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知る・学ぶ 2023-03-27

信じていいの? 動物にまつわる迷信のウソホント

日本や世界には動物にまつわる迷信が数多くあります。なかには動物が好きな人にとって、「ウソなの?ホントなの?」と思うような迷信もあり、気になるところですよね。

今回は動物にまつわる有名な迷信や、そのなかで実際に注意したほうがよい迷信についてご紹介します。

どうして迷信が生まれるの? よい結果を待ちたい希望のあらわれ

なぜ迷信が生まれるのでしょうか?迷信を聞くと「そんなの理屈に合わない、きっとウソ…でも少し不安になっちゃう」と思うものも多いですよね。

心理学的に、迷信は「○○したからよいことが起こると信じたい気持ち」から生まれるという説があります。

人それぞれの習慣や、事象が起きたタイミングが積み重なることにより、いつしか「○○したから…」という意識につながったのかもしれませんね。

動物にまつわる迷信は? 信じたくなるものもある!

迷信は数え切れないほど多くあります。動物にまつわる迷信も少なくありません。
縁起がよい迷信、悪い迷信、思わず信じたくなってしまう迷信など、いろいろな迷信について見てみましょう。

黒猫は縁起が「よい」「悪い」に分かれる不思議な動物

「黒猫は縁起がよい」「黒猫は縁起が悪い」。どちらも迷信としてよく聞く説ではないでしょうか。
よい、悪いが混ざっているため、猫好きにとっては「どっちなの?」と穏やかではない気持ちになってしまう迷信かもしれませんね。

日本では「縁起がよい」として愛されています。特に商売をする人にとっては注目される動物です。
商売繁盛と言えば招き猫ですよね。白の招き猫だけではなく、黒の招き猫も見かけませんか?日本は黒猫も幸福を呼ぶ動物だと考えられています。
江戸時代からは「黒猫を飼うと結核が治る」という迷信も広がりました。当時の結核は死の病です。黒猫はそんな重病を退ける力があると信じられていていました。
また、有名な文学作品「吾輩は猫である」のモデルは黒猫だったそうですよ。日本では思った以上に黒猫が重宝されていたようです。
イギリスでは「家に黒猫が来ると縁起がよい」、フランスでは「黒猫を大切にすると幸福がおとずれる」と言われているそうです。黒猫は世界のあちこちで愛されているようですね。

一方、黒猫は縁起が悪いと言われる地域もあります。「黒猫が横切ると不幸なことが起こる」という迷信を聞いたことがあるかもしれません。
この迷信はヨーロッパで生まれたと考えられています。暗闇で光る目が怖いと思われたり、中世の魔女狩りを思い出させたりなど、いろいろな理由があるようです。
地域によって印象が変わるのは興味深いことですね。

「蛇の夢を見たらお金持ちになれる」

蛇の夢は吉兆だと言われています。特に黄色の蛇の場合、お金関係でよいことが起こるそうです。本当かどうかは不明ですが、本当であってほしいと思う迷信かもしれませんね。
ほかにも蛇の夢はさまざまな解釈があります。代表的な解釈は「白い蛇は仕事や健康によい」「黒い蛇は縁起が悪い」など、色によるものです。夢に出たらぜひ色を覚えておいてください。

「カラスが夜に鳴くのは不幸の前兆」

夜中や早朝にカラスの鳴き声が聞こえると、「まさか不吉なことが…」と思うかもしれません。カラスは身体が真っ黒なことから、不吉だと感じる人が多いようです。
ところが、生物学的にはあまり関係がないと考えられています。というのも、カラスはもともと早起きで、なんと午前0時には目が覚めているのだとか。深夜の鳴き声は彼らにとって朝の挨拶かもしれませんね。
さらに人間が出す早朝のごみからエサを探すのも関係しています。仲間たちに「ここにエサがあるぞ!」と鳴いて知らせているそうです。
ほかにも危険が迫れば鳴いて知らせたり、カラスを狙うほかの動物を威嚇したりと、賢く強い鳥ならではの行動が迷信につながったのでしょう。

「ウサギはニンジンが大好き」

ウサギはニンジンが大好きなのか?と言うと、実際はそれほどでもないのだとか。もちろんニンジンを好むウサギもいますが、好き嫌いは人間と同様に個体差に左右されます。
迷信が生まれたのはニンジンを美味しそうに食べるウサギの絵本「ピーターラビット」の影響もありそうです。もしあなたが飼っているウサギがニンジンを好むなら、ピーターラビットのように可愛らしく食べる姿を楽しんでくださいね。

