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知る・学ぶ 2023-01-12

犬や猫の肛門線絞りは行うべき? 肛門線の役割・ケアについて

愛犬や愛猫の「肛門線絞り」は大切なケアのひとつです。定期的に絞ってあげたほうがいいと言う獣医さんも多いため、意識している飼い主さんも多いでしょう。
また、肛門線を絞るべきか悩んでいる飼い主さんもいらっしゃるかもしれません。

肛門線を絞ることにはどのような意味があるのでしょうか? 今回は、肛門線の役割やケアなどについて詳しくご紹介します。

肛門線とは? 肛門にある一対の袋

「肛門線」は肛門の左右に対のような形でついている袋のことです。「肛門嚢」とも呼ばれています。愛犬や愛猫の尻尾を持ち上げてみると見えやすくなり、時計の4時と8時の位置にあることが分かります。
肛門線のなかでは分泌液が作られ、溜まっています。この分泌液はかなり強烈なニオイをはなち、出てきたときには驚いてしまうのではないでしょうか。

肛門線から出る分泌液で有名なのはスカンクです。スカンクは身を守るために肛門線から強烈なニオイの分泌液を出すのですが、犬や猫にも同様の肛門線があり、分泌液が出るとやはり強烈なニオイを生じます。
分泌液はすべての犬や猫が同じニオイをしているわけではありません。個体ごとにニオイが異なり、状態や色もさまざまです。

犬猫の肛門線の役割はおもにマーキング

犬や猫が出会ったとき、お尻をクンクンと嗅ぎあっている光景を見たことはありませんか?あれは肛門線のニオイを嗅ぎ、個体識別をしているのです。
前述の通り、肛門線から出る分泌液は個体によって異なっています。ニオイを嗅ぐことによって「このニオイはあの犬だな、あの猫だな」と理解できるシステムです。
また、犬や猫はマーキングをおこないます。そのマーキングの主も肛門線のニオイを嗅げば分かるため、縄張りを主張するためにも犬猫にとっては重要な機能だと言えます。

肛門線絞りをしないとどんなリスクがある?

肛門線で作られる分泌液は、通常であれば便と一緒に排出されます。しかし何らかの事情で排出しきれず、過剰に溜まってしまった場合、肛門線絞りが必要です。
そのようなケースで肛門線絞りをしないとどのようなリスクがあるのでしょうか?

便のニオイがきつくなってしまう

肛門線で作られる分泌液が過剰に溜まると、便のニオイがきつくなってしまいがちです。排出されない分泌液が濃くなり、ニオイのきつさも上がるということですね。
もともと分泌液はマーキングに使うほど強いニオイを持っているものです。できるだけ溜め込まないほうが、飼い主と暮らしやすくなるでしょう。

肛門周辺の重大なトラブルを引き起こす可能性

ニオイの問題だけではなく、肛門周辺でトラブルを引き起こしてしまうこともあります。
まず、肛門線に分泌液が溜まることによって「肛門嚢炎」が起きるリスクが高まります。肛門嚢炎は分泌液を排出する管が詰まり、そこに細菌が感染して起きてしまう炎症です。
放置しておくと膿んでしまったり、食欲不振や発熱などにつながってしまいます。肛門嚢炎の予防には肛門線絞りが有効だと言われているため、愛犬や愛猫が分泌液がうまく排出できない様子を見せたらケアしてあげるといいでしょう。

また、肛門嚢炎のほかにも「肛門線破裂」の心配があります。分泌液が溜まりすぎて肛門線がパンクしてしまう症状です。
どちらも動物病院での治療が必要になる症状です。このようなリスクを避けるためにも、愛犬や愛猫の肛門線には気を配ったほうがいいでしょう。

肛門絞りをしなくていい犬や猫もいる?

飼い主さんのなかには、肛門線絞りを定期的にしてあげている人も多いでしょう。ただ、犬や猫の状態によっては必ずしも頻繁な肛門絞りをする必要はないと言う獣医さんもいます。
とくに通常の排便でスムーズにできているのであれば、そこまで心配しなくても大丈夫です。スムーズに排便できる筋力があり、便の状態が健康な犬や猫なら、トリミングでトリマーさんにしてもらうだけでも大きなトラブルにつながる可能性は低くなるでしょう。
また、肛門絞りは犬や猫にとってストレスになるケアです。ストレス軽減のためにも、適切なタイミングと頻度でのケアがおすすめです。

肛門線絞りの頻度はどれくらい?

