「知る・学ぶ」 の記事一覧

Read More

知る・学ぶ 2023-07-14

犬だけじゃなかった! 意外と多い動物関係の大切なワクチン

動物が受けるワクチンは、病気から命を守る大切なものです。特に犬は受けるべきワクチンがあり、飼い主は責任を持って接種させているでしょう。
犬のワクチンは有名ですが、実は他の動物でも案外ワクチンを打っています。また、なかには人間も接種したほうがよいとされている動物関係のワクチンもあるのです。

恐ろしい病気からペットや私たちを守るワクチンには、どのようなものがあるのでしょうか。

犬や猫が受けるワクチンは多種類! 年に一度は接種しよう

犬や猫がワクチンを接種することは広く知られています。生後1年までは数回、1歳になれば年に1回の接種が基本です。

年に1回ならワクチンの種類も1種類、と考えるかもしれません。しかし、実際は混合ワクチンといって数種類のワクチンを1本の注射器で投与する接種方法になります。

犬や猫が受けるワクチンの役目は?

犬や猫が受けるワクチンには、感染症から健康を守る役目があります。犬も猫もその行動範囲から感染症リスクが高く、対策しなければ重大な病気にかかってしまいかねません。
その対策として飼い主が選択できる方法がワクチンです。病気への免疫を作り、感染症のリスクを低下させます。効果は永久ではありませんが、1年に1度の接種で十分にリスクが下げられると考えられています。
犬や猫と暮らしている飼い主は接種スケジュールを考え、必要な時期に接種するようにしましょう。

驚き! 犬のワクチンは10種類もある

犬が受ける混合ワクチンはなんと最大10種類もの成分が入っています。動物病院によっては6種類、8種類などもありますが、どのワクチンでも重大な病気を防ぐ目的であることは間違いありません。
ドッグランで遊ぶことが多かったり、アウトドアに連れて行かれることが多い犬は感染リスクが高くなります。ライフスタイルに合わせて上手に接種していきましょう。

猫も多かった! 5種類のワクチンが存在

最近では室内飼いが多い猫ですが、逃げ出してしまったり、お散歩を楽しむ習慣があったりするのならやはり感染リスクが高くなります。
3種、5種のワクチンなどがありますので、必要だと思うワクチンを接種してあげてくださいね。

犬猫以外でワクチンが必要な動物たち

ワクチンが必要な動物は犬と猫だけではありません。実は意外な生き物もワクチンを接種しています。

よく知られているのが牛、豚、鶏です。畜産業では外部から重大な感染症が入り込む可能性を封じるため、積極的なワクチン接種が意識されています。
もしも牛舎、豚舎、鶏舎などで感染症が広がってしまった場合、そこにある命が無駄になってしまいかねません。そのような悲劇を防ぐためにもワクチンが必要です。

また、魚も養殖ブリ、マダイなどにワクチンを接種します。「魚にワクチン?」と驚きそうですね。1970年代、α溶血性レンサ球菌症によって養殖ブリが甚大な被害を受けたことが発端です。
ワクチンによって感染リスクを下げ、養殖業と食卓を守りやすくなりました。エサに混ぜて接種させることが一般的ですが、養殖業者によっては数万匹の魚に手作業で接種することもあるそうです。大変な作業になりそうですね。

人間も受ける動物関連のワクチンとは? 海外旅行時はチェックして

人間も感染症予防のためにワクチンを接種しますが、なかには動物から感染する病気を予防するためのものもあります。

日本脳炎

蚊を媒介して感染し、重大な症状を引き起こす病気です。日本では幼少期にワクチンを接種する人が増え、発症報告はほとんどありません。
しかし、東南アジアの一部ではまだ感染の恐れがあるようです。該当地域に行くときには接種歴を確認しておくと安心ですね。

黄熱

日本脳炎と同じく、蚊を媒介して感染する病気です。主にアフリカや南米の熱帯地域で見られます。
免疫を持たない人が感染すると死亡率が高くなるため、感染が心配される地域に行くときには予防接種を強くおすすめします。国によっては接種証明書がなければ入国できないこともあるほど重要視されている感染症です。

