要注意! ペットの虫よけについて考えよう

虫の活動が活発になる暖かい季節は、虫よけが必要になるのは人間だけではありません。
ノミやダニはもちろん、夏に気になる蚊はどうすればよいのか、どんな病気に繋がる恐れがあるのか、予防方法などペットを守るため正しく安全な虫よけを知っておきましょう。

油断大敵! ペットに害のある虫とは?

はじめに、ペットの健康を脅かす恐れがあるとされている虫の中から、最も身近で代表的なものを3種類ご紹介します。どれも油断すると重大な病気を引き起こす可能性もありますので注意が必要です。

ノミ

ノミは哺乳類や鳥類を宿主にし、血を吸うことで生きている寄生昆虫です。1年中見られ、人の服や靴に付着した卵が家の中に持ち込まれると、ペットに寄生して繁殖することがあります。犬や猫がノミに刺され血を吸われると、激しいかゆみ、貧血、アレルギー性皮膚炎などの症状が現れる恐れがあります。

マダニ

マダニは多くの病原体を媒介する寄生虫で、その健康被害は動物だけでなく人間にも及ぶことがあります。公園の茂みや河原など身近な場所にもいるため、犬や猫の散歩の際についてしまうことも。
マダニに噛まれると貧血、皮膚炎だけでなく、犬の場合では犬バベシア症、猫の場合では猫ヘモプラズマ症などに繋がり、時には命に関わる場合もあります。

フィラリア

フィラリアも寄生虫の1種で、蚊を媒介に犬や猫に寄生し、フィラリア症を引き起こします。フィラリア症の症状には、食欲不振や咳、苦しそうな呼吸などがありますが、初期段階ではあまり目立たないため飼い主が気づかない場合も多いです。
しかし、そのまま放置し続けると死に至る可能性のある重大な病でもあり、特に猫の場合は主に肺に障害があらわれ、発見が難しい上に治療法も確立されていないため、日頃からの予防が重要となります。

大切なペットを守るためにしっかり虫対策しよう!

ペットを虫から守るためには、飼い主が日頃からペットの虫対策に気を配る必要があります。ここでは、基本的な対策について挙げていきますので、しっかりと行なっておきましょう。

駆虫薬

寄生虫を駆虫してくれる薬を活用しましょう。錠剤やピペットタイプなど種類はさまざまで、動物病院での処方はもちろん、市販されている薬もあります。
「寄生虫のうち、どの種類に効くのか?」、「皮膚が弱くても使えるのか?」、「体重制限はないか?」など説明書をよく確認してから、自分のペットに合ったものを使用しましょう。
また、確実に虫対策するためにもまずは動物病院へ訪れて医師に診てもらうことをオススメします。

ペット用の虫よけグッズ

火を使わないお香やスプレー、首輪など、ペット用の虫よけグッズは豊富にあります。ただし、ペットの身体に直接つけるグッズの場合、舐めて口に入っても問題のない成分で作られたものなど、事前によく確認して安全性の高いグッズを選びましょう。
また、犬や猫は人より嗅覚に優れており匂いに敏感なため、強い香りのものは避けた方が良いですよ。

このように、ペットの虫対策は薬や虫よけグッズなどで簡単に行なうことができますが、まずは動物の安全を守るためにも必ず動物病院やペットショップなどで確認してから使用しましょう。

人間用の虫よけグッズはペットに使っても大丈夫?

ホームセンターなどで市販されている家庭用の殺虫剤や虫よけスプレーの多くには、「ピレスロイド系」と呼ばれる殺虫成分が含まれています。
この成分は犬や猫といった哺乳類、鳥類には害のないものですが、魚類や両生類、爬虫類には毒になる場合があるので注意が必要です。

また、いくら犬や猫に害がないと言っても、誤食誤飲した場合は大変危険ですので、虫よけグッズは基本的にペットの手の届かない場所に保管しておきましょう。
そして家庭用の虫よけグッズを使う際は、用法用量をしっかり守り、なるべくペットがいない時に使用するよう心がけてください。万が一ペットが口にしてしまって異常がみられた場合は、すぐに動物病院で医師の診察を受けましょう。

まとめ

身近な虫から引き起こされる健康被害は、我々人間だけでなく、大切なペットにも大きく関わってきます。
ペットの楽しいお出かけや快適なおうち時間を守るためにも、駆虫薬や虫よけグッズを正しく使用し、日頃から虫よけに努めましょう。

この記事をシェアする

Recommend