トラブル防止のため、定期的に肛門線絞りをしてあげるのなら、おおむね月に1度の頻度がおすすめです。シニア犬やシニア猫は分泌液が溜まりやすくなるため、2週間に1度でもいいでしょう。
ただ、肛門線のトラブルが起きているような様子があればその都度のケアが必要です。

こんな様子に注意! 肛門線絞りをしたほうがいいケース

愛犬や愛猫にストレスをかけたくないといっても、もしも肛門線でトラブルが起きていれば早急に肛門線絞りでケアしてあげる必要があります。もしも以下のような様子を見せたのなら肛門線をチェックしましょう。

お尻をこするように歩く

床にお尻を落とし、ずるずるとこすりつけるように歩くようになったら注意しましょう。一見すると可愛らしい仕草ですが、実際は肛門に違和感を持っている可能性が高い状態です。

お尻を噛む、舐めるなどの仕草が多くなった

肛門線に異常があると、自分のお尻を気にした様子を見せ、お尻を噛んだり舐めたりするような仕草が多くなります。

誰かがお尻を触ろうとすると怒る

違和感のある場所に触れるのは人間でも嫌なものです。飼い主やほかの犬猫がお尻に触ろうとしたとき、怒る様子を見せることがあります。

トイレのときに痛がる、困った様子を見せる

排便時に痛がったり困った様子を見せた場合、肛門線のトラブルだけではなく、腫瘍や誤飲などの可能性も考えられます。状態によっては動物病院の受診も考えましょう。

お尻から分泌液が出ている

マーキングや排便以外で飼い主が気になるほど分泌液が出ているのであれば、肛門線やその付近でトラブルが起きているかもしれません。通常の分泌かどうか判断がつかないときには受診したほうがいいでしょう。

年齢や犬種によっては飼い主がチェック

前述の通り、シニア犬・シニア猫は分泌液が溜まりやすくなります。若い頃よりも飼い主が気にかけ、必要なら肛門線絞りをしてあげましょう。
また、犬種や状態によってはやはり飼い主の積極的なサポートが必要です。小型犬(チワワ、トイプードルなど)、肥満状態の犬、子犬はもともと分泌液を排出しにくい特徴があります。肛門括約筋の強さや発達が関係します。
このような犬たちは自力で分泌液を排出できないことも多いため、飼い主がサポートしてあげてください。

自分では難しい! 動物病院やサロンに頼るのもあり

定期的に、あるいは必要なときにケアしてあげたい肛門線ですが、肛門線絞りを難しいと感じる人もいます。無理な作業でペットに負担をかけたくないというときには、動物病院やトリミングサロンに頼るのもいいでしょう。
動物病院では肛門線絞りの相談ができ、実際に行う際のコツを教えてくれることもあります。

また、多くのトリミングサロンではトリミングのときに肛門線絞りをしてくれます。念のため、トリマーさんに「肛門線絞りをしてください」とお願いしておくと安心ですね。

ペットの様子をよく観察して肛門線のケアを

ペットの様子をよく観察して肛門線のケアを
肛門線のトラブルは、ときとして肛門嚢炎や肛門線破裂をまねきます。分泌液をスムーズに排出できる犬や猫ならあまり心配する必要はありませんが、もしも心配する要素があるのなら、年齢や状態にあわせて定期的な肛門線絞りをしてあげましょう。

ペットがお尻を気にする様子を見せたらお尻付近のトラブルかもしれません。普段からよく観察して、トラブルを未然に防いであげてくださいね。

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知る・学ぶ 2022-12-26

パンダとの違いは? レッサーパンダの生態や歴史について

レッサーパンダは、そのかわいらしい姿で人気を博し多くの動物園で飼育されていますが、日本には生息しないため生態などは詳しく知らないという方も多いのではないでしょうか?
そこで今回は、レッサーパンダの生態や分布、歴史、習性などをご紹介していきます。

レッサーパンダってどんな動物?

分類

レッサーパンダは、ネコ目(食肉目)レッサーパンダ科に属する動物で、学名は「Ailurus fulgens」英名は「Lesser panda」です。
外見がアライグマやタヌキに似ていることから以前はタヌキ科に分類されていましたが、研究が進むにつれて独立した動物であることがわかり、現在はレッサーパンダのみがレッサーパンダ科に属しています。
インド北東部、中国南部、ネパール、ミャンマー、チベットに生息しているものの、森林伐採などにより生息地が減少しており、現在では絶滅危惧種に指定されています。
原因は、生息地の開発により餌が減り繁殖が不可能になったと言われていて、ワシントン条約に登録され、取引や捕獲が禁止・保護されています。

名前の由来

レッサーパンダの名前の由来は、その歴史にあります。
現在、「パンダ」といえばジャイアントパンダを指すことが多いですが、元々は先に存在が確認されていたレッサーパンダを「パンダ」と呼んでいました。