狂犬病

日本ではほぼ根絶したと考えられている病気ですが、他の国では決してそうではありません。むしろ日本を含む一部の国(イギリス、オーストラリア、ニュージーランド)以外では、いまだ発症報告が続いています。
狂犬病のワクチンを接種しなくても海外旅行や国家間の移動はできますが、できれば出国前の接種をおすすめします。

ワクチンで予防できる動物の疾病! 必要なら検討しよう

ワクチンで予防できる動物の疾病! 必要なら検討しよう
愛犬、愛猫のワクチン接種は飼い主がしっかりマネージメントしてあげたいお世話のひとつです。ワクチンで予防できる病気も多いため、飼育環境や飼い主さんのライフスタイルなどを考えながら接種を検討しましょう。
人間も動物からの感染症を防げるワクチンがあります。必要に応じて接種して、ペットと一緒に健康で楽しい生活を送りましょう。

Read More

知る・学ぶ 2023-06-30

地球生物の50%以上が集結! 熱帯雨林で暮らす動物たち

温暖な気候のなか、自然に恵まれた熱帯雨林。私たちが普段生活する場所では見られないような多種類の動植物が生きています。
今回は、熱帯雨林で生命力いっぱいに暮らす動物たちをご紹介します。

地球上に生きる50%以上の種が息づく熱帯雨林

東南アジアやアフリカ、中南米にある熱帯雨林には、じつに多くの動物や植物が生息しています。熱帯雨林そのものは地表の数%にすぎない広さなのですが、地球に住む50%以上の種が住んでいると言われるほどです。

なぜ熱帯雨林はそれほどまでの生命多様性を持っているのでしょうか。

豊富なエネルギーによる良質な土壌

熱帯雨林がある熱帯地方は、ほかの地方と比べると日照時間が長く、降水量が多い特徴です。そのため良質な土壌が形成され、植物が繁殖し、それをエサとする動物たちもまた順調に繁殖していきます。

氷河期に凍結しなかった

過去、地球は何度も氷河期に襲われています。凍結によって失われた種は決して少なくありません。しかし、熱帯雨林は氷河期でも凍結せず、種の多様性を守りながら安定した環境を保っていたと考えられています。

多種多様な生命が生きやすい環境

年間を通して高温多湿であり、あまり大きな気候変動がない熱帯雨林は、多くの動植物が生きやすい環境です。いわば環境収容力(その環境で生きられる生物の最大数)が大きく、多種多様な生命が存続しやすいそうです。

キュートもコワモテもいっぱい! 熱帯雨林の動物たち

世界各地の熱帯雨林には、私たちの生活ではあまりお目にかかれない動物がたくさん住んでいます。カラフルだったりキュートだったり、ときにはコワモテだったり…。熱帯雨林に住む動物の一部をご紹介します。

スミレコンゴウインコ

鮮やかなブルーが印象的なスミレコンゴウインコ。アマゾンに棲息しています。熱帯雨林によく似合うビビッドなカラーリングで、どこか高貴な印象も感じられる鳥です。
インコというと小柄で愛くるしいサイズの鳥を思い出しがちですが、スミレコンゴウインコは身長約1メートル、重さは約1.2~1.7kgと、なかなかのビッグサイズです。
広げた片翼は40cmにもなるそうですよ。熱帯雨林の空を飛ぶ姿はきっと堂々たるものなのでしょう。

カピバラ

最近は動物園でも人気のカピバラ。アマゾン川の流域がおもな生息地です。ずんぐりむっくりしたルックスや、水辺でのんびりと過ごす姿に魅了されたファンも多いのではないでしょうか。
見た目の可愛らしさとは裏腹に、運動能力が抜群です。敵から身を隠すために5分以上も潜水したり、時速約50kmで地上を走ることもできるのだそう。見た目とのギャップがまた魅力的ですね。
鼻先だけを水から出して眠ることもあるそうで、カピバラファンならぜひ一度は見てみたい姿かもしれません。

オセロット

美しいヒョウ柄の毛並みが印象的なオセロット。ヤマネコのような見た目はスタイリッシュで、一目見たら忘れられないような姿をしています。木登りや狩りが得意な点は普通のネコのようで可愛らしいですね。
ただし、泳ぎが得意な点は他のネコと違う一面です。水陸どちらにも適応できる能力を持っています。
オセロットはその美しい毛皮が狙われ、乱獲された過去があります。そのため個体数が激減し、絶滅が危惧されるほどになってしまいました。現在はワシントン条約で取引が厳しく制限されています。

