爬虫類

Read More

知る・学ぶ 2022-09-21

恐竜も爬虫類だった?! 現存する爬虫類とその特徴について

動物の中で「爬虫類」と分類されているものがありますが、図鑑で見る恐竜にどこか似ていると思ったことはないでしょうか?
実は爬虫類と恐竜には共通点がいくつかあります。

そこで今回は、恐竜と爬虫類の関係性や、現存する爬虫類についてご紹介します。

恐竜と爬虫類の関係

恐竜はその姿や特徴から、爬虫類から進化したものと考えられています。
中生代三畳紀に爬虫類は大きな発展を遂げ、魚竜、真獣類、トカゲ(後のヘビ、モササウルス)、カメ、ワニ、翼竜、恐竜と多くのグループに分けられました。

そもそも爬虫類が陸に上がることができた理由

爬虫類が陸に上がることができた理由は、まず爬虫類の体の特徴である「硬い角質でできた丈夫な鱗や殻」にあるといわれています。
これによって、水がない陸上でも爬虫類の体からは水分が失われることがありません。
また、卵を覆っている殻が硬いということもあり、孵化するまで外敵から守り、乾燥に耐えられる強さを持っていることも理由になります。

中生代白亜紀は爬虫類の楽園だった

白亜紀には、現世とは比較にならないほど多くの爬虫類のグループが存在しました。
その中で現世に残っているのは、ご存知のように、トカゲ、ヘビ、カメ、ワニのグループだけです。
今から約6550万年前、現在のユカタン半島に直径10kmの巨大な隕石が落下し、この隕石は直径200kmのクレーター(チチュルブ・クレーター)を作り、大規模な火災と砂煙を発生させて気温を低下させました。
その結果、恐竜をはじめとする多くの生物が絶滅したのです(白亜紀末の大量絶滅)。

そんな中この過酷な環境を生き抜いた生物がいますが、その生き残った生物には恐竜に虐げられていたという共通点があります。
恐竜の時代、広大な陸と海の多くは、さまざまな恐竜に支配されていた中で、大型恐竜が生息しない「水辺」に生息する生き物たち、つまり現存する爬虫類です。
陸上にはティラノサウルスなどの巨大な肉食恐竜、そのほか海にも巨大な肉食恐竜がいました。
しかし、限られた生息地である川に生息する恐竜は少なく、爬虫類は川を生息地とし、巨大なワニなどの大型爬虫類が発達していったのです。

体温調節ができないという欠点が逆に利点に?

そうなると爬虫類はどうやって生きてきたのでしょうか?
爬虫類は、生存に必要な水がある水域に生息していて、水で高熱を避けつつも保温することができたため、厳しい環境でも生き延びることができたという説があります。

また、恐竜が体温を維持できる恒温動物で、爬虫類は体温を維持できない古いタイプの変温動物であったことも幸いしたとも言われています。

体温を維持するためには、大量の食料を必要としますが、ヘビやカメなどが冬眠するように、爬虫類は体温調節動物であるため、気温が低くなると代謝活動を低下させます。

鳥類も元は恐竜だった?

鳥類は恐竜から進化してきたと考えられています。
大型の恐竜が陸上を支配していたのに対し、鳥類となった恐竜は、他の恐竜が支配できない空を生息地としました。
地上で弱い鳥たちは、穴や木の空洞に巣を作り、このような隠れ場所によって、災害から逃れることができたのではないかと考えられています。

足首の関節が頑丈な構造で、脚は前後方向にしか動かせないという特徴を鳥類が受け継いでいるので、「恐竜は絶滅していない」と言われることさえあります。

恐竜は「鳥盤類」と「竜盤類」の2種類に分かれる

鳥盤類は、骨盤の形が鳥に似ていることからそう呼ばれていて、鳥盤類には、アンキロサウルス、ステゴサウルス、トリケラトプス、イグアノドンなどが含まれます。
そして竜盤類は、骨盤の形がトカゲに似ていて、四足歩行の草食動物ディプロドクスやスーパーサウルス、二足歩行の肉食動物アロサウルスやティラノサウルスが含まれます。

恐竜に近いワニ類

ワニは現生爬虫類でもっとも恐竜に近い種です。
すべての生物は、生物学的分類によって分類されていますが、まず基本的な情報で両者をみてみましょう。

本題の爬虫類の代表種「イリエワニ」は、どのように生物学上で分類されているのでしょうか?

