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暮らし 2021-01-22

冬も元気に! 寒さが苦手なハムスターの防寒対策

冬が到来すると、ペットが寒がって体調を崩さないか心配になる方は多いものです。
実際、人間のような体温調節機能を持たないハムスターはとても寒がりであり、防寒対策が万全でないと命を落としてしまう恐れもあります。そのため、しっかりとした防寒対策をしてあげることが大切です。

そこで今回は、ハムスターの飼育に適した温度や防寒対策の方法、タイミングについてご紹介します。

ハムスターの飼育に適した温度と防寒対策開始のタイミングは?

ハムスターは体温調整が大変苦手であり、その上とても繊細な性格でストレスに弱い動物です。そんなハムスターがストレスをためることなく快適に過ごせる気温は20~25度、湿度は40~60%程度といわれています。
したがって、飼い主の方はぜひ、この温度・湿度の飼育環境を作ってあげましょう。

そして、防寒対策は室温を適宜チェックして、ハムスターの動きが鈍くなってきた頃に行うと良いでしょう。気温差が大きくなってくる9月頃からが大体の目安です。
地域によっても冬の到来時期が異なるので、秋に入ったら適宜温度計で室温をチェックしてください。

自宅で簡単にできるハムスターのための防寒対策

冬の飼育環境はハムスターの健康を左右する重要なポイントです。
ハムスターの心身に負担がかからないよう、飼い主の方は次のような対策を心がけましょう。

エアコンで24時間室温を管理する

ハムスターを冬の寒さから守るためには、空調設備で室温を調整する必要があります。そのため、エアコンを使用している場合はできる限り24時間稼働させておくことをオススメします。
しかし、不在時はエアコンをつけっぱなしということも難しいかもしれません。その際にはタイマーを利用し、エアコンが稼働する時間を工夫すると良いでしょう。

ケージの置き場所を調整する

室内の温かい空気は下から上へ流れていきます。したがって、エアコンの風向きは下向きで調整し、ケージは高めの場所に置いてあげると良いでしょう。
また、高い位置に置いてあげることで、床上の足音や落下・衝撃音などによるストレス軽減にもつながります。

断熱材でケージの周りを囲う

ケージの周りを段ボールや発泡スチロールなどの断熱材で囲って保温効果を高めてあげることも、防寒対策として有効です。囲む際には全面ではなく、ゲージの中が見えるような形で保護してあげるとハムスターの様子が確認できるのでオススメです。

まとめ

ハムスターの飼育に適した温度や防寒対策の方法、タイミングについてご紹介しました。
動物は本来、生息する地域の環境に合わせて生きていけますが、人間のペットとして飼育されている場合は同じようにはいきません。ハムスターをはじめとする体温調節が苦手な動物を飼っている方は、この点を念頭に置いた上でそれぞれに最適な飼育環境を作ってあげましょう。

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暮らし 2020-12-21

鳥の臭いで困らない! 臭いを抑えるポイントとは

ペットを飼っていると、お部屋にどうしても気になる臭いがこもってしまうことがあります。なかでも、放し飼いが基本の犬や猫に比べて、インコなどの鳥はかごやケージに入れて飼育することがほとんどのため臭いがこもりやすくなってしまうのです。

そこで、今回は鳥の臭いでお困りの方に部屋を綺麗に保つコツをご紹介します。臭いをできるだけ抑えるポイントを知り、ペットと快適に過ごせる暮らしを手に入れましょう。

鳥の臭いが気になる主な原因とは?

多くの鳥には、尾羽の付け根に「尾脂線」という分泌腺があり、その分泌腺から出る脂を全身の羽に塗って毛づくろいをするという特徴があります。

しかし、分泌される脂自体が臭いの元になるわけではありません。また、鳥は雑穀類やナッツ類を食べていることが多いため、体臭自体は鼻を抑えたくなるような異臭を伴うわけではないのです。
そのため、例えば排泄物における処理の甘さをはじめ、ペットに付いた汚れなど、生活環境において不清潔になることが原因として大きいと言えます。

愛鳥との快適な生活に! 臭いを抑えるポイント

ペットの気になる臭いを抑えて生活を快適に過ごせるようにするため、まずは愛鳥の食事内容や排泄物の処理、飼育環境に関するポイントを見直してみましょう。

ペットの食事の後処理はしっかりと行う

食べ物は人間だけでなく、ペットにおいても大切なものですが、餌の臭いは思っているより強いものです。
鳥は犬や猫と違い、餌自体にそれほど臭いが強いわけではありませんが、餌が水に濡れたままの状態や、嘔吐物・食べかすが散らかっている状態になると、その期間が長期化すれば異臭を放つ原因となってしまいます。食後の後処理はしっかり行うようにしましょう。
また、特に梅雨の時期などに食べ物を放置したままにしておくとカビなどが生えやすくなる原因となり、ペットが病気になるリスクも高まりますので注意しましょう。