注意したい迷信も! ペットの様子に気を付けて

ほかにも動物にまつわる迷信は数多くあります。なかには迷信とは言い切れないものがあるため、ペットを飼っている人は注意が必要です。

「犬や猫の怪我は舐めれば治せる」

怪我をした犬や猫は、よく傷口を舐める仕草を見せます。「舐めれば治る」と思われるようになった理由のひとつはそのためでしょう。
しかし実際はあまり効果がありません。逆に舐めることで傷口を広げてしまったり、深くしてしまったりすることもあり、深刻な状態になってしまう恐れがあります。とくに猫の舌はざらついているため、傷口に大きなダメージを与えてしまいかねません。
もしも飼い犬や飼い猫たちが傷口を舐めるような仕草を繰り返していたら、早めに動物病院に連れて行ってあげましょう。

「猫はイカを食べると腰が抜ける」

こちらも注意したい迷信です。たった1度イカを食べただけで腰が抜けるわけではありませんが、大量に食べ続けるとそのような状態になってしまうかもしれません。
イカはカルシウムが不足しています。そればかりではなく、骨から強度を奪いがちなリンが多く含まれている食べ物です。イカばかりを大量に食べ続けると骨が弱ってしまい、足腰に悪影響が出る可能性が高くなるということですね。
猫にイカを与えてはいけない、というわけではなく、過剰に与えてはいけないと考えましょう。普段はキャットフードや猫用のおやつをあげて、イカはたまのお楽しみにするとよさそうですね。人間もペットもバランスのよい食生活が一番です。

「ウサギはさびしいと死んでしまう」

結論から言うと、ウサギはさびしさが理由で死ぬことはありません。もともとウサギは1匹で飼っていても健康的に生きられます。
この迷信の「さびしさ」は「ストレス」が転じたものだと考えられます。ウサギはストレスに弱い動物です。飼育環境の衛生面が悪い、近所で騒音が多いなど、ストレスが積み重なって体調を崩すことがあります。
体調を崩すばかりではなく、最悪の場合は死んでしまう可能性も否定できません。
ストレスはどんな動物にとっても悪影響ですが、ストレス耐性が低いウサギにはさらにつらいものに感じられるでしょう。少しでもストレスが軽減されるよう、環境に気を配ってあげたいですね。

明るい迷信を楽しんで! 注意したい迷信はペットのケアで参考に

明るい迷信を楽しんで! 注意したい迷信はペットのケアで参考に
迷信が生まれた時代や理由を調べてみると、思った以上に新しい発見があります。同じ動物でも地域によって正反対の意味になっていることがあり、意外な気持ちになりそうですよね。
また、迷信のなかにはペットのケアに大切な情報が隠れていることも。大切なペットと楽しく長く暮らすためにも、関係がありそうな迷信は調べてみるといいかもしれません。

今回ご紹介した迷信のほかにも、動物にまつわる迷信はたくさんあります。何か気になるものがあればぜひ調べて楽しんでみてください。

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知る・学ぶ 2023-02-27

ハイエナの生態や特徴は? 意外な一面や性格について

皆さんは、ハイエナにどんなイメージを持っていますか?
有名映画などでは悪役として登場したこともあり、獲物を横取りする「厄介な動物」とイメージしている方もいらっしゃいますが、実際のところどんな動物なのでしょう。

今回は、誤解されがちなハイエナの種類や生息地から、食生活、繁殖などの生態や特徴をお伝えします。

ハイエナの種類は4種類

ハイエナ科は「食肉目ハイエナ科」に属します。
ハクビシンなどが属する「ジャコウネコ科」から進化したと考えられていて、見た目は犬に似ていますが分類としてはジャコウネコに近いとされています。

ハイエナには現在下記の4種が存在します。

ブチハイエナ

黄土色の体毛に黒い斑点があることから、ブチハイエナと名づけられ、または「マダラハイエナ」とも呼ばれます。
ハイエナのなかでは最大種で、体長1.6メートル、体重80キログラム以上になることもあります。
サハラ砂漠以南のアフリカに広く生息していて、サバンナ、森林、山岳地帯など様々な場所で観察されています。
生息数は約3万〜5万頭といわれていますが、西アフリカや東アフリカでは人間との衝突により多くのハイエナが死亡しているため、全体の個体数は減少傾向にあります。
日本で飼育されているハイエナの多くは、このブチハイエナです。

シマハイエナ

クリーム色の毛に黒い縞模様があるハイエナで、背中には立派なたてがみが生えていて「タテガミハイエナ」とも呼ばれています。
体長は1m、体重は50kgほどで、ブチハイエナに次いで2番目に大きいハイエナです。サハラ砂漠以北、中東、インドに生息し、草原や茂みを好み、人里近くでも観察されています。
生息数は約1万頭で、人間との接触や食料不足により、シマハイエナの数は減少の一途をたどっているため、将来的には絶滅の危機に瀕しているようです。
日本でシマハイエナを展示している施設はほとんどありません。

ブラウンハイエナ

ブラウンハイエナは、以前はシマハイエナと同属でしたが2006年に独立した属となりました。
ブラウンハイエナは茶色い体色をしていて、「カッショクハイエナ」とも呼ばれます。
長い毛に覆われ四肢に縞模様があり、体長は約1m、体重は約40kgの細身のハイエナです。
アフリカ南部の砂漠や雑木林などの乾燥地帯に約7,000頭が生息し、その約半数がボツワナに住んでいるようです。
個体数は維持されているものの、IUCNレッドリストでは絶滅危惧種(準絶滅危惧)に格付けされ、日本では飼育されていません。