レッサーパンダはヨーロッパで最初に発見され、その後同じような食性を持つジャイアントパンダが発見されました。
「ジャイアントパンダ」と名前をつけられましたが、こちらの方がインパクトが強かったためか、「パンダ=ジャイアントパンダ」のイメージが定着したと言われています。
その後、レッサーパンダはジャイアントパンダと区別するために、「小さい」という意味の「レッサー」という英名が付けられました。
ちなみに、中国語ではレッサーパンダは小熊猫、ジャイアントパンダは大熊猫と呼ばれています。(ジャイアントパンダは「クマ科」です。)

「red panda」という英名もあり、これはパンダが赤い色をしていることに由来しているようです。
また、学名の「Ailurus」はラテン語で「猫と似ている」、「fulgens」は「光り輝く」を意味し、「光り輝く猫」という意味になります。

大きさ

レッサーパンダの体長は約50cm~63cmで、長くて柔らかい体毛で覆われています。
木の上でバランスをとるように長いふさふさのしっぽを持ち、しっぽの長さだけでも約30cm~50cmあり、尻尾を含めた体長は約80〜120cmになります。
尻尾にある縞模様もレッサーパンダの大きな特徴です。
体重は3~6kgで、大きさはオスとメスであまり変わらないとされていますが、オスの方がやや重い傾向があるようです。
また、木の上で滑らないように手足の裏にも毛が生えていて、木の上で生活できるような体の構造になっています。

レッサーパンダは生まれたばかりのときは体長15cm、体重100~130gですが、生後1年ほどで成獣と同じ大きさになります。
お腹が黒いのは、下から見上げたときに木陰に溶け込み、敵に見つかりにくくするためと考えられています。

レッサーパンダの生態

それでは、レッサーパンダの生態はどうなっているのでしょうか?

分布と種類

レッサーパンダは、インド北東部、ミャンマー北部、ネパール、中国四川省、雲南省の温帯から亜熱帯にかけての落葉樹林、針葉樹林、竹林に生息し、主食となる竹や笹が多い場所で樹上生活をしています。
生息地によって以下の2種類に分類されます。

・シセンレッサーパンダ
中国南部からミャンマー北部に生息するレッサーパンダです。やや大型で体毛が黒っぽいのが特徴で、日本で飼育されているレッサーパンダのほとんどがこの種です。

・ネパールレッサーパンダ(ニシレッサーパンダ)
インド北東部、ネパール、ブータンに生息するレッサーパンダです。明るい体色が特徴で、日本ではほとんどの動物園で飼育されていません。
シシレッサーパンダに比べ白っぽい体色が特徴です。

食生活と外敵

「パンダ」といえば竹や笹というイメージが強い動物ですが、レッサーパンダも同じように竹や笹、タケノコが好きで、手に発達した骨の突起を爪のように使って掴んで食べます。
この突起は、手首の骨の一部が変化して指のような形成をしていて、「第6指突起」と呼ばれます。
指は5本ですが、この突起も使って上手く物を掴むことができるようになっていて、ジャイアントパンダにも同じものがあります。

また、果物も主食のうちの一つで、動物園で飼育されているレッサーパンダの多くはリンゴやバナナなどの果物を食べています。
レッサーパンダは上述のとおり「食肉目」という肉食動物のグループに分類されていますが、限りなく草食動物に近い雑食性です。
時には昆虫や鳥、鳥の卵、小動物なども食べるものの、これは環境の変化で適応したからと言われています。
人に向かって牙を剥くことはほとんどありませんが、肉食動物特有の鋭い爪は健在で、顎の力も強いので、触るときは注意が必要です。

野生のレッサーパンダの寿命は8~10年と言われていますが、動物園で飼育されている場合は13~14年、日本の動物園では20年以上生きたという記録もあるそうです。
これは野生のレッサーパンダには外敵が多いのに対し、飼育下では外敵がおらず、病気の治療もできるためと考えられています。
野生のレッサーパンダの天敵は、チベットやヒマラヤに生息するユキヒョウをはじめ、ヒョウ、ワシ、タカ、オオカミなどです。

習性と活動

レッサーパンダはどちらかというと夜行性の動物で、夜になると地上に降りてきて活動を始め、特に早朝と夕暮れ時に活発に動きます。
日中は外敵から身を守るため、木の上で寝ていることが多いです。

性格は、そのかわいらしい外見とは裏腹に、獰猛で強い気性を持っています。群れを作らず、基本的に単独で生活しているため、縄張り意識がとても強いです。
特にオスは肛門付近にある匂い腺から発する強い匂いで自分の縄張りをアピールし、繁殖期にはオスもメスも縄張りをめぐって争います。
小さな音にも敏感に反応し、ライバルに出会うと前足を上げて後ろ足で立ち上がり、すぐに攻撃態勢に入ったり、威嚇したりします。
有名な両足立ちのポーズは、自分を大きく見せるための威嚇行動の一つなのです。