・ドメイン 真核生物
・界 動物界
・門 脊椎動物門
・綱 爬虫綱
・目 ワニ目
・科 クロコダイル科
・属 クロコダイル属
・種 イリエワニ

イリエワニは上記ように分類されています。

では、恐竜の代表格であるティラノサウルスはどうでしょうか。

・ドメイン 真核生物
・界 動物界
・門 脊椎動物門
・綱 爬虫綱
・目 竜盤目
・科 ティラノサウルス科
・属 ティラノサウルス属
・種 ティラノサウルス・レックス

上記の分類になります。

ワニと同じ「綱」であることまでがわかります。
つまり、生物学的には恐竜も爬虫類の仲間なのです。
すると、生きている爬虫類(ワニなど)と絶滅した爬虫類(恐竜)は何が違うのでしょうか?
その答えは、立ち方と歩き方にあります。

恐竜は二足歩行を特徴としている

現在の爬虫類と恐竜の違いは、脚の付き方にあります。
ご存知のように、爬虫類は二足歩行をしません。脚は横に伸びています。
膝は90度近く曲がっていて、全体重を体全体で支えている。爬虫類の「爬虫」は「爪を立てる」「地面を這う」という意味ですが、まさに今の爬虫類がそうです。

一方、恐竜は脚が下向きに生えていたため、2本足で歩きました。
膝をまっすぐに伸ばし、2本の脚で全体重を支えることができたのです。
トリケラトプスなど4本足の恐竜もいますが、その祖先は2足歩行だったと考えられています。
もし、ワニと同じ爬虫類の「トカゲ」を見かけたら、その膝の角度に注目してみてもらえると、膝は90度近くまで曲がっているはずです。

日常生活で馴染みのあるトカゲについて

日常生活で馴染みのあるトカゲについて
爬虫類の中で最も身近な存在と言えるのがトカゲでしょう。
その数なんと約4,500種類も存在しています。
さまざまな環境に適応できるため世界中に生息していて、日本でも多くの種類が存在します。

トカゲの生態と特徴は?

トカゲの多くは4本足で長い尾を持ち、地上や樹上でも素早く移動することができます。
生息地は温帯林や熱帯林、高山、砂漠などさまざまで、ほとんどのトカゲは食虫類を含む肉食性ですが、中には植物食のトカゲもいることが知られています。
体温が周囲の環境に影響されやすく、寒いと感じたら暖かい太陽の下に行き、暑いと感じたら日陰や水の中に入るなどして体温調節をする習性があります。

「尻尾切り」は全てのトカゲがするわけではない

トカゲは外敵から逃げるために自分の尾を切ることが有名ですが、これは全てのトカゲが行うわけではありません。
尻尾を切るのは、ネズミやイタチ、鳥などの外敵に掴まれた時で、先を切って草むらに逃げ込み、残った尻尾が体から離れた後もしばらく動くため、敵がそれに気を取られている間に逃げることができるのです。
切断された尾は基本的には数ヶ月で再生しますが、前より小さくなったり、形が少し変わったりすることが多いです。

実は分類学的に見ると、トカゲはヘビとかなり近い存在で、トカゲの中にはヘビと同じように足がない種類も存在します。
トカゲとヘビの大きく異なる点は、ヘビはまぶたがない代わりに目が透明なうろこで覆われていたり、耳の穴の代わりに音を筋肉や骨に伝えて感知していたりすることが挙げられます。

好きな生き物の祖先や生態を調べてみよう

いかがでしたでしょうか。生物の分類や進化の過程を詳しく調べてみると「想像と違っていた」という情報がまだまだあることに気がつくと思います。
もし気になる生き物がいたら、生態や仲間、祖先などを調べてみると面白いことがわかるかもしれませんよ!