アードウルフ

アードウルフは別名「ツチオオカミ」と呼ばれ、オオカミという名前が付いていますがハイエナの仲間です。シマハイエナ同様にクリーム色の毛で覆われ、体や手足に黒い縞模様があります。
体長は80cm、体重は10kgほどで、ハイエナの中では最も小さい種類です。
アードウルフの最大の特徴は、肉食性ですがシロアリを食べる点です。
長い舌で舐めたり噛んだりすることがほとんどないためか、とても小さな顔をしているので強靭な顎を持つ野生のハイエナのイメージとは程遠い見た目をしています。
アードウルフはアフリカの東部と南部の草原や雑木林の保護区に生息しており、日本では飼育されていません。

ハイエナの生態と特徴

4種類のハイエナにはそれぞれ特徴や生態が異なりますが、ここでは日本で最も一般的なハイエナの種類である「ブチハイエナ」について詳しく解説します。

ハイエナはメスの方が強い

ハイエナは単体でも群れでも活動し、昼間は茂みや巣穴で休み、夜になると活動を始めます。
ハイエナのメスは男性ホルモンの濃度が高く、メスの方が大きく成長します。また、外陰部はオスの生殖器に似ており、仮性陰嚢も持っているのが特徴です。
一族のリーダーはメスで自分の群れを守らなければならないため、戦うためには攻撃的な強さと体格が必要です。
ハイエナの外陰部は攻撃性の表れと考えられていて、リーダー以外のメスもオスに対して支配的です。

リーダーとは直接関係のないメスのハイエナは、一生同じ群れにとどまり、協力し合います。
「クラン」と呼ばれるメス同士の社会集団を形成し、10種類以上の鳴き声を使い、互いにコミュニケーションをとっており、1つのクランには20~30頭、多いときは100頭以上のハイエナがいることもあります。
一方、オスは成獣になると一族から外され、別の一族に入りますが、クランに入ったばかりのオスは最下層として扱われてしまいます。
オスは生殖以外には必要ないという立ち位置で、オスにとってはとても厳しい社会なのです。

ハイエナの狩りや食生活

ハイエナはテレビの映像などでは獲物を横取りしたり、他の動物の死骸を漁ったりするシーンが取り上げられがちですが、狩りもします。
基本的には群れで行い、狩りの成功率は60〜70%で、ライオンの30%前後よりも高いと言われています。
ハイエナは目、耳、鼻が優れているため、獲物を探すのが得意かつ体力があるので時速約60kmで獲物を追いかけることができます。

そのため、他の動物から獲物を奪わなくても食には困らず、主にシマウマなどの大型哺乳類や鳥類を捕獲し、食べるものの半分以上は自力で捕獲していると言われています。
動物から獲物を奪うことは、体力を使う狩りよりも効率が良いためで、他の動物の獲物の横取りはハイエナだけでなく、ヒョウやライオンもやっていることです。

顎の強さや消化力

ハイエナの顎は哺乳類の中で最も強く、最強クラスになると450kgにもなると言われていて、硬い肉はもちろん骨をも砕くほど強いものです。
ライオンやトラに比べると体も顔も小さいものの、他の動物が手を出せないようなものを噛み砕く力を持っているのです。
また、強力な消化能力も持っていて、他の肉食動物が獲物の多くを残すのに対し、ハイエナは強力な顎と消化能力で獲物のほとんどを食べ尽くすことができます。
このため、ハイエナは「サバンナの掃除屋」とも呼ばれていて、死骸に群がり腐肉をむさぼる姿はあまり良いイメージではないかもしれませんが、実はハイエナの残飯処理はサバンナをきれいに保つために必要不可欠なのです。

ハイエナの天敵

ハイエナは前述した優れた狩猟技術と強力な顎もあり、サバンナの中でも強さはトップクラスに位置します。
ヒョウやチーターでも、ハイエナを見つけると獲物から逃げ出すことがあるため、ハイエナには敵が少ないのです。

そんなハイエナの敵はライオンです。ライオンとハイエナの生活圏は重なっているため、ライバル関係にあります。
狩りでは、ライオンがハイエナの獲物を取ることもあれば、ハイエナがライオンの獲物を取ることもあります。
ライオンもハイエナ同様に群れで行動しますが、これはハイエナに勝つための対策とも言われています。
つまり、ハイエナの天敵であるライオンも、ハイエナを恐れているのです。

ただ、不用意にライオンの縄張りに侵入すると、捕食されてしまう可能性が高いです。

ハイエナの寿命

ハイエナは3年ほどで大人になります。寿命は20年程度と長く、飼育下では40歳まで生きた例もあります。
ただし、出産時に死亡する確率が高いことでも知られています。
ハイエナの産道は狭く、胎児が通る間に母親の皮膚が裂けてしまい、出産時の傷がもとで死亡することが多いのです。
死産が多いものの、外敵はライオンだけということもありハイエナの幼獣の生存率は高いとされています。

ハイエナの出産と育児

約4ヶ月の妊娠期間を経て一度に平均2頭の子供を産みますが、前述したように母子ともに死亡することもある過酷な出産になります。
メスのハイエナは子供を産んだ後、母乳を2年間も飲ませ続け1日に何時間も一緒に過ごします。
また、同じ群れのメスは協力して子育てをし、産みの親以外のメスも授乳することがあり、育児にはとても熱心なのです。

ぜひ動物園へハイエナを見に行こう!