繁殖と飼育

レッサーパンダの繁殖期は6月から8月で、この期間だけは2頭1組で行動します。
妊娠期間はおよそ90〜150日で、木の穴や岩の隙間で2頭の赤ちゃんを産むのが一般的です。
多いと4頭の赤ちゃんが生まれることもあるようです。
授乳期間は約5ヶ月で子育てはメスだけが行い、生後約1年で親と同じ大きさに成長し12~18ヶ月で性成熟を迎えます。

なお、レッサーパンダの国際取引はワシントン条約で規制されていて、個人でペットとして飼うことはできません。
日本では多くの動物園でレッサーパンダが飼われていて、世界のレッサーパンダの4分の1が日本の動物園で飼育されていると言われています。

動物園へレッサーパンダを見に行こう!

動物園へレッサーパンダを見に行こう
野生のレッサーパンダは過酷な生活をしており、絶滅が心配されています。
生息地を中心に保護活動が行われていて、日本の動物園でも個体数の増加に取り組んでいます。

野生のレッサーパンダが絶滅しないようにすることが一番大事ですが、動物園で保護することも重要なのです。
日本の動物園が繁殖に力を入れ続ければ、種の保存につながることでしょう。

まだレッサーパンダを直接見たことがないという方や、この記事を読んで改めて見たくなったという方は、ぜひ動物園に足を運んでみて下さいね!

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知る・学ぶ 2022-12-12

ペットを飼えない主な理由は? 飼えなくても触れ合えるスポット

動物が大好きで飼育できる環境でも、何らかの事情でペットが飼えない方もいます。その理由はさまざまですが、具体的にはどのような事情があるのでしょうか。

一緒に暮らしたい、でも暮らせない。そんな人の事情とともに、ペットを飼えなくても愛らしい動物と触れあえる場所の数々をご紹介します。

ペットを飼えない理由は? 住宅事情やお世話の悩み

ペットを飼えない理由は人それぞれ、ご家庭それぞれです。もしもペットのお迎えを考えているのなら、飼えない可能性とその代表的な理由についてチェックしておきましょう。

住宅事情やアレルギー関連

ご自分やご家族が住む住宅がペットを飼える環境ではないと考え、飼わない選択をしていることがあります。
内閣府の世論調査(平成22年)によると、「住居が集合住宅であり、禁止されている」という理由を挙げた人が回答者全体の25.2%にのぼりました。
また、体質によっては動物の毛や排泄物でアレルギー反応を起こしてしまう人もいます。ご自分やご家族にアレルギーがある場合、やはりペットを飼うことはできないでしょう。

お世話が行き届かない

ペットは可愛いと思う気持ちだけでは飼えません。ひとつの生命として飼い主が責任を持ち、毎日適切なお世話をしてあげる必要があります。
お世話ができれば問題ありません。ただ、仕事や家庭が忙しく、十分なお世話ができないと考えて飼わない判断をする人も。
前述の世論調査でも、ペットを飼わない理由にお世話が不十分になってしまう点を挙げた人が46.2%もいました。動物を愛し、生命に責任を持ちたいからこそ、飼わないという選択をしたのですね。

お別れがつらい

多くの動物は人間よりも寿命が短く、いつかお別れのときが訪れます。生命の必然とはいえ、やはり愛した存在が亡くなってしまうのはつらいものですよね。
愛情を注いだペットがいなくなってしまうのは想像するだけで胸が締め付けられる人が多いのではないでしょうか。世論調査では37.0%が死別のつらさを理由として飼わない選択をしていました。

お金がかかる

世論調査の10.4%の人が、金銭面での問題を理由として挙げていました。たしかにペットを飼うためにはお金が必要です。
犬・猫で見てみると、年間費用が犬で約35万円、猫で約17万円にのぼることも。もちろん個々のライフスタイルや事情で異なるものの、決して安い金額ではありません。
とくに大きな支出になると考えられるのがフード・おやつ類、次に医療費も考えられます。人間と同様にペットも長寿化が進み、年齢に応じた食事や医療が求められる時代になりました。その点に必要な金銭が大きいという理由もあるでしょう。
また、飼う動物の種類や体格によっては光熱費もかかります。
ペットを飼うにはさまざまな面での予算が必要です。家計と折り合いがつかない場合、飼わない選択をするのは仕方がないことかもしれません。

そのほかにもある各自の事情

家の資産価値に影響が出る、家族の同意が得られないなど、ほかにもさまざまな事情があります。
とはいえ、やはりどうしてもペットと一緒に暮らしたいと考えることもあるかもしれません。もしご家族のなかで意見が分かれたら、じっくり話し合って決めましょう。