Read More

知る・学ぶ 2022-02-17

見た目は怖いけど温厚? イグアナを飼育する際の準備・注意点

「イグアナってカッコいい。飼いたいけれどペットにできる?」、「イグアナを飼うのは大変? 注意することはある?」と考えたことがある方は多いことでしょう。
魅力がたくさんのイグアナですが、実際にペットとして飼っている方は少なく、飼育のイメージが付かない。という方もいらっしゃいます。

イグアナはペットとして飼うことが可能であるものの、飼育する前に理解しておくべき注意点もいくつかあるので、事前に正しい知識を身に付けることが大切です。
そこで今回は、イグアナの特徴や飼育準備、注意点などを解説しますので是非参考にしてみてくださいね。

イグアナはどのような特徴の生き物?

爬虫類に属するイグアナですが、一体どのような生き物なのでしょうか。ここではイグアナの特徴を解説します。

イグアナの種類は?

一概に「イグアナ」と言っても様々な種類が存在します。主なイグアナの種類は以下の通りです。

・グリーンイグアナ
・レッドイグアナ
・ブルーイグアナ
・サバクイグアナ
・コーンヘッドイグアナ
・カメレオンイグアナ

特に「グリーンイグアナ」はペットとして非常に人気があり、一般的にイメージされるイグアナも、グリーンイグアナである場合が多いでしょう。

イグアナはどのような性格?

イグアナの見た目から、攻撃的な性格をイメージする方は多いです。しかしイメージとは一転して、基本的には温厚で繊細な性格をしています。
また、非常に頭が良いことも特徴であり、飼い主を判別するのはもちろん、躾をしたことをしっかりと理解します。

イグアナの値段はどのくらい?

イグアナの値段は種類や大きさによって変化し、通常イグアナが成長するにつれて値段が高くなっていきます。
一般的に、手のひらに乗るくらいの大きさである「ベビー」で約3,000円ほどです。
また、生後半年から1年程度の「ヤング」で約5,000円、成長しきったサイズである「アダルト」で約10,000円が相場となっています。
しかし、希少なイグアナになると値段は一気に跳ね上がります。例えば「アルビノ」や「アザンティック」等の種類では、100,000円を超える個体まで存在するのです。

イグアナの餌は何を与えれば良い?

イグアナは基本的には草食であるため、野菜や果物を主な餌とします。具体的には、大根の葉や小松菜、リンゴ、バナナ等が餌としてピッタリです。
イグアナは色を理解し、鮮やかなものを食べようとする傾向にあるため、いくつかの餌を用意して彩を整えることが大切です。
イグアナ専用の餌も販売されているため、バランスを取る意味でも使用すると良いでしょう。
食事の頻度は1日に1~2度程度で、イグアナの大きさに合わせて量を調整します。

イグアナをペットにする魅力とは?

犬や猫に比べてペットとしてはメジャーではないイグアナですが、他の動物にはない魅力を秘めています。ここでは、イグアナをペットにする魅力についてみていきましょう。

恐竜を想像させる見た目

イグアナの魅力の1つは、ガッシリとし身体に賢そうな顔を備えた、恐竜を想像させる見た目です。サイズも1メートルを超える場合が多く、迫力も十分にあります。
また、グリーンイグアナの場合、鮮やかな緑の体色になり、非常に美しい見た目をしている点も魅力と言えるでしょう。

とても賢い生き物

イグアナは非常に賢い生き物です。そのため、コミュニケーションを繰り返すことで飼い主を識別し、声にも反応するようになります。
また、小さい頃から躾を行うことでしっかりと環境に適合する点も魅力です。

寿命が長い

イグアナは寿命が10~15年近くと、長生きすることも魅力の1つです。そのため一緒に長期間暮らすことができ、その分愛情も深くなるでしょう。
また、飼育環境や食べ物が整っていると20年近く生きることもあります。ちなみに最長で29年も生きたイグアナも報告されています。

大きな声で鳴かない

イグアナは大きな声で鳴かないため、飼育がしやすい動物といえます。
もちろん鳴き声も動物を飼う魅力の1つですが、隣人への配慮を考えると困ってしまう場合もあります。
一方イグアナは大きな鳴き声を上げないため、周りの方の迷惑になりにくくペットを飼う不安材料が1つ減るでしょう。

匂いが苦手な方でも飼育しやすい

イグアナには臭腺がなく汗をかくこともないため、キツイ臭いを出すことはありません。
そのため、動物の匂いが苦手な方であっても比較的飼いやすい動物と言えます。
しかし、当然ですが、食べ残しや糞尿によっての匂いは他の動物と同様に発するため、小まめな掃除は必須です。

イグアナを飼育するのに必要な準備は?