ぜひ動物園へハイエナを見に行こう
以上、ハイエナの生態について解説しましたが、皆さんのハイエナに対するイメージは変わりましたでしょうか?
ハイエナはネガティブなイメージを持たれがちですが、サバンナで死骸を片付ける働き者でもあるのです。野生のハイエナは凶暴ですが、動物園で見られるものは人間に友好的で、かわいらしい一面もあります。
気になった方はぜひ動物園に足を運んでみて下さいね!

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知る・学ぶ 2023-01-27

川に帰ってくるサケの不思議な生態! 生き物の帰巣本能について

生き物の中には、遠くまで行っても自力で元の場所へ帰ってくることができる種が存在し、これを「帰巣本能」といいます。
では、それらの生き物は、どうやって自分の居場所や元いた場所を知ることができるのでしょうか?

例えば海に出たサケが繁殖する際に、生まれた川に戻ることができるのも帰巣本能のうちの一つです。
そこで今回は、帰巣本能を持つサケの生態についてご紹介します。

サケの生態

テレビなどで、サケの群れが産卵のために川を泳いでいる映像が流れているのを目にしたことがある方も多いのではないのでしょうか。
サケはまず川で生まれ、その後海へわたり2〜6年かけて成長し、また生まれた川へ戻り子孫を残して一生を終えます。

サケは、淡水から海水へ塩分濃度が変化したときに、体内の塩分濃度が変化しないようにエラや腎臓に調節機能が備わっています。
エラから余分な塩分を排出し、腎臓で不足している水分を体内に取り込むことで、海水に適応できるのです。

では、なぜ淡水魚であるサケが海へ回遊する必要があるのかというと「海の方が餌が多いから」という理由があります。
サケは冷たい川で生まれ、そこには食べ物がほとんどなく、さまざまな餌を求めて海へと回遊するのだといわれています。
川ではサケが成長するために必要な栄養を得ることが難しい一方で、海には外敵も多いものの一年を通してプランクトンや小魚介類が豊富に存在します。
その豊富な餌を食べることで、大きく成長し、卵をたくさん産むことができるようになるため、はるばる海まで行ってくるのです。

そして成長し、産卵のために川に戻るのですが、これを「遡上」といいます。これはかなり過酷で、サケの遡上は、生存率が0.5%以下といわれています。
単純計算だと、約200匹に対し1匹しか遡上できない計算になるため、仮に1万匹を海に放流したら川に帰ってくるのは50匹程度です。

残りの9,550匹は、外敵に襲われたり、人間に捕獲されたり、病気にかかったりして戻ってくることができませんが、淡水魚が産んだ卵はその数や質量から海には向かず、海で成魚になる前に死んでしまうものが多いのに対し、川は荒れにくく、海に比べると外敵も多くありません。
特に流れが速くて水深の浅い場所が産卵場所として選ばれやすいことが分かっています。

サケの遡上の成功率が低い理由

川に入ると全く食べない

サケが遡上する際には、途中で何も食べず体内にある栄養分だけを持って産卵場所まで遡上します。
途中で栄養を補給することができないため、遡上するのに時間がかかり、途中でエネルギー切れになってしまうサケも少なくないのです。

雨季に水かさが増した瀬を遡上する

サケは梅雨の時期に遡上を開始しますが、その理由は雨で川の水位が上がらないと上流に行けないためです。
しかし、川の水量が増えるということは流れが激しくなることを意味するので、急流を泳ぎ続ける体力が要求されます。
その場合、浅瀬に取り残され、酸欠や感染症などで死んでしまうこともあるのです。

あらゆる肉食動物に捕食される

前述したように、断食状態で急流を上る過酷な遡上のため、疲れ果ててかなり弱っています。
それを狙い、サケの遡上シーズンになると捕食者たちに命を狙われるのです。
特に地上の動物たちは、食料の乏しい冬を越した後は空腹状態のため、強敵です。

このように絶食し、激流を登り、捕食者から逃れ、やっとの思いで生まれ故郷に戻っても、サケは産卵を終えると死んでしまいます。
たとえ0.5%の確率で産卵に成功したとしても、サケは生き延びることができないのです。

ご存知ない方も多いかもしれませんが、もしサケが死ななければ、森の動物たちだけでなく、自然さえも破壊されてしまう可能性が高いです。
サケが川に戻ってこなくなったら、森の動物たちはエサがなくて死んでしまいます。
そして、森の木々もサケの死骸に含まれる海の栄養分の恩恵を受けられなくなるのです。

サケが生まれた川に帰ることができる理由

サケが遡上する川のことを「母川」と言い、ここに帰ってくることを「母川回帰」といいます。
では、なぜサケは遠い海から生まれた川に帰ってくることができるのでしょうか?