排泄物が付着していないかこまめにチェック

ペットの排泄物自体にある程度の臭いがあるのは仕方のないことです。しかし、鳥の場合は羽に排泄物がつき、そのまま飛び回ることで異臭を放つことが多いと言えます。
さらに、鳥は決まった場所で排泄するという意識がないため、こまめに排泄物が付着していないか気にかけてあげることも飼い主として日ごろから心がけておきたいポイントです。
また、すべての鳥が水を好むわけではありませんが、定期的に水浴びをさせて汚れを落とす方法も有効です。

飼育環境を整え、日ごろから体調管理を

鳥を飼育する際、ほとんどの方は鳥かごやケージに入れていることが多いでしょう。ケージ内では落ちたゴミくずや羽が溜まることのほか、ケージ自体の劣化や梅雨などの湿度環境が重なって異臭を放つ場合もありますので、日ごろから定期的に掃除して管理しましょう。
さらに、適度に愛鳥が過ごす環境として清潔かどうかを確認し、鳥にとって適温と言われる25~30度、湿度40~60%に調整してあげるとよいでしょう。
また、鳥はホルモンの関係で発情期に独特の臭いを発することがあり、さらに体調の悪化によって排泄物から異臭を放つこともあります。飼い主としてこれらの点も理解しておくと良いでしょう。

鳥にとっていつでも清潔な環境を心がけよう!

鳥の臭いをできるだけ抑えてペットと快適に暮らすポイントをご紹介しました。ペットの臭いを軽減するために最も大切なことは清潔な環境かどうかなどが挙げられますが、万が一何らかの体調不良が原因とみられる場合はすぐに獣医師に相談するようにしましょう。
ペットの健康を保ち一緒に快適に過ごせるよう、まずは衛生管理を徹底することを心がけてくださいね。

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暮らし 2020-11-11

初めてでも安心! ペットホテルを利用するときのポイント

ペットを宿泊させたり、一時的に預かってもらえるペットホテル。なかには「ペットホテルを利用したいけれど、初めて利用するのでちょっぴり不安」と考える飼い主の方も多いことでしょう。
しかし、ペットホテル利用における注意点を理解しておけば、飼い主さんもペットもお互いに気持ちよく時間を過ごせます。

そこで今回は、どんな方でも愛するペットを安心して預けられるよう、ペットホテルの概要やホテルを利用するために知っておくべきポイント、準備内容についてご紹介します。

ペットホテルってどんなところ?

「ペットホテル」は名前の通り、ペットを宿泊させたり、一時的に預かってもらえたりするなど、ペットのお世話を代わりに行なう施設のことをいいます。急な出張や旅行、又は引っ越しなどで家を空けることになった際、面倒をみてくれる人が見つからない場合に利用するという方が多くいらっしゃいます。

ここでは、ペットホテルを利用する際の一般的な預かり期間や料金について解説していきます。

ペットの預かり期間はどのくらい?

ペットの預かり期間は宿泊であれば、施設によっても異なりますが1泊から1ヶ月単位での長期宿泊まで対応可能なところが多くなっています。また、一時預かりであれば、数時間~長時間、日帰りも可能となっています。

ホテルではどんなことをしてくれるの?

ペットの預かり期間中は、食事とトイレのお世話、お昼寝、散歩など、基本的に必要なお世話はしてもらえます。
施設によってはペットがより快適に過ごせるよう、トリミングやドッグラン、エステなどオプションサービスもあるため、ペットの気分転換がてら受けさせてあげるのも良いでしょう。

料金はどのくらいかかる?

ペットホテルの宿泊料金は、ペットの大きさ(小型、大型など)、預かり期間(デイユース、一泊、長期利用)、部屋のタイプ(ケージや個室など)、時期(年末年始やGW、旅行シーズン)などによっても異なります。
多くのホテルでは、「一時預かり」で小型犬や猫が500円前後、大型犬で1000円前後となっており、さらに「宿泊」では小型犬や猫が3,000円前後、大型犬で5,000円前後がペットホテルを利用した場合のおおよその平均的な料金になります。

知っておくと安心! ペットホテル利用時のポイント

ペットホテルを利用する際には、注意しておきたいポイントが主に4つあります。こうしたポイントをおさえておくことで、短期・長期的にペットを安心して預けられるでしょう。