ピラニア

「熱帯雨林といったらこの魚!」という人も多いほど有名な魚です。鋭い歯とコワモテの見た目が印象的ですね。種類によっては体長が約50cmになる個体もいるのだとか!水に落ちた生き物を群で襲ってエサにします。
とはいえ、じつは見た目よりも臆病な性格なのだそうです。単独で行動することはなく、必ず群で行動するほどだそう。その臆病さゆえか自分より大きな生き物を襲うこともありません。大きな物音や強い光に驚いて暴れ出すときもあるそうですよ。

フィリピンワシ

ワシとしては世界最大級の大きさを持ち、フィリピンの国鳥でもあるフィリピンワシ。羽を広げると全長2mもあり、大きな翼と長い尾をゆらしながらはばたく堂々とした姿はまるで王者のよう。気高い風格が威圧的でもあります。
以前はミンダナオ島に多く生息していましたが、近年は熱帯雨林の開発が進んだことによって個体数が激減し、絶滅が危惧されています。保護プログラムが進められており、今後の繁殖に期待したいですね。

熱帯雨林に住む動物たちのあふれる生命力

熱帯雨林に住む動物たちのあふれる生命力
熱帯雨林は驚くほど多くの生命体が暮らす場所です。恵まれた自然のなかで生きる動物の姿はたくましく、ときには愛らしく、生命の力強さを感じさせてくれます。

今回ご紹介した動物のほかにも、熱帯雨林には多種多様な動物がたくさん住んでいます。ぜひチェックしてみてくださいね。

Read More

知る・学ぶ 2023-06-27

注意するポイントは? シニア世代がペットと暮らすときに考えたいこと

ペットも人間も長寿の時代。長く一緒に暮らせることは嬉しいのですが、ペットと同じく飼い主も歳を重ねていきます。

最近はシニア世代とペットの暮らし方が注目されるようになりました。ペットと暮らす年齢に限りはあるのでしょうか?

シニア世代がペットを飼うことにはメリットがあった

多くの人は動物が好きだからこそペットを飼いたいと考えるでしょう。シニア世代でもきっとその気持ちは変わらないはずです。ただ、「高齢だからお世話やしつけが行き届くかどうか…」と不安に思う人もいるかもしれませんね。

シニア世代がペットを飼うことは何もおかしくありません。いまの日本で犬を飼っている人は50代がもっとも多く、ペットと一緒に歳を取ってシニア世代になっていくことも珍しくない時代です。

また、シニア世代がペットを飼うことには大きなメリットがあると考えられています。愛するペットと暮らし、メリットが得られるのは素晴らしいことではないでしょうか。

メリット1:記憶力が上がる

「何時にご飯をあげる」「何時に散歩をする」「あのおやつが好き」「あれに注意」など、ペットを飼うと意識することがたくさん生まれます。そのような意識は脳によい刺激を与え、記憶力を若々しく保つサポートになるでしょう。

メリット2:運動の機会が増える

飼うペットの種類にもよりますが、たとえば犬を飼うのなら散歩が必須になります。自然と運動量が増え、健康によい影響が期待できるようになるでしょう。
散歩をしないペットでもお世話のために活動量が増え、健康的な生活になります。

メリット3:会話が増える

ペットを飼うと名前を呼んだり話しかけたりすることが増えます。遊んであげたり散歩に行ったりするときなど、声を出す機会も多くなるでしょう。
会話の機会が少なくなりがちなシニア世代には大きなメリットです。

シニア世代とペットは将来を考えて備えることも大切

シニア世代がペットを飼うときには、将来を考えてさまざまな備えをすることも大切です。

ペットも高齢になってきたら安全な環境を整える

人間が歳を取るように、長く寄り添ったペットも歳を取ります。いままでのように軽快に動けず、慣れた家のなかや散歩道でも危険を感じるようになるかもしれません。
ペットが高齢になったら、人間でいうところのバリアフリー環境に近付けてあげましょう。階段などの段差がある場所には柵をつけて入れなくしたり、食器を高さのあるものにして食べやすくしたりするなどの対策を検討してください。