これにはいくつかの仮説がありますが、最近の研究によると、サケの脳の中の器官がコンパスのように磁場を感知して、生まれた川の方向に戻ってくる説が濃厚なようです。
太陽コンパスや磁気コンパスを使っているといわれていますが、広大な海から海岸までどのように戻ってくるのかは、まだはっきりとは明らかになっていません。

海岸に着いた後は、川の匂いで自分の生まれた川を特定するといわれています。
川ごとに植生や地質の違いから水の中のアミノ酸組成が異なり、サケはそれを匂いとして記憶しているようです。

太陽や磁気コンパスを使った実験

ここでは、サケが母川回帰できるといわれている理由となっている説の一つである、太陽コンパスや磁気コンパスを主に鳥に使用した動物実験の一部をご紹介します。

太陽を使った実験

日中に移動するムクドリを使った実験では、太陽から自分の方向を知るというのが明らかになっています。
移動中のムクドリは、晴れた日には首を一定方向に振り、その方向が移動する方向と同じなのに対し、曇りの日には首を振る方向がいつも同じとは限らないようです。

また、鏡を使って違う角度で太陽を見せると、首をかしげる角度もそれに合わせてずれるという実験結果もあります。
さらに、体内時計と照らし合わせて太陽の方向も判断できたようで、この能力は特に伝書鳩に備わっているようです。

目を片方ずつ隠す実験では、「左目」を隠しても特に問題はなくても、「右目」を隠すと帰巣本能が働かない個体もあるとの報告もあります。

星を使った実験

昼間に移動する鳥が太陽の位置で自分の方向を知る一方で、夜間に移動する鳥は星を利用していると考えられています。
夜間移動するムクドリを使った実験では、空が曇っていると頭の向きがおかしくなることがわかっているようです。

また、プラネタリウムでムシクイと呼ばれる鳥を放つと、すべての鳥が一斉に南の方向の空に向かって飛んでいったという実験結果もあり、さらにそのプラネタリウムをゆっくり回転させると、その回転に合わせて動いていったとのことです。
星をどのように使っているかは詳しくはわかっていませんが、星の日周運動をとらえることで方角を把握しているとも考えられています。

磁気を使った実験

地球は棒磁石のようなもので、磁場を形成しています。私たち人間に馴染み深い方位磁石は、地球の磁場を利用して方向を知るための道具ですが、動物たちも地球の磁場が生み出す磁気を自分のコンパスで読み取ることで、曲がるべき方向を知っていると考えられています。
ハトを使った実験では、ハトの頭にコイルを取り付けて飛ばし、周囲の磁場を乱すと、晴れの日は戻ってくるものの、曇りの日は戻ってこられなくなることが分かっています。
ハトが磁気をどこで感知しているのかについては、現在も研究が続けられていて、ワニなどの他の地上生物でも同じような実験結果になった例もあるようです。

生物の帰巣本能はまだまだ謎が多い

生物の帰巣本能はまだまだ謎が多い
生き物が自然の摂理や、地球から発生する磁場を感知し、その感覚を使って移動・帰還をする能力は驚くべきものがあります。
この能力は、今回ご紹介したサケをはじめとした魚類や鳥類、コウモリなど、さまざまな生物で知られていますが、その具体的なメカニズムはまだよく分かっておらず、どの生物でも決定的なものははっきりと見つかっていません。
神秘的な部分ではありますが、今後の実験や研究が進み、謎が解明されることを楽しみにしたいところですね!

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知る・学ぶ 2023-01-20

お散歩用リードやハーネスの役割は? 選ぶポイントについて

首輪をはじめ、「リード」や「ハーネス」も愛犬の散歩に必須のアイテムです。どの種類にもメリット・デメリットがあり、どれを選べばいいのか迷ってしまうことも。
ときには命綱として愛犬を守る大切なものですので、特徴やメリット・デメリット、そして愛犬に適したタイプの選び方について確認しておきましょう。

リードとハーネスの特徴は?