動物取扱業の登録確認

ペットホテルを新規で利用する際はまず「動物取扱業」としての登録があるか、必ず確認をしましょう。「動物取扱業」登録済みのペットホテルは、動物の取り扱い業務をしてよいと地方自治体などから許可を受けている証です。
大事なペットを預けるのであれば、しっかりとした管理をしてもらえる施設の利用を心がけましょう。

宿泊施設のルール確認

通常のホテルと同じように、ペットホテルも施設によって独自のルールがあります。飼い主はペットを大切に預かってもらうことが最優先であることを理解し、宿泊施設のルールやマナーを必ず守るようにしましょう。
また、「こんなはずじゃなかった」とあとから後悔しないためにも、事前にルールの把握や不明点を解決しておくことをおすすめします。

オプションサービスの有無

一口に「オプションサービス」といっても、ペットホテルによってさまざまなオプションが用意されています。
例えば、トリミングやマッサージ、WEBカメラなど、ペットがホテルで快適に過ごすためにどのようなサービスを追加できるか事前に調べて選ぶようにすると、飼い主・ペットともに素敵な時間を過ごせるでしょう。

ペットホテルを上手に選ぶには?

ペットホテルといっても数は多く、どこがいいのか選ぶのはとても大変ですよね。しかし、ペットホテルを利用するのであれば、できるだけコスパのよい綺麗な施設へ預けたいといった思いを抱える方が多いのではないでしょうか。
ぜひ、ペットホテル利用を検討する際は料金や施設の清潔感・設備状況はもちろん、スタッフの対応状況、食事内容・散歩、トラブル発生時の対応など調べられる範囲で事前に細かく確認することをおすすめします。

ペットを預ける前に確認するべきポイント

飼い主として、ペットホテルを利用する際には最低限の準備をしておく必要があります。これら4つのポイントをあらかじめチェックしておけば、安心してペットホテルを利用できるでしょう。

各予防接種やノミとダニの予防

ワクチン接種は、ほぼ全てのペットホテルで予防接種証明書の提出が必要となります。自分のペットだけではなく、周りの動物に対する配慮も忘れてはいけません。また、ノミとダニの予防も日頃からしっかりと行っておくようにしましょう。

預かり・宿泊分の食事の準備

宿泊施設によっては、預ける日数分の食事を準備する必要があります。人間と同様に、ペットも慣れない環境では食欲が進まないこともあるでしょう。そうした場合も考え、少しでも快適に過ごしてもらうためにも普段から口にしているペットフードを滞在日数分準備すると安心です。

首輪やリード、散歩用品、おもちゃ、毛布などの準備

散歩では首輪やリードのほか、ごみ袋やお水などが必要になります。ホテルによっては用意しているところもありますが、普段から愛用しているリードや首輪などを利用することにより、ペットのストレスや不安の軽減につながります。大切なペットが慣れたものを安心して使用できるよう持参することをおすすめします。
また、ペットの常備薬などがある場合もペットホテル利用時に持参するようにしましょう。

ペットの健康状態を事前にチェック

ペットの体調が優れない場合、一時的に預けたり、宿泊させたりすることでさらなる悪化を招く可能性もあります。そのためペットが快適に過ごせるよう、ペットホテルを利用する際には事前に体調管理を徹底することが大切です。
また、当日になって明らかにペットの体調が悪いときは、日程の変更を検討するなど可能な限り対応できるように前もって対策を考えておくとよいでしょう。

まとめ

ペットホテルの概要から注意すべきポイントなどについてご紹介しました。
飼い主さんが留守のあいだペットが安心してホテルで過ごせるよう、旅行や出張を計画する際には今回ご紹介した内容をしっかり確認してくださいね。

ペットは非常に神経質な子が多く、急に生活環境が変わるとストレスが溜まってしまいますので、そういった環境でも無事に過ごせるどうか不安な方はまずは経験豊富なペットホテルのスタッフに相談してみましょう。

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暮らし 2020-10-29

「かわいそう」との批判も? ペットに服を着せるメリットとは

ペットを飼う人が増えている昨今、街中では服を着た動物たちの姿を目にすることが多くなりました。
ときには人間顔負けのおしゃれな服に身を包んだペットも見かけますが、その一方で「かわいそう」、「服がストレスになっているのでは?」などといった批判的な声もちらほら聞こえてきます。実際のところ、ペットに服を着せるメリットはあるのでしょうか?

そこで今回は犬と猫を中心に、ペットに服を着せるメリットや注意点などについてご紹介します。

ペットに服を着せるメリットとは?