イグアナを飼育する際は、当然ですが迎え入れるための準備も必要です。
そのため、事前に必要な道具を把握して、安心してイグアナをお迎えできるようにしましょう。ここでは、イグアナを飼育する際に準備するべきものを解説します。

ケージ・水槽

イグアナの飼育環境は、体長によって変える必要があります。体長が1メートル超の「アダルト」になると放し飼いをするケースもありますが、それ以下の体長の場合はケージや水槽が必要です。
最初は小さいサイズでも飼育できますが、成長した時のことを考えて120~150センチ程度の大きめのサイズの水槽がおすすめです。
また、イグアナは上から掴まれると驚いてストレスにも繋がるため、横から開くタイプのケージが理想と言えます。

止まり木

野生のイグアナは基本的に木の上で生活を行うため、飼育環境にも止まり木を設置してあげましょう。流木をしっかりと固定して、イグアナが移動できるように組み合わせて設置します。
そうすることで、木の上で動き回って遊べるようになり、ストレスなく生活ができるようになります。

水容器

イグアナは大量の水分を取り、水遊びもするため、水容器を設置しましょう。大きさはイグアナの体が入るくらいが目安です。
中には動いている水しか飲まないイグアナも存在するため、その場合はエアレーションを用いることをオススメします。水は糞が溜まって汚れやすいため、毎日交換することが大切です。

照明器具

イグアナの飼育には、紫外線を放てる照明器具は必須です。紫外線を浴びないと体内でビタミンを作ることができず、疾患の原因となります。
ケージ内には照明が当たる場所と当たらない場所それぞれを作り、日陰と照明の間を自由に移動できる空間にしましょう。

イグアナを飼育する際の注意点も確認しておこう

イグアナを飼育する際の注意点は?
イグアナには数多くの魅力がある一方で、飼育する際は様々な注意点もありますのでしっかり確認しておきましょう。

オス同士の多頭飼いはできない

イグアナのオス同士は多頭買飼いができないため注意が必要です。オスのイグアナは縄張り意識が高い生き物であるため、多頭飼いすると喧嘩を始めてしまうのです。
そのため、もしイグアナを多頭飼いしたい場合はオスとメスの飼育にしましょう。

発情期のオスには注意が必要

イグアナは基本的に温厚で大人しい生き物ですが、発情期には注意が必要です。イグアナは発情期になると気性が荒くなり攻撃的になる傾向があります。
イグアナの爪や牙は非常に鋭く、攻撃されるとケガに繋がる場合もあるため、小さい子供との生活には向かない可能性があります。

温度・湿度の管理を徹底する必要がある

イグアナは低温及び乾燥した環境では生活ができません。そのため1年中イグアナが過ごしやすい環境を提供する必要があります。
具体的には、昼は30度前後、夜は26~27度前後の気温が理想です。
また、湿度は60~80%程度にする必要があるため、乾燥する時期は加湿器などの設備は必須となるでしょう。

まとめ

イグアナを飼う魅力や準備、飼育の注意点等を解説しました。イグアナという動物を飼育するイメージが湧かない人も多いですが、イグアナには他の動物にはない様々な魅力が存在します。
しかし、準備するべきものが多く飼育の注意点も存在するため、迎え入れる前に必ず確認することが大切です。
見た目の迫力があるにもかかわらず、温厚で賢い性格のイグアナをぜひ飼育してみてはいかがでしょうか?

Read More

知る・学ぶ 2021-05-28

ブーム到来で人気沸騰! 爬虫類の魅力と飼育する際の注意点について

犬や猫、小動物は昔からペットとして人気がありますが、最近ではヘビやトカゲ、カメなどの爬虫類を飼う方も増えています。ペットショップやバラエティショップで爬虫類の飼育グッズをよく目にするようになった方も多いのではないでしょうか?

そこで今回は、爬虫類の魅力や爬虫類初心者にもおすすめの人気種、飼育する際の注意点などについてご紹介します。

ヘビやトカゲが自宅に! 爬虫類の魅力とは?