アニマルカフェで癒されタイム! ペットを飼えない方も楽しい時間を

ペットを飼えない事情があるものの、動物が大好きで、そしてできれば触れあいたいと考える人も少なくありません。そんなときには可愛らしい動物と出会える場所に行ってみてはいかがでしょうか。
最近は気軽に動物と時間を過ごせる場所が増えています。アニマルカフェもそのひとつです。

アニマルカフェのなかでは猫カフェが有名ですが、ほかにも犬カフェ、フクロウカフェなど多種多彩なアニマルカフェが運営されています。
アニマルカフェは動物と触れ合いながら飲食を楽しめる場所です。好きな飲み物を手に可愛らしい動物たちと触れ合えるのは何よりも楽しく、そして癒されそうですね。

なお、お店よってはおやつをあげられる時間を設定していることがあります。あげていいものが決まっている場合もあるため、行くときには確認しておきましょう。

犬カフェとドッグカフェの違いは?

犬カフェはほかのアニマルカフェと同様、可愛らしい犬たちがお客さんと一緒に時間を過ごすお店です。
自分の飼い犬を連れて行ける「ドッグカフェ」がありますが、犬カフェとは違っています。犬カフェは最初からスタッフとして犬が待っている場所であり、ドッグカフェはご家庭で飼われている犬がお出かけする場所です。

犬カフェによっては自分の飼い犬を連れて行けるお店もありますが、基本的には違うものだと考えておいたほうがいいでしょう。

保護された動物たちが待つカフェも

一般的なアニマルカフェのほかに、何らかの事情で保護され、飼い主を持たない動物たちがいるアニマルカフェもあります。おもに保護犬・保護猫がスタッフとしてお客さんと時間を過ごすカフェです。
保護動物がいる多くのカフェでは、一般的なアニマルカフェのように時間を過ごせるだけではなく、動物たちにとってメリットがある運営方法がとられています。

収益で保護動物たちをお世話する費用を集められる

保護動物たちのお世話には費用がかかります。食費や雑費はもちろんですが、医療費も必要です。お客さんがカフェを利用して料金を支払い、その収益の一部で保護動物の生活環境や生命を守ることができます。

保護動物たちの里親を募集していることもある

多くの保護動物たちのカフェでは里親募集をおこなっています。新しい飼い主さんと出会えるチャンスを動物たちにあげられる場所です。

遊びに行くだけで動物たちに愛情をあげられる

ペットを飼えない人は里親になれないものの、カフェを利用し、癒される時間を過ごすだけでも保護動物たちを助けられます。なかには保護動物たちのためにクラウドソーシングをしているカフェも。
ペットを飼えなくても愛情をあげたい!支えたい!と思うことがあれば、保護動物たちのカフェにもぜひ足を運んでみてください。もちろん、動物たちと楽しく一緒に過ごせますよ。ご自分にとっても嬉しい時間になりそうですね。

保護動物たちがいるカフェの探し方

保護動物たちがいるカフェを探すのは、それほど難しいことではありません。多くの保護動物カフェではホームページを用意しています。ネットで検索すればご近所で保護動物カフェを見つけやすいでしょう。
また、保護動物カフェは動物保護団体と連携していることがほとんどです。保護団体の情報をチェックしたり、問い合わせをしてみると詳しい話を聞くことができます。

飼えなくても触れ合える! 愛情を持って楽しい時間を過ごそう

飼えなくても触れ合える! 愛情を持って楽しい時間を過ごそう
ペットを飼いたくても飼えない事情は動物好きにとって切ないものです。ただ、飼えない人でもアニマルカフェをはじめとした場所で多くの動物たちと触れ合うことができます。
犬・猫や鳥、最近ではカワウソのように珍しい動物が待っているアニマルカフェも登場しています。好きな動物に思う存分癒されてください。一般のアニマルカフェはもちろん、保護動物を集めたカフェなら、楽しい時間を過ごしながら支援もできて一石二鳥です。

ペットを飼えなくてもさまざまな場所で動物と触れあい、たくさんの愛情を注いであげてくださいね。

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知る・学ぶ 2022-11-30

野良猫を保護したときに行うべき準備や注意点

街のさまざまな場所で見かける猫。
一部の飼い猫を除いてそのほとんどが過酷な外の世界で生きる野良猫ですが、もしも保護した場合は最初にどう対応すればよいのか分からないという方もいらっしゃるのではないでしょうか?