犬や猫に服を着せることについては賛否両論の意見がありますが、結論から言うと「ペットの種類や季節、健康状態によっては服を着せた方が良い場合がある」ということになります。
人間にとって服は体を保護する重要な役割を果たしますが、それはペットについても同じで、具体的には次のようなメリットがあります。

防寒や暑さ対策になる

犬や猫は上手に体温を調節できる動物ではないため、季節によってはペット服が健康維持に非常に役立つことがあります。
たとえば、短毛犬種のチワワやパグなどは寒さに弱く冷えやすいのでペット服で防寒対策ができますし、暑さに弱いサモエドやシベリアンハスキーなどの犬種の場合は夏にクールベストを着せて熱中症対策ができます。

皮膚を保護する

怪我を負ったときや手術の後などは、患部を覆うペット服を着せることで皮膚を保護できます。実際に、犬や猫の避妊・去勢手術の後は「術後服」と呼ばれる服を着せることがあり、ペットを赤ちゃんから育てたことがある方はすでにご存知かもしれませんね。
このほか、強い日差しや虫刺されから皮膚を守るタイプのものもあり、ペット服の種類によっては実用的なアイテムになることがわかりますね。

抜け毛の防止になる

ペット服は抜け毛が辺りに散らばるのを防いでくれる役割も果たします。そのため、ペットを連れて外出する場合はおでかけ先に迷惑がかからないよう、エチケットとして服を着せる飼い主の方もいらっしゃいます。

介護やトイレ対策のサポートに役立つ

ペット服の中にはおむつなどのサニタリー用品がズレないようにするものもあり、介護が必要になった場合や外出先でのトイレ対策に役立ちます。

ペットにとってはストレスになる服もある?

上記のように、ペット服にはペットの健康や身の安全を守る役割もあります。
しかし、もともと動物の体は原産国の環境に合わせて身一つで生きていけるようになっているため、本来服は必要ありません。ですので、原則的には不必要なペット服がストレスとなってしまう可能性も十分考えられるのです。
例えば、次のようなペット服はペットにとって心身の負担になることがあります。

サイズが合っていない服

ペットの体を締め付ける小さいサイズのペット服は大きなストレスになります。特に首回りと胸囲のサイズには注意が必要です。どのくらいのサイズのものがよいか分からないという方は販売店のスタッフや獣医師に確認してみましょう。

小さい飾りがついている服

可愛らしさを演出する小さいリボンやボタンはペット服の見栄えを良くしますが、服から外れてしまうとペットが誤飲してしまう可能性があります。飾りの素材や形によっては飲み込むと内臓を傷つけてしまう恐れがあるため、できる限り飾りがないペット服がおすすめです。

用途や目的がはっきりしない服

ペットのことを考えるあまり、たくさんのペット服を揃える方がいらっしゃいますが、用途や目的がはっきりしないペット服はストレスになることがあります。体の動きを制限する実用性のない服はなるべく着せない方が良いでしょう。

不快な音やにおいがする服

動物は人間より嗅覚や聴覚が優れていることが多く、犬や猫も例外ではありません。したがって、ペット服のにおいや音には十分に気を付けてあげたいものです。特に鈴の音が苦手な犬や猫は多く、ペット服や首輪に鈴がついている場合はペットが嫌がっていないかどうかしっかり確認する必要があります。

ペットに服を着せるときの注意点を確認しよう

最近ではペットのストレスを考慮した高機能なペット服や、獣医師と共同開発したペット服なども登場していますが、前述の通り、ペットにとって服は必要不可欠なアイテムではありません。そのため、ペットに服を着せる場合は次の点に注意しましょう。

なるべく短時間にとどめる

獣医師からの指示などがない限り、服を着せるのは短時間にとどめておきましょう。特にパーティーやイベントの際によく見られる着ぐるみタイプの服や、デザイン性重視のコスチュームのような服は、写真撮影などが終わったら着せっぱなしにせず、すぐに脱がせてあげてください。

どうしても嫌がる場合はペット服以外の検討も

術後服や介護服など、ペットの健康上着用させる必要があるにもかかわらずペットが嫌がる場合には、餌やおやつなどを与えながら着せるのも手です。これを何回か繰り返すと「服を着るといいことがある」と覚えて、着用がスムーズになることがあります。
しかし、このような対策をしても強い拒否反応を示すときは、ペット服以外の手段を検討してみましょう。

まとめ

ペットに服を着せるメリットや注意点などについてご紹介しました。
服は人間の知恵から生まれた人間のためのアイテムであり、基本的に動物には必要ありません。しかし、人間と一緒に生活するペットには時に服が必要になる場面があり、服がストレスになってしまうか否かは飼い主さんの賢明な対応・選択によって変わってきます。
人間側の都合でペットが強いストレスにさらされないよう、今一度ペットに使うアイテムについて考えてみるのも良いかもしれません。

