、毒に触ってしまった時はどうすればいいの?」と悩む方は多いです。毒に対する応急処置は、毒の種類によって方法が異なります。
例えば、クラゲに刺された場合は、患部をこすらず、素手で触らないようにピンセットなどで患部の触手を取り除き、海水で静かに洗い流します。

お酢をかける方法も有名ですが、これはクラゲの種類によっては逆効果なので判断が難しい時は避けてください。
また、むやみに処置を施し患部を刺激すると、悪化したり二次被害が及ぶこともあるので、毒の種類や処置の方法が分からない場合は必ず医師の判断を仰ぐようにしましょう。

このほか、症状が遅れて出てくる場合もあるので症状の軽さにかかわらず、毒を持っている生物に刺された、もしくは噛まれた場合はすぐに病院で診察を受けてください。

まとめ

海には危険な生きものもいますが、それらを理解し、見知らぬ物には不用意に手を伸ばさなければ必要以上に恐れなくても大丈夫です。
夏の楽しい思い出を壊さないためにも、海で遊ぶときは周囲の安全確認を忘れないようにしてくださいね。

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