現在、日本では空前のペットブームと呼べるほど、動物を飼育する家庭が増えています。以前まではペットの定番である犬や猫、うさぎ、小鳥などが大部分を占めていましたが、今では「それ、飼えるの?」と思わず驚きの声をあげてしまう動物もペットにされており、爬虫類もその一つです。
爬虫類独特の動きと柄、顔つきに夢中になってしまい、多頭飼いになることも珍しくありません。

爬虫類の性格や動き、顔つきは種類によってさまざま

爬虫類というとクールで無機質なイメージがあるかもしれませんが、性格や動き、顔つきは種類によってさまざまです。
そのため、飼い主の好みに合った個体を選ぶことも、爬虫類を飼う楽しみになります。

名前を呼ばれたら寄ってくる?! 懐く個体も

爬虫類のなかには、人間とスキンシップを取ったり、名前を呼ぶと飼い主さんのもとに寄ってきたりする個体もいるようです。
ここまで信頼関係を築けるようになるには時間がかかりますが、少しずつ馴れてもらうその過程もまた、楽しい時間になります。

一人暮らしでも飼いやすい

小型種であればスペースにさほど余裕がなくても飼育できますし、散歩の必要がないので一人暮らしの方のペットとしてもおすすめです。
餌についても、週に数回与えるだけで済む種類もいるので、家を空ける機会の多い方でも安心ですね。

爬虫類初心者にもおすすめの人気種

爬虫類は非常に種類が多いことでも知られており、いざ「飼ってみたい」と調べてみても、これといった見当がつかないこともあるでしょう。
次に挙げる動物は、比較的飼育しやすい爬虫類とされているので参考にしてみてください。

カメ

頑丈な甲羅とのっそりとした動きが特徴のカメは基本的に穏やかな性格の個体が多く、飼育のしやすさについても群を抜いています。
つぶらな瞳や首を傾ける仕草にもファンは多く、爬虫類が苦手な方でも「カメなら大丈夫」という声も。

そんなカメですが、爬虫類初心者の方であれば小型の「ミシシッピニオイガメ」がおすすめです。
成長しても体長は10cm程度なので大きな水槽は必要なく、餌を与える頻度も週2、3回程度でOK。ただし、水棲のカメなので水槽の水は最低週に1回は取り替えて、常にきれいな住環境を保つ必要があります。

また、名前からわかる通り、ミシシッピニオイガメは危険を察知すると独特のにおいを出します。普段はめったににおいを出すことはありませんが、動物のにおいが苦手な方は飼育自体を避けるか、カメを怒らせるようなことはしないように気をつけましょう。

ヤモリ

「爬虫類といえばヘビやトカゲでしょ!」と考えている方には少々物足りないかもしれませんが、ヤモリは飼育しやすいのでおすすめです。
ヤモリのなかでも特に人気があるのは「ヒョウモントカゲモドキ(レオパードゲッコー)」で、かわいらしい顔とおだやかな性格は幅広い層から人気があります。

飼育ケージも縦横30cmほどのものでいいので、一人暮らしのワンルームアパート・マンションでも十分飼育可能。帰宅後、夜行性のヒョウモントカゲモドキが「おかえり」と顔をのぞかせてくる瞬間は、忙しい毎日の心の支えになるかもしれませんね。
なお、ヒョウモントカゲモドキのなかには人とのスキンシップもできる、人馴れした個体もあるようですが、爬虫類は基本的に「触るペット」ではありません。あくまで観賞して楽しむペットとしてお迎えしましょう。

爬虫類をお迎えするときの注意点

最近では、爬虫類の人気に伴って飼育グッズや医療サービスが充実し、以前よりは飼育しやすい状況になっています。
しかし、犬や猫といった一般的なペットとは異なる点が多々あるので、実際にお迎えするときは次のような点に注意する必要があります。

飼育環境の調整を徹底する

爬虫類のお世話自体はそれほど手間がかかりませんが、温度や湿度の管理など飼育環境の維持には気をつけなければなりません。
また、適温を保つためにファンやヒーターを付ける必要があるため、その分電気代もかかることはしっかり認識しておきましょう。

種類によっては餌代が高くつくことも

種類によっては生き餌が必要となり、餌代が高くなる場合があります。そのため、爬虫類初心者の方の場合は、葉物野菜や人工飼料で飼育できる種類がおすすめです。

ケージはしっかり掃除する

爬虫類を飼うと、においが気になることがあります。爬虫類自体にあまりにおいはありませんが、糞や餌のにおいが強いのでケージ内の掃除は必須です。
適切な掃除の頻度やタイミングは爬虫類の種類にもよるので、この点はお迎えする前にペットショップの方や飼育経験者の方に確認しておきましょう。
掃除してもにおいが気になる場合は、爬虫類専用の消臭スプレーやパウダーを使用するのもおすすめです。

触った後は必ず手洗いを!