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暮らし 2020-10-14

季節の変わり目は特に気になる! ペットの抜け毛対策

春と秋ごろの季節の変わり目に気になってくるのが犬や猫の「換毛期」です。
基本的には1年に2回ほど訪れ、ペットにとって体温を調節するための大切な時期ですが、室内で飼っている方にとっては床に落ちた抜け毛の掃除に悩まされることも。

そこで今回は、換毛期のメカニズムや簡単にできるお手入れ方法など、ペットの換毛期の基本についてご紹介します。

ペットの換毛とは? なぜ換毛するの?

換毛とは文字通り「毛が抜け換わる」ことで、特によく毛が抜け落ちる時期を「換毛期」と呼びます。その一方で、ペットの毛は換毛期にだけ抜けると思っている方もいらっしゃるようですが、実はそんなことはありません。

犬や猫の毛には私たち人間と同じように毛周期があり、普段から毛は抜け生え換わっています。そして紫外線や衝撃など外部の刺激から体を守ってくれる毛は、動物の体温調節においてもとても重要なのです。

洋服などである程度自由に体温調節ができる人間と比べ、犬や猫は体温調節が上手くできません。そのため、暑い時期には通気性の良い硬めの夏毛に、寒い時期は保温性の高い柔らかい冬毛に換毛することで、体温を調節しているのです。
このように、動物にとって換毛は快適に生活していく上でとても大切なメカニズムとなっています。

時期に決まりがない種類も! 動物の換毛期

換毛期は一般的には春と秋の年2回で、5~7月と9月~11月ごろが目安とされています。しかし、換毛期は動物の品種や住んでいる地域、個体差などによって異なることがあります。

例えば、太くて硬い毛(上毛)と細くて柔らかい毛(下毛)を持つ「ダブルコート」に分類されるゴールデンレトリバーや柴犬などの犬、ペルシャなどの猫は先ほどご紹介したように、年2回の換毛期があります。
一方、上毛もしくは下毛のみを持つ「シングルコート」に分類されるプードルやマルチーズなどの犬、シンガプーラやシャムなどの猫は特に決まった換毛期はなく、1年を通して少しずつ毛が生え換わっていきます。

また、快適な温度と湿度に調整された室内で暮らすペットの場合、環境の変化による季節の移ろいを感じる機会が減り、換毛期がずれてやってくることがあります。
換毛期を正常に迎えることは健康な皮膚と毛の再生に繋がることでもあるので、普段からお散歩の時間を長くとるなど、ペットに気温の変化を感じさせる工夫が必要になります。

ペットの換毛期のお手入れ方法や注意点

ペットの換毛期は部屋に抜け毛が落ちやすくなるため、お掃除がいつもより手間がかかってしまいますが、そこで必要になるのがブラッシングです。
こまめにブラッシングをすると部屋に落ちる毛の量を減らせるだけでなく、ペットの皮膚を清潔に保つこともできます。特に猫の場合、グルーミングによる大量の毛の飲み込み予防にも繋がります。

なお、ブラッシングの際は室内ではなくベランダや庭でしてあげるという方もいらっしゃいますが、風で毛が飛ぶこともあるので近隣の方々の迷惑にならないように注意が必要です。
さらに、こまめなシャンプーも抜け毛除去に有効ですが、ペットの体質に合ったシャンプー剤を用い、適切な頻度で行いましょう。なかにはシャンプーや水が苦手な子もいますので、無理をさせずにペットに合わせた方法で行ってください。

そして、動物の換毛期はただ毛が多く抜けているだけならば心配ありませんが、そこにいつもと違う様子が見られた際は要注意です。例えば毛のツヤがなくなった、皮膚の一部が見えている、痒みや赤みがある、フケが出てきたなどの症状を伴う場合は、換毛期ではなく脱毛症などの病気を疑いましょう。
抜け毛が生理的なものか、病気によるものかを見極めるのが肝心ですので、少しでもおかしいなと感じた場合は早めに獣医師に相談してみることをオススメします。
また、ペットの換毛期には念のためこうした体調の変化を診てもらうためにも定期的にトリミングサロンなどでケアしてもらうのもよいでしょう。

まとめ

ペットの抜け毛が気になる「換毛期」の基本についてご紹介しました。犬や猫にとって換毛は健康を保つために重要な生理現象ですので、飼い主さんは日頃からブラッシングで抜け毛を除去してあげたり、健康チェックの項目に入れたりするなど、ペットの清潔と健康を守ることを心がけましょう。

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