入院などに備えて預け先を相談しておく

シニア世代は入院する人も少なくありません。ペットの世話ができる家族がいればよいのですが、もしいない場合には、緊急時に頼れる預け先を見つけておきましょう。
また、突然預けられてもペットがパニックになるケースや、普段とは違う行動をする可能性も考えられます。預け先に迷惑をかけないよう、基本的なしつけをしっかりしておくと安心です。

介護施設に入ることを想定して準備しておく

将来的に介護施設に入る予定があるかもしれません。その際、ペットはどうするかを考えておくことはとても重要です。
多くの介護施設ではペットと一緒に暮らすことは難しいため、介護施設への入所と同時にお別れになるケースが少なくないのです。まだ身体が元気なうちに考えておくべきでしょう。

方法としては、「信用できる親族や知人・友人に引き取ってもらう」「一緒に入れる施設を選ぶ」「里親制度を使う」が代表的です。
ペットを引き取り、大切にしてくれる親族などが引き取ってくれるなら安心です。事前に打診しておくと引き取り手が見つかりやすくなります。
また、最近はペットと一緒に入居できる介護施設もあります。予算などの条件が合うようなら、その選択もよいのではないでしょうか。

里親制度もよい選択肢です。自治体やNPOが仲介するサービスがあり、万が一のときには責任を持って新しい飼い主を探してくれます。
将来の備えとして、お住まいの自治体やお近くのNPOへの相談もおすすめです。

ペットを飼う以外で動物と触れ合える方法も考慮して

「やっぱりペットは飼えないかも…でも動物と触れ合いたい」。そう考える人は、飼う以外でも触れ合える方法を楽しんでみてはいかがでしょうか。

動物園やアニマルカフェはもちろん、動物関連のボランティアもあります。責任がある立場になるため、すべての人におすすめできるわけではありませんが、動物を愛する人ならやり甲斐を感じられるのではないでしょうか。

アニマルボランティアの種類はいろいろあります。たとえば犬がお好きなら、生まれたばかりの子犬にミルクをあげるミルクボランティア、譲渡会のボランティアなど、ご自分に合ったものを選んでください。

準備次第で歳を取っても寄り添いやすくなる!

準備次第で歳を取っても寄り添いやすくなる
シニア世代でもペット飼育を諦めることはありません。シニアならではのメリットや楽しみがあることも確かです。
ご自身の環境や今後の人生計画などと照らし合わせながら、ペットと生活するよりよい方法を選んでくださいね。

Read More

知る・学ぶ 2023-05-31

世界で一番大きな生き物は? 陸と海の最大種について

世界最大の生物をご存知ですか?ゾウ、キリン、クジラなど色々な動物を思い浮かべますよね。
世界には想像をはるかに超える巨大生物がいます。「怪獣映画かな?」と思ってしまいそうなサイズに圧倒されますよ。

有り得ない大きさと重さ! 世界最大の動物は全長約24メートル!

世界最大の動物は「シロナガスクジラ」です。なんと平均全長は約24メートルにもなるのだそう。学校やスポーツジムのプールとほぼ同じ長さだと考えると、その大きさに唖然としてしまいそうですね。

全長だけではなく、体重や寿命も規格外です。平均体重は110トン、いままで計測された最大体重は190トンもあります。キロではありません、トンですよ。想像するのもひと苦労の重さではないでしょうか。

舌の重さだけでも2.7トンあり、口を全開にすると90トンの水とエサを入れられます。ただ、食道はたったの30cm程度なのだそうです。これならうっかりシロナガスクジラの口に入っても、食べられることはなさそうで安心ですね。

身体が大きければ声もビッグです。吠えると数百キロ離れた場所でも聞こえます。シロナガスクジラのスケールは何もかも大きく、地球が生み出す生命の幅広さをしみじみと感じられそうです。

シロナガスクジラは赤ちゃんも大きい!