リードとハーネスは飼い主と犬を結ぶ装具です。どちらも愛犬の行動を適切にコントロールする役割を果たし、愛犬と周囲の人の安全を守ります。
ここでは、それぞれの特徴について見てみましょう。

リード:首輪やハーネスにつける引き綱

リードは首輪やハーネスにつける引き綱です。1メートル程度のものから5メートル程度のものなど長さには幅があり、愛犬の行動や使う場所で使い分けられます。
また、巻き取り機能がある伸縮リード・フレキシブルリードもあります。目的にあわせた選択が可能です。
素材は布製やナイロン製をはじめ、本革や合皮など幅広いタイプが使われています。飼い主や愛犬の好みにあわせて選びましょう。

ハーネス:胴体につける胴輪

ハーネスは胴体につける胴輪です。前脚を通して胴に装着する形になり、首輪よりも抜けにくい特徴があります。
最近は首輪よりもハーネスを選択する飼い主さんも多くなり、犬の特徴や性格にあわせられるよう、多くのタイプが販売されています。
散歩のときにはハーネスにリードをつけ、愛犬の行動をコントロールします。

リードとハーネスのメリット・デメリットは?

リードとハーネスのメリット・デメリットを見てみましょう。リードは首輪とハーネスの両方につけるため、それぞれ比較しながらご紹介します。

リードのメリット・デメリット

首輪・ハーネスの両方で共通するリードのメリットは、愛犬の安全確保に役立つ点です。散歩中の急な飛び出しをはじめ、思わぬ行動を咄嗟にコントロールできます。愛犬や周囲の人の安全を考えると、ノーリードOKの場所以外では必須だといえるでしょう。
首輪につけるリードは愛犬へのオーダーを伝えやすいことも大きなメリットです。ドッグトレーニングではそのメリットを活かし、首輪が使われます。

一方、ハーネスは身体へ伝わる衝撃を分散するため、リードから愛犬へのオーダーが伝えにくくなっており、これがデメリットにあたるでしょう。
しかし、首輪につける場合もデメリットがないわけではありません。リードからの衝撃が首に集中するため、ハーネスと比較すると首や気管への負担が生じやすくなります。
飼い主のなかには、まだ若くて元気なうちは首輪をし、歳を取って気管を含めた身体のおとろえが感じられるようになってからはハーネスに変える人もいます。愛犬の年齢や状態も考慮すると、ベストな選択ができそうですね。

ハーネスのメリット・デメリット

ハーネスのメリットはリードから伝わる身体への衝撃を全身に分散しやすく、愛犬が負担を感じにくいということです。首輪とリードの組み合わせでは首に負担が集中しがちですが、ハーネスではその心配がありません。
犬が強く引っ張っても、首輪と違って胴にぴったり装着されているため、抜けにくいのもメリットです。活発で元気な愛犬につけてあげれば飼い主も安心ですね。

デメリットは愛犬へのオーダーが伝わりにくいこと、装着に時間がかかることです。
首輪と違い、ハーネスは衝撃が分散されます。それ自体は愛犬の負担を減らす大きなメリットなのですが、一方ではオーダーのためにリードを引いても飼い主の意思が伝わりにくいデメリットにもつながるのです。
首輪に比べ、装着にも時間がかかります。とくに購入したばかりのハーネスの場合、慣れるまでどこから脚を入れればいいのか、形はどうなっているかなど迷う点が多いでしょう。正しく装着しなければ散歩中に外れてしまう恐れがあります。時間がかかってもしっかり装着してあげましょう。

愛犬のタイプに合わせてベストな選択を

リードをつける首輪とハーネスは、どちらが愛犬に向いているでしょうか。選ぶときには愛犬の犬種・体格・性格など、ぴったりのものを選択して安全を確保してあげましょう。

首輪が向いているのはこんな犬

首輪が向いているのは「首が細くない犬」「しつけをしたい時期の犬」です。大型犬・小型犬のどちらでも使えます。ただし、首や気管に疾患がある場合には無理をしないほうがいいでしょう。
また、首が細い犬に首輪はあまりおすすめできません。オーダーのたびに首に負担がかかるため、衝撃で首を痛める恐れがあるためです。
しかし、しつけのために使いたい方もいらっしゃることでしょう。もし不安ならドッグトレーナーに相談し、適切な使用方法をマスターすれば安心です。

ハーネスが向いているのはこんな犬

ハーネスが向いているのは「引っ張り癖がある」「気管など呼吸器が弱い」といった特徴を持つ犬です。
引っ張り癖がある犬は、首輪だと引っ張ったときに衝撃がかかりやすくなります。しつけや危険回避のオーダー以外でも頻繁に衝撃が生まれるため、首や頸椎に問題が生じてしまいかねません。
気管など呼吸器が弱い犬もハーネスがいいでしょう。前述の通り、首輪は首周りに負担がかかります。とくに気管虚脱のリスクが高めの犬種(チワワ、フレンチブルドッグ、パグなど)は首輪よりもハーネスがおすすめです。

リードにつなげる首輪やハーネスの選び方は?

