赤ちゃんとペットは一緒に暮らせる? 安心して過ごすためのポイント

赤ちゃんの誕生をきっかけに、ペットとの暮らし方について不安を感じる方は少なくありません。
犬や猫と赤ちゃんが同じ空間で過ごす場合、心の成長につながる良い面がある一方で、安全や衛生への配慮も欠かせません。大切なのは特性を理解し、無理のない形で環境を整える視点です。

今回は、赤ちゃんがペットと一緒に暮らすメリットや注意点について分かりやすく解説します。

赤ちゃんがペットと一緒に暮らすメリット

ペットと赤ちゃんが一緒に暮らすと、様々な良い影響が期待できます。

感情が豊かに育つ

赤ちゃんのころからペットと触れ合うことで、成長するにつれて命の大切さを学び、思いやりや優しさといった感情が豊かに育ちやすいといわれています。
言葉が話せない相手と関わる経験は、相手の気持ちを想像する力につながります。

免疫力の向上

赤ちゃんの免疫力の向上も期待されています。もちろん清潔を保つ前提ですが、過度に無菌な環境ではなく日常の中で適度な刺激を受ける生活は、体の防御力を育てるきっかけになります。
はっきりとした因果関係は解明されていませんが、ペットと暮らす家庭の子は、飼っていない家に比べて風邪をひきにくいといわれています。

ペットが守ってくれることも

ペットが赤ちゃんを守ってくれる存在になる場合もあります。犬や猫は母性本能が強く働くといわれ、赤ちゃんが泣いていたり大きな音がしたりしたときは、近くに寄って見守る行動をとるペットもいるようです。赤ちゃんが飼い主にとって「大切な家族の一員」であると理解しているといわれています。

癒し効果で前向きな気持ちに

ペットの癒し効果は育児中の大きな支えになります。赤ちゃんのお世話で忙しい毎日の中でも、犬や猫と触れ合う時間は気持ちを落ち着かせ、緊張を和らげてくれることでしょう。穏やかな表情や仕草に癒されると、前向きな気持ちになれます。
動物との触れ合いによって癒される効果は「アニマルセラピー」と呼ばれています。ふとした時にストレスや疲れを感じたときは、ペットと触れ合ってみてください。

犬と暮らす場合の注意点

赤ちゃんと犬が一緒に暮らす場合、犬ならではの性質を理解し、適切な配慮を行う姿勢が大切です。
犬は飼い主との結びつきが強く、家族の変化にも敏感に反応します。赤ちゃんが生まれると、生活リズムや接し方が変わり、犬が不安を感じやすくなる場合があります。
そのため、赤ちゃん中心の生活であっても家族で協力し合って、これまでと変わらない愛情を持って散歩や遊びの時間をできる範囲で確保し、ペットが安心できる環境を整えましょう。

また、犬は好奇心が旺盛で、赤ちゃんの泣き声や動きに興味を示しやすい傾向があり、顔を近づけすぎたり、勢いよく近寄ったりすると、思わぬ接触につながる可能性があります。赤ちゃんと犬を同じ空間に置く際は、必ず大人が見守り、距離感を調整してください。
衛生面への配慮も重要です。犬の抜け毛や足裏の汚れが赤ちゃんの肌に触れる場面を想定し、こまめな掃除や犬のブラッシングを心がけると安心感が高まります。赤ちゃんが過ごすスペースと犬の生活エリアを分ける工夫も有効です。

猫と暮らす場合の注意点

犬と比べて自立心が強い猫は、自分のペースを大切にするため、無理な関わりを避ける姿勢が重要になります。
猫は環境の変化に敏感で、赤ちゃんの泣き声や生活音の変化に戸惑いを感じる場合があります。突然近くで大きな音がすると驚いて逃げたり、隠れたりする場面も見られます。
そのため、猫が安心して過ごせる静かな場所や、自由に移動できる逃げ場を用意すると安心感が高まります。

また、猫は高い場所を好む習性があるため、ベビーベッドやベビーカーに興味を示すことがあります。赤ちゃんが眠っている場所には猫が近づきすぎないよう、柵やカバーを活用し、大人がよく見るにしましょう。特に就寝中は注意を怠らない姿勢が大切です。
衛生面では、猫の毛や猫砂が赤ちゃんの手や口に触れないよう、掃除をこまめに行い、トイレ周辺は清潔な状態を保ちましょう。赤ちゃんと生活スペースを分ける工夫をすると安心につながります。

その他の注意点について

アレルギー対策はしっかり行う

アレルギーは特に注意するようにしましょう。赤ちゃんは免疫機能が未発達なため、動物の毛やフケ、ハウスダストに反応しやすい場合があります。
日頃から掃除をこまめに行い、換気を意識すると負担を減らしやすくなります。空気清浄機もアレルギー対策に役立ちます。
赤ちゃんの肌に湿疹やくしゃみが続く場合には、早めに医師へ相談すると安心です。
場合によってはペットが入れる場所を制限し、赤ちゃんとの適切な距離を保つ対応も必要になります。

感染症にも注意

ペットからの感染症にも注意が必要です。動物は健康に見えても、たくさんの細菌やウイルスを持っています。定期的な予防接種や健康チェックを必ず受けさせ、ノミやダニ対策も怠らないようにして、清潔な状態を保つよう心がけましょう。
なかには猫が感染源とされている、トキソプラズマ症などは重篤な症状を引き起こすおそれがあるといわれています。フンが感染源となる場合が多いので、赤ちゃんをフンに近づけない、動物のトイレを掃除した手で触らないといった対策を徹底してください。

衛生面に気を配る

衛生面への配慮も欠かせません。ペットのトイレ周りや食器は赤ちゃんの生活スペースから離して設置しましょう。寝室もペットとは別の部屋にしてください。
床に落ちた毛や汚れを放置せず、こまめに拭き掃除や掃除機がけを行うと、快適な環境を維持しやすくなります。
特に毛が抜けやすい季節はなるべく毎日掃除機をかけるようにし、絨毯や布団など毛がつきやすいものは定期的に洗濯や掃除を行いましょう。

ペットのしつけに注意

ペットのしつけはしっかり行う必要があります。基本的なしつけは当然ですが、ペットがむやみに赤ちゃんに近づいて舐めたり、手をかけたりしないように見守り、一時的に目を離さなければならない時にはペットをケージに入れるようにするなど、万が一の事故が起きないように距離を保ちしましょう。ペットに噛み癖がある場合には特に注意が必要です。
一緒に暮らし始めて日が浅い時には、赤ちゃんの安全をしっかりと確保して、最初は匂いを嗅がせるといった簡単なコミュニケーションで少しずつ慣れさせると良いでしょう。

ペットに刺激を与えない

赤ちゃんが成長して動きが活発になると、ペットのしっぽや耳に触れようとする場面が増えてきます。
その際は、大人がすぐに介入し、負担がかからないように配慮してください。ペットが驚いて逃げたり、思わず引っかいたりしてしまうおそれがあります。

家族全員が安心して過ごせる環境づくりを

赤ちゃんとペットが一緒に暮らす生活には、心の成長や癒しにつながる魅力がある一方で、十分な配慮も求められます。犬や猫それぞれの特性を理解し、安全や衛生に気を配りながら環境を整える姿勢が大切です。
無理をせず家族全員が安心できる距離感を保ちながら、赤ちゃんとペットが穏やかに過ごせる暮らしを目指していきましょう。

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