そこで今回は、野良猫を保護したときにまずやるべき準備や注意点などについてご紹介します。

猫を保護する前後にまず行うべきポイント

野良猫を保護する前後にまずやるべきポイントは以下の3点です。

1.猫の周囲を確認する

猫を見かけた時は保護する前に、最初に周りの状況を確認してください。特に子猫の場合は近くに母猫がいる可能性があります。
猫は一度人間の匂いがついてしまうと、母猫が警戒して育てることを放棄してしまうといわれていますので注意が必要です。
子猫が一匹で迷子になっているところを発見したと思っても、実は母猫が周囲に隠れてひっそりこちらの様子をうかがっている可能性がありますので、少し現場から離れて様子を見てみるのもよいでしょう。
母猫が現れた場合、無理に保護しようとしても親子離れ離れになってしまいますので見守ってあげてくださいね。

2.本当に野良猫かどうか確認

親がいない猫であっても、飼育を検討する前に本当に野良猫かどうか確認しましょう。
たとえ首輪を付けていなくとも、実は放し飼いされている飼い猫であったり、警察や保健所へ飼い主から迷い猫の届け出がされていたりする可能性も考えられます。
また、最近では首輪ではなくマイクロチップがつけられている場合も多いほか、一度捕獲されてその地域で保護・管理されている地域猫である可能性もあります。
そのため猫を保護したときは、念のためまずは最寄りの警察や保健所へ届け出が出ていないか確認するようにしましょう。SNSで迷い猫の情報が拡散されている場合もあります。
はじめから猫が人懐こかったり、太ったりしている場合は上記のいずれかに該当している可能性がありますので特によく確認してください。

3.動物病院へ連れて行く

保護した猫が、野良猫・捨て猫である可能性が高いことが分かった場合はすぐに動物病院へ連れて行ってください。怪我をしている・体調が悪そうなときはもちろん、元気そうに見えても必ず獣医師に診せて猫の健康状態をチェックしましょう。
過酷な外の環境で暮らす野良猫は、ノミやダニに寄生されていたり、何らかのウイルスに感染したりしている場合も多いものです。特に既におうちで他の動物を飼育しているならば、隔離するなどして悪影響を及ぼさないよう注意が必要です。感染症は人にうつる可能性もあります。

また、動物病院では健康状態の検査・ノミやダニの駆除のほかには、予防接種や不妊手術を受けることもできます。費用は病院やコースによっても異なるものの、猫を保護すると決めたならば医療費の負担は覚悟しておく必要があります。
なお、動物病院へ迷い猫の届け出が出されている場合もありますので、併せて確認してみましょう。

猫を迎え入れる際にやること・用意するもの

猫をこれまで飼育したことがない場合、急に野良猫を保護することになっても慌てずにまず下記の5つのポイントをチェックしましょう。

1.猫に合わせた食事を用意

野良猫を保護したときはお腹を空かしている場合がほとんどですが、猫の年齢や体の大きさによって適した食事が異なります。
動物病院を最初に受診しておけば、猫の年齢によって適した飼育方法もアドバイスしてもらえますので必ず行っておきましょう。

個体によっても異なりますが、体重が400g未満の子猫の場合はまだミルク叉は離乳食が必要ですので市販のキャットフードなど固形のものは避けましょう。
また、牛乳を飲ませると下痢になってしまう恐れがあり、体力を消耗させるだけでなく脱水症状になってしまう危険がありますので、猫用ミルクを用意してください。
反対に、体重400g以上であれば一般的にはキャットフードなどでも問題ありません。現在はさまざまなフードが販売されていますが、「総合栄養食」と記載されたものがオススメです。

2.いきなりお風呂には入れない

野良猫を保護したときは体のノミやダニが気になって、ついお風呂にすぐに入れたくなりがちですが、猫にとってお風呂は非常にストレスが大きいためいきなり入れるのは避けましょう。
特に衰弱しているときは体への負担も大きくなってしまいますので、どうしても汚れが気になる場合は体をサッと拭いてあげるくらいにしておきましょう。
また、実はノミやダニはお風呂でシャンプーしても取りきれず、卵なども動物病院で処方される駆除薬でなければ除去が難しいため、まずは薬の投与後に猫が環境に慣れてきたらお風呂に入れることをオススメします。

3.先住猫・他の動物との接触を避ける

既におうちに先住猫がいる場合は、保護した野良猫から寄生虫やウイルスなどが感染しないようにまずはしっかり隔離してください。
動物病院へまだ連れて行っていない場合は病気をうつしてしまう恐れがありますので、きちんと受診して必要な治療や検査が終了し安全が確認されるまでは十分に注意しましょう。
また、飼い主さんにウイルスが付着する可能性がありますので、ペットのお世話の際しばらくは手袋などを使うことを心がけ、こまめに清掃・消毒を行いましょう。

猫同士が喧嘩をしてお互いに怪我をしてしまう危険もありますので、なるべく別々の部屋に隔離するのがベストですが、部屋を分けるのが難しい場合は野良猫用に周りを布やダンボールで覆ったケージなどを用意して直接触れ合わないように環境を整備してください。