シロナガスクジラは生まれたときから規格外の大きさです。生まれたばかりの赤ちゃんは体長約7~8メートル、体重は約2.5トン以上もあるのだそう。一般的なカバと同じサイズです。
毎日母乳を500リットル以上飲むこともあるそうで、お母さんクジラの体力に脱帽ですね。

シロナガスクジラの赤ちゃんは成長がとても早く、1時間ごとに体重が約3.6キロ、1日で計算すれば約90キロの増加です。もちろん体長もぐんぐんと伸び、1日で約3.8メートルも大きくなります。
この成長速度なら、大人になったシロナガスクジラがあれほど大きいことにも納得です。赤ちゃんの頃から何もかもスケールが違うのですね。

まるで映画の世界!大きすぎる生き物たち

世界最大の動物はシロナガスクジラですが、大きな(大きすぎる)生き物はほかにもたくさんいます。

ヘラジカ

シカと言えば奈良でおせんべいを食べる愛らしい姿を…と思うかもしれませんが、アメリカに棲息する「ヘラジカ」はおせんべいどころではありません。
体長は約2.5メートルにもおよび、体高はなんと約2メートルにもなる個体が少なくありません。バスケットボール選手のような高さを持つヘラジカが歩く姿は圧巻です。大きな角もついているため、実際に見たときの威圧感は相当なものになるのではないでしょうか。
欧米ではヘラジカと車が交通事故を起こし、ドライバーが死傷するケースもあるそうです。

バイソン

バイソンもアメリカに棲息する動物です。かつては個体数が約1,000頭まで減ってしまいましたが、現在は保護動物になり、約50万頭まで増えています。
アメリカではヘラジカと並んでビッグな生き物として知られるバイソンは、ヘラジカと同様に約2~3メートルの体高を持ち、体重は約500~1トン近くになることも。
また、「バッファロー」という別名も持っています。学術的には違いがあるようですが、一般的にはバッファローと呼ぶことも少なくないそうですよ。

アフリカマイマイ

アフリカマイマイはカタツムリの一種です。カタツムリで想像するのは指先に乗る小さな種類ではないでしょうか。人によっては愛らしさを感じることもありますね。
愛らしさはともかく、アフリカマイマイは日本の一般的なカタツムリとまったく違うサイズです。世界最大級のカタツムリと言われ、約20センチを超える個体も存在します。
注意したいのは、日本ではアフリカマイマイが「要注意外来生物」であることです。人間の健康に害を及ぼす寄生虫を持っていたり、農作物への食害を引き起こしたりします。もし見かけたときには個体や這った跡を決して素手で触らないように注意してくださいね。

オサガメ

オサガメは体重が約300キロ以上、甲羅が約1.5メートルにもなるカメです。カメとしては世界最大であり、日本の三陸地方では漁師たちの信仰対象にもなっているそうですよ。
予想外に甲羅は柔らかく、まるでゴムのような感触です。大きさもさることながら、独特の甲羅にも驚きですね。
他にも1,200メートルも潜水したり、産卵地はパプアで餌場はカリフォルニアなど広い行動範囲を持っていたりなど、何かと神秘的な印象がある不思議なカメです。
現在は個体数が減り、保全活動がおこなわれています。大西洋では少しずつ増加傾向にあるようです。今後、よい結果につながってほしいですね。

スケールが違う! 大きな生き物に圧倒される

スケールが違う! 大きな生き物に圧倒される
シロナガスクジラをはじめ、大きな生き物のスケールには圧倒されてしまいます。まるで映画の生き物のようだと思っても、なかにはヘラジカのように人々の日常生活でバッティングする動物がいるのも驚きですね。
大きさのスケールが違うとはいえ、地球の大切な生命であることは人間と同じです。尊重しながらともに生きていきましょう。

Read More

知る・学ぶ 2023-05-29

盲導犬になれるのはどんな犬? 適した犬種や私たちとの関わり方

目に障がいを持つ人をサポートする盲導犬。仕事をこなす姿はとても立派です。盲導犬になるためには厳しい訓練が必要だと言われていますが、具体的にはどのような過程を経て盲導犬になるのでしょうか。

今回は盲導犬になるための訓練や歴史、向いている犬種などについてご紹介します。

目が見えない人や目が見えにくい人を助ける盲導犬

盲導犬は「目が見えない人」だけをサポートすると考えている人が多いかもしれません。実際は完全に視力を失った人だけではなく、視力があっても見えづらさを感じる人であればサポートの対象です。日本盲導犬協会では盲導犬のサポートを受ける人を「盲導犬ユーザー」と呼んでいます。