首輪やハーネスには多くの種類があります。飼い主の好みを反映しつつ、愛犬が負担を感じないものを選んであげたいですね。散歩に出るときにリードをつなげやすい構造であることも重要です。

首輪:負担が少ない首輪もある

愛犬の身体にできるだけ負担をかけたくないと考える飼い主さんのなかには、首輪を避けようと考える方がいるかもしれません。しかし、リードから伝えるオーダーが届きやすいメリットを重視したければ迷うところですよね。
最近は首への負担を軽減する首輪も販売されています。クッションが入っているタイプ、首にあたる部分にパットを入れているタイプなど、過度な負担をおさえやすい構造です。
なかにはハーフチョークタイプにできる首輪もあります。しつけのときだけハーフチョークにし、普段はゆったりとした状態にしておけるため、日常的に首輪をつけておきたい犬におすすめです。

ハーネス:必ずジャストサイズのハーネスを選択

ハーネスの最大の懸念は「抜けてしまうこと」ではないでしょうか。とくに後ずさりしたときには抜けやすく、飼い主にとって心配の種です。
そのため、ハーネスを選ぶときにはジャストサイズのものを選びましょう。後ずさりしても抜けないサイズがベストです。
また、ハーネスには下記のように複数のタイプがあります。

・H型
2つの輪に脚を入れて使うタイプのスタンダードなハーネスです。装着のたびに脚に触れるため、脚を触られても気にしない犬に向いています。

・8の字型
首と胴体に輪を通すタイプのハーネスです。脚に触れられるのが苦手な犬でも装着しやすいでしょう。

・ベスト型
人間の洋服のように装着出来るタイプです。柔らかい生地で作られているため、犬が感じる負担が少ないとされています。

・イージーウォーク型
背中ではなく、胸元にリードの装着部分があるハーネスです。引っ張り癖がある犬に向いています。

いざと言うときの命綱! 愛犬にあわせた選択を

いざと言うときの命綱! 愛犬にあわせた選択を
リードはハーネスや首輪につなぎ、愛犬や周りの人を思わぬ事故から守ります。ときには命綱になることもあるでしょう。
犬種や愛犬の個性によって装着しやすいタイプ、しにくいタイプが分かれます。負担が少なく、一緒に快適な散歩ができるものを選んであげたいですね。

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知る・学ぶ 2023-01-12

犬や猫の肛門線絞りは行うべき? 肛門線の役割・ケアについて

愛犬や愛猫の「肛門線絞り」は大切なケアのひとつです。定期的に絞ってあげたほうがいいと言う獣医さんも多いため、意識している飼い主さんも多いでしょう。
また、肛門線を絞るべきか悩んでいる飼い主さんもいらっしゃるかもしれません。

肛門線を絞ることにはどのような意味があるのでしょうか? 今回は、肛門線の役割やケアなどについて詳しくご紹介します。

肛門線とは? 肛門にある一対の袋

「肛門線」は肛門の左右に対のような形でついている袋のことです。「肛門嚢」とも呼ばれています。愛犬や愛猫の尻尾を持ち上げてみると見えやすくなり、時計の4時と8時の位置にあることが分かります。
肛門線のなかでは分泌液が作られ、溜まっています。この分泌液はかなり強烈なニオイをはなち、出てきたときには驚いてしまうのではないでしょうか。

肛門線から出る分泌液で有名なのはスカンクです。スカンクは身を守るために肛門線から強烈なニオイの分泌液を出すのですが、犬や猫にも同様の肛門線があり、分泌液が出るとやはり強烈なニオイを生じます。
分泌液はすべての犬や猫が同じニオイをしているわけではありません。個体ごとにニオイが異なり、状態や色もさまざまです。

犬猫の肛門線の役割はおもにマーキング

犬や猫が出会ったとき、お尻をクンクンと嗅ぎあっている光景を見たことはありませんか?あれは肛門線のニオイを嗅ぎ、個体識別をしているのです。
前述の通り、肛門線から出る分泌液は個体によって異なっています。ニオイを嗅ぐことによって「このニオイはあの犬だな、あの猫だな」と理解できるシステムです。
また、犬や猫はマーキングをおこないます。そのマーキングの主も肛門線のニオイを嗅げば分かるため、縄張りを主張するためにも犬猫にとっては重要な機能だと言えます。

肛門線絞りをしないとどんなリスクがある?

肛門線で作られる分泌液は、通常であれば便と一緒に排出されます。しかし何らかの事情で排出しきれず、過剰に溜まってしまった場合、肛門線絞りが必要です。
そのようなケースで肛門線絞りをしないとどのようなリスクがあるのでしょうか?