4.トイレを用意してしつけを行う

飼い猫とは異なり、これまでは外で暮らしていた野良猫ですからトイレのしつけも必要になります。
トイレを用意してあげてもすぐにはうまくいかない可能性があり、初めのうちは粗相を繰り返してしまうことも考えられますが根気よく行いましょう。
猫が家の中を落ち着きなく歩いていたり、そわそわし始めたりしている場合にトイレへ連れて行くなどして少しずつ慣れさせていきます。

また、特に離乳前の子猫は自分で用を足せない場合が多いため、ぬるま湯にティッシュやコットンなどをつけて軽く絞り、お尻を優しく拭くようにして刺激を与えてあげると良いでしょう。離乳食を口にできるようになる頃から徐々に自分でできるようになります。

5.猫のベッド・寝床を用意

ご飯やトイレのほかに、猫がリラックスして過ごせるベッド・寝床も用意してあげましょう。
様々な種類の猫用ベッドが販売されていますが、まずは自宅の毛布やバスタオルを用意するのもよいでしょう。飼い主さんや家の匂いがついたものであれば早く環境に慣れさせるポイントにもなります。
特に子猫の場合は自分で体温調節ができないため毛布やバスタオルで包んであげましょう。

しっかり責任を持って迎え入れよう

しっかり責任を持って迎え入れよう
野良猫を保護したときにやるべき準備や注意点などについてご紹介しました。
初めて猫を迎え入れたという方は、まずはすぐに動物病院へ連れて行き必要な検査や治療を受けつつ、獣医さんから猫に合わせた飼育のポイントなどのアドバイスをもらうことをオススメします。
最初にしっかりとしたケア・準備をしてあげることが猫の健康状態にも大きく左右しますので、きちんと責任を持って面倒をみてあげましょう。
また、猫を保護したものの飼育するのはどうしても難しいと判断した場合は、動物病院や動物保護団体・保護施設などに連絡して、小さな命を守りましょう。

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知る・学ぶ 2022-10-31

犬は外飼い?室内飼い? 決めるときの注意点とは

犬を家に迎えるとき、外飼いと室内飼いのどちらにするかを悩むという方も多くいらっしゃることでしょう。
最近は室内飼いが増えましたが、住宅事情によっては外飼いを選択することもあります。

外飼いと室内飼いは、犬にとってどちらが良いのでしょうか?
今回は犬の外飼い、室内飼いの特徴や、それぞれのメリット・デメリットについてご紹介します。

今は犬の室内飼いが圧倒的多数? その理由とは

昔は犬の外飼いが一般的でした。一軒家の庭で犬を飼うための充分な広さが確保できていたからです。
犬は番犬としての役割も果たしていました。昔の映画やテレビ番組などでは、犬が庭でワンワンと元気よく吠えて不審者を追い返しているシーンを見たことがある人もいるでしょう。

しかし、高度成長期に団地やマンションのような集合住宅が増え始めました。犬を外飼いすることには向かない生活形態が増加したということでもあります。その結果、徐々に外飼いの犬が減り、室内飼いが主流になり始めたのです。

また、都市開発や土地価格の高騰によって、庭が充分な広さとは言えない住宅が増えたことも関係しているとみられています。

昭和の終わりから小型犬が流行

昭和の終わりになると、テレビのCMやメディアでは小型犬がよく見られるようになりました。可愛らしい小型犬がコミカルな演技で愛嬌を振りまく姿はあっと言う間に人気を博し、自分も家で一緒に小型犬と暮らしたいと思う人が増えたのです。
同時に、「ペットと生活できる」「ペットとの入居OK」などの集合住宅が持ち家・賃貸問わずに増加しました。室内飼いはさらに広まり、いまでは90%の飼い犬が室内飼いだと言われています。

犬の外飼いの特徴やメリット・デメリットは?

犬の外飼いはまさに「外(庭)で犬を飼う」という飼い方です。敷地の外に逃げ出してしまわないよう、ほとんどの場合は首輪とリードがつなげられています。

とはいえ、動けないわけではありません。
飼い主が見守っているときにはリードを外し、自由に走り回らせることができます。大きな庭があるお家なら、門を閉めてドッグランのように使うケースもあるそうですよ。

すっかり少なくなった外飼いですが、いまでも外飼いを選択するお家があるのも事実です。メリット・デメリットについて見てみましょう。

外飼いのメリット

外飼いの場合、大きなメリットが3つあります。

1:番犬の役割を果たしてくれる

犬は敏感な動物です。不審者が家に来たとき、吠えて家族たちに危険を知らせてくれるでしょう。最近は一般家庭向けのセキュリティサービスも増えましたが、いまでも犬は最前線の警備員として家族を守ってくれています。

2:抜け毛やトイレで家の中を汚さない

どんなに気を遣ってあげていても、どうしても抜け毛は出てしまいます。また、トイレの問題もありますよね。家の中の汚れを気にする家族がいるのなら、外飼いにメリットを感じるかもしれません。