段差や障害物を避けるようサポートしたり、目的の場所へ安全に到着できるよう導いたりする盲導犬は、盲導犬ユーザーにとって大切なパートナーです。家族の一員として愛情をそそぎながら共同生活をしています。

古くはローマ帝国時代にいたという説も

盲導犬のはじまりを辿ってみると、古くはローマ帝国時代のイタリア・ポンペイにいたという説があります。犬に導かれて歩く人の姿が壁画に残されているそうですよ。

1800年初期、オーストリアで盲導犬の訓練がスタートしています。1900年初期には戦争の負傷兵をサポートするためにドイツで正式に盲導犬が採用され、その後、欧米で盲導犬の育成が始まりました。

日本に盲導犬がやって来たのは1938年頃です。ドイツから4頭の盲導犬を迎えたことをきっかけに育成が始まり、1957年には日本初の盲導犬・チャンピィ号が誕生しました。現在は国内で多くの団体が盲導犬の育成事業を手がけ、サポートを必要とする人と盲導犬の出会いを生み出しています。

盲導犬になるための訓練とは?

盲導犬になるためにはさまざまな訓練が必要です。まず、生後2ヶ月から1歳までは「パピーウォーカー」と呼ばれるボランティアの家庭で育てられ、人間社会に適応できるよう、社会化訓練がおこなわれます。

1歳からは訓練センターで訓練スタートです。訓練と言っても決してスパルタではなく、何かできるたびに「Good」と褒めながら人のサポートが楽しいと覚えていきます。
訓練を通して「人の指示を聞く」「人を安全に誘導する」「乗り物の乗降」「飲食店やショッピング中のマナー」など幅広いことを学び、テストに合格すれば立派な盲導犬の誕生です。

最後に、これからパートナーとして生活する盲導犬ユーザーの生活環境や諸事情にマッチするよう、細かい訓練をおこないます。パートナー候補の人と一緒に2~4週間ほど共同生活をし、お互いに理解を深め合う過程です。
共同訓練の後はおよそ10歳までの8年間を寄り添いながら過ごします。

引退した盲導犬はどうなるの?

盲導犬は10歳前後で引退します。仕事がなくなったと言って不遇な目に遭うことはありません。新しい家庭に迎えられ、ごく普通の飼い犬として大切にされ、のんびりと第二の人生(犬生?)を楽しみます。

引退後の盲導犬を迎え入れる家庭はボランティアが多く、盲導犬への理解があることがほとんどです。盲導犬ユーザーは引退後のパートナーの今後を心配するかもしれませんが、このような制度が整っているため、安心して任せられます。

どんな犬が盲導犬に向いているの?

盲導犬は温和な性格で、人のサポートを楽しめる犬種が向いています。日本ではラブラドール・レトリバー、ゴールデン・レトリバー、その両者の子どもとして生まれたF1が盲導犬として活躍しています。

海外ではこのほかにジャーマンシェパード、ドーベルマン、スタンダードプードルなど数多くの犬種がいるそうですよ。

ただ、この犬種だからといって必ずしも盲導犬に向いているわけではありません。性格によっては向き、不向きがあるため、両親の性格を見て判断されることもあるそうです。

もしもわたしたちが盲導犬と出会ったら

外出先などで仕事中の盲導犬に出会ったら、わたしたちはどうするべきでしょうか。

まず、ハーネスをつけているかどうかを確認します。ハーネスをつけている場合は一緒にいる人をサポートしている時間、いわば仕事中です。集中をさまたげないよう、そっとしておくとよいでしょう。
具体的には「声をかけない」「撫でたりさわったりしない」「興味を引くようなこと(じっと見つめるなど)をしない」「エサをあげない」などが重要です。

また、最近は携帯電話などで手軽に撮影できる時代ですが、仕事中の盲導犬を撮影するのは避けましょう。これも盲導犬の集中を欠き、盲導犬ユーザーと盲導犬を危険な状況にしてしまう可能性があります。

盲導犬は人の大切なパートナー

盲導犬は人の大切なパートナー
盲導犬は盲導犬ユーザーにとって大切な家族であり、生活をサポートするパートナーです。可愛いらしく、でも誇り高く仕事をする姿は思わず応援したくなりますよね。
もしも仕事中の盲導犬を見かけたら、心のなかで「Good!」と声をかけてあげてください。

Posts