便のニオイがきつくなってしまう

肛門線で作られる分泌液が過剰に溜まると、便のニオイがきつくなってしまいがちです。排出されない分泌液が濃くなり、ニオイのきつさも上がるということですね。
もともと分泌液はマーキングに使うほど強いニオイを持っているものです。できるだけ溜め込まないほうが、飼い主と暮らしやすくなるでしょう。

肛門周辺の重大なトラブルを引き起こす可能性

ニオイの問題だけではなく、肛門周辺でトラブルを引き起こしてしまうこともあります。
まず、肛門線に分泌液が溜まることによって「肛門嚢炎」が起きるリスクが高まります。肛門嚢炎は分泌液を排出する管が詰まり、そこに細菌が感染して起きてしまう炎症です。
放置しておくと膿んでしまったり、食欲不振や発熱などにつながってしまいます。肛門嚢炎の予防には肛門線絞りが有効だと言われているため、愛犬や愛猫が分泌液がうまく排出できない様子を見せたらケアしてあげるといいでしょう。

また、肛門嚢炎のほかにも「肛門線破裂」の心配があります。分泌液が溜まりすぎて肛門線がパンクしてしまう症状です。
どちらも動物病院での治療が必要になる症状です。このようなリスクを避けるためにも、愛犬や愛猫の肛門線には気を配ったほうがいいでしょう。

肛門絞りをしなくていい犬や猫もいる?

飼い主さんのなかには、肛門線絞りを定期的にしてあげている人も多いでしょう。ただ、犬や猫の状態によっては必ずしも頻繁な肛門絞りをする必要はないと言う獣医さんもいます。
とくに通常の排便でスムーズにできているのであれば、そこまで心配しなくても大丈夫です。スムーズに排便できる筋力があり、便の状態が健康な犬や猫なら、トリミングでトリマーさんにしてもらうだけでも大きなトラブルにつながる可能性は低くなるでしょう。
また、肛門絞りは犬や猫にとってストレスになるケアです。ストレス軽減のためにも、適切なタイミングと頻度でのケアがおすすめです。

肛門線絞りの頻度はどれくらい?

トラブル防止のため、定期的に肛門線絞りをしてあげるのなら、おおむね月に1度の頻度がおすすめです。シニア犬やシニア猫は分泌液が溜まりやすくなるため、2週間に1度でもいいでしょう。
ただ、肛門線のトラブルが起きているような様子があればその都度のケアが必要です。

こんな様子に注意! 肛門線絞りをしたほうがいいケース

愛犬や愛猫にストレスをかけたくないといっても、もしも肛門線でトラブルが起きていれば早急に肛門線絞りでケアしてあげる必要があります。もしも以下のような様子を見せたのなら肛門線をチェックしましょう。

お尻をこするように歩く

床にお尻を落とし、ずるずるとこすりつけるように歩くようになったら注意しましょう。一見すると可愛らしい仕草ですが、実際は肛門に違和感を持っている可能性が高い状態です。

お尻を噛む、舐めるなどの仕草が多くなった

肛門線に異常があると、自分のお尻を気にした様子を見せ、お尻を噛んだり舐めたりするような仕草が多くなります。

誰かがお尻を触ろうとすると怒る

違和感のある場所に触れるのは人間でも嫌なものです。飼い主やほかの犬猫がお尻に触ろうとしたとき、怒る様子を見せることがあります。

トイレのときに痛がる、困った様子を見せる

排便時に痛がったり困った様子を見せた場合、肛門線のトラブルだけではなく、腫瘍や誤飲などの可能性も考えられます。状態によっては動物病院の受診も考えましょう。

お尻から分泌液が出ている

マーキングや排便以外で飼い主が気になるほど分泌液が出ているのであれば、肛門線やその付近でトラブルが起きているかもしれません。通常の分泌かどうか判断がつかないときには受診したほうがいいでしょう。

年齢や犬種によっては飼い主がチェック

前述の通り、シニア犬・シニア猫は分泌液が溜まりやすくなります。若い頃よりも飼い主が気にかけ、必要なら肛門線絞りをしてあげましょう。
また、犬種や状態によってはやはり飼い主の積極的なサポートが必要です。小型犬(チワワ、トイプードルなど)、肥満状態の犬、子犬はもともと分泌液を排出しにくい特徴があります。肛門括約筋の強さや発達が関係します。
このような犬たちは自力で分泌液を排出できないことも多いため、飼い主がサポートしてあげてください。

自分では難しい! 動物病院やサロンに頼るのもあり

定期的に、あるいは必要なときにケアしてあげたい肛門線ですが、肛門線絞りを難しいと感じる人もいます。無理な作業でペットに負担をかけたくないというときには、動物病院やトリミングサロンに頼るのもいいでしょう。
動物病院では肛門線絞りの相談ができ、実際に行う際のコツを教えてくれることもあります。

また、多くのトリミングサロンではトリミングのときに肛門線絞りをしてくれます。念のため、トリマーさんに「肛門線絞りをしてください」とお願いしておくと安心ですね。

ペットの様子をよく観察して肛門線のケアを

ペットの様子をよく観察して肛門線のケアを
肛門線のトラブルは、ときとして肛門嚢炎や肛門線破裂をまねきます。分泌液をスムーズに排出できる犬や猫ならあまり心配する必要はありませんが、もしも心配する要素があるのなら、年齢や状態にあわせて定期的な肛門線絞りをしてあげましょう。

ペットがお尻を気にする様子を見せたらお尻付近のトラブルかもしれません。普段からよく観察して、トラブルを未然に防いであげてくださいね。

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