3:家の中の危険物から遠ざけられる

室内飼いの場合、電気コードや熱源など、犬にとって危険なものが少なくありません。外飼いにするのであれば心配がなくなるでしょう。

外飼いのデメリット

一方、外飼いにはデメリットもあります。

1:外部からの悪意を受ける可能性がある

ご近所に犬嫌いの人がいたり、やんちゃすぎる子どもが住んでいたりするのであれば、もしかすると心ないいたずらをされてしまうかもしれません。ひどいときには誘拐の可能性も。

2:暑さ対策、寒さ対策、悪天候対策が大変

犬種によっては暑さに弱い犬、寒さに弱い犬がいます。変化が激しい日本の四季を考えると、季節ごとに気を配ってあげる必要があります。悪天候のときには家のなかに入れるなど、対策が必要です。

3:通行人に無闇に吠えてしまう可能性がある

愛犬の警戒心が強すぎると、家の前を通りがかるだけの人にも吠えかかってしまうかもしれません。番犬としては頼もしいのですが、ご近所付き合いに悪影響が出てしまうほど吠えられるのは困りますね。

犬の室内飼いの特徴やメリット・デメリットは?

次に、今の時代の主流である室内飼いについて見てみましょう。室内飼いは寝食すべてを家の中でおこない、基本的には飼い主と生活空間を共有します。

室内で暮らすルールを覚えさせる必要はありますが、飼い主がいつもそばにいて変化に気付きやすいこと、適切な室温での快適な生活、外部の悪意にさらされにくいことなど、飼い犬を安定した環境で生活させてあげられる特徴があります。

ただ、外飼いと同様、室内飼いにもメリット・デメリットがあります。

室内飼いのメリット

室内飼いのメリットは次の3つが代表的です。

1:怪我や病気を防ぎやすい

いつも飼い主の目が届くため、体調不良の徴候に気付きやすく、病気を早期発見しやすくなります。また、脱走しにくいため外で怪我をする可能性を下げられます。

2:天気が悪くても心配しなくて済む

外飼いのときは豪雨や大雪のときに心配になりますよね。室内飼いならその心配がなく、いつも家の中で安心して暮らせます。

3:24時間いつでも一緒にいられる

愛犬と一日中、ずっと一緒に過ごせるのは最大のメリットではないでしょうか。愛犬も飼い主といつも一緒にいられるのはきっと嬉しいことでしょう。食事やトイレの様子に気付きやすいのも、24時間一緒ならではのメリットです。

室内飼いのデメリット

一方、室内飼いのデメリットにはどのようなものがあるのでしょうか。

1:部屋が汚れやすい、においが気になる

人間だけで暮らすときより、どうしても部屋が汚れやすくなります。とくに抜け毛に悩む方も多いようです。また、動物独特のにおいやトイレのにおいが気になる方も。

2:動物の毛にアレルギーを持つ人を招けない

アレルギーはどうしても個人で対応できません。自宅に誰かを招きたいときでも、動物の毛でアレルギーを発症してしまう方を呼ぶことができないのはデメリットだと言えるでしょう。
かなり一生懸命掃除をしても、アレルギー症状が出てしまうケースがあるそうです。

3:ライフスタイルによっては犬中心になってしまうことも

愛犬を可愛がるあまり、ライフスタイルが犬中心になってしまうケースもあるようです。たとえば、犬の動きやすさを優先しすぎた結果、人間が使えるスペースが少なくなってしまうようなことも。
あれやこれやと世話を焼き、優先しすぎて、甘やかされすぎた犬が「自分がこの家のリーダーだ」と勘違いさせてしまう可能性にも注意が必要です。

結局どっち? 犬の外飼い・室内飼いの選び方

犬の外飼い・室内飼いの選び方
犬の外飼い・室内飼いを決めるときには、前述したメリット・デメリットや住宅事情を考慮すると良いでしょう。

例えば、「室内飼いをしたいけれど、同居の家族がアレルギーで…」「どうしても家の汚れが気になってしまう」。こんな場合には外飼いを選択したほうが良さそうです。
「外に出して事故や誘拐にあったらどうしよう」「暑さや寒さでストレスを与えたら可哀想」。こんな場合なら室内飼いがオススメです。

外飼いも室内飼いも愛犬のことをよく考えて

今の時代は室内飼いが主流です。小型犬だけではなく、中型犬、大型犬も一緒に暮らしている家は少なくありません。室内飼いならではのメリットも多く、愛犬と家族が安心して暮らしやすい飼い方でしょう。
一方、外飼いにもメリットがあります。外飼いならではのメリットもぜひ考慮してみてください。

外飼い、室内飼いは、どちらも愛犬のことを考えているからこそ悩むものです。どちらを選ぶにしても、愛情をたっぷり注いであげてくださいね!

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