爬虫類から人へのサルモネラ菌感染を予防するため、ペットを触った後は必ず手をしっかり洗いましょう。
食中毒を引き起こすサルモネラ菌は爬虫類の常在菌であるため、感染を防ぐには飼い主さん主体で対策をする必要があります。

脱走には要注意!

ここ最近の爬虫類ブームと同時に脱走事案も多くなっています。爬虫類はちょっとした隙間からケージを脱出してしまうことがあるため、お迎えするときはしっかりとした作りのケージを購入し、目を離すときは必ずケージのフタや扉を閉め、施錠しましょう。
脱走してしまった場合、爬虫類の種類によっては人や他の動物に危害を加えてしまう恐れもありますし、現地の生態系を脅かす可能性もあります。

長生きを前提とした飼育を!

爬虫類は寿命が長いことで知られています。例えば、さきほどご紹介したヒョウモントカゲモドキは10年〜15年、ミシシッピニオイガメは30年を優に超えることもあります。爬虫類の寿命は犬や猫と同等か、それ以上とみて間違いないでしょう。
これから爬虫類をお迎えする方は、彼らの長い寿命を見据えてお世話してくださいね。万が一の場合に備えて、爬虫類の里親募集サイトをチェックしたり、預かってくれる方を見つけておいたりすることをおすすめします。

飼えない場合は「爬虫類カフェ」を利用する手も

注意点を一つひとつ確認した結果、お迎えするのが難しい場合もあるでしょう。ここで無理をしてお迎えすれば、後々大きなトラブルにつながりかねません。しかし、がっかりしないでください。お迎えできなくても爬虫類に会える「爬虫類カフェ」があります!

爬虫類カフェは猫カフェと同じく「見て、触れ合える」がコンセプトであり、ドリンクを飲みながらさまざまな爬虫類の動物たちと触れ合えます。
生体を販売している店舗もあるので、何度か通って「この子だ!」と思ったときにお迎えするのも良いですね。もちろん、衝動買いはなしです。

まとめ

爬虫類の魅力や爬虫類初心者にもおすすめの人気種、飼育する際の注意点などについてご紹介しました。
ペットショップ経由でお迎えしたとしても、爬虫類は野生動物であることには変わりありません。まるで小さな恐竜のような姿は神秘的であり、自宅で野生動物の世界を再現できることも爬虫類ファンが増える理由の一つなのでしょう。

しかし、南米やアフリカなど、爬虫類が本来生息している自然環境を作り出して維持するのは想像以上に大変です。爬虫類をお迎えするときは、こうした点をよく考えた上で決断するようにしましょう。

Read More

楽しむ 2020-04-14

初心者でも飼いやすい! 少し変わった爬虫類3選

最近は「エキゾチックアニマル」といった犬猫以外のペットも人気が出てきており、なかには爬虫類が気になっているという方も少なくありません。
しかし、珍しいペットを飼ってみたいけれど、飼育が難しいのではないかとなかなか手が出せない方もいらっしゃることと思います。

そこで、今回は初心者の方でも飼いやすい、少し変わったトカゲやカメなどのオススメ爬虫類を3つご紹介します。

トカゲではない?! ヒョウモントカゲモドキ

「ヒョウモントカゲモドキ」は、名前にトカゲとついていますが実はヤモリの仲間で、別名「レオパードゲッコー」、日本では略して「レオパ」という名前で親しまれています。
全長は約20~25㎝、寿命は約15~20年となり、体色や模様のバリエーションが豊富かつ美しいのが魅力の1つとなっています。

ヒョウモントカゲモドキは何よりも爬虫類飼育における、高いハードルを気にすることなく飼育ができる、飼いやすさが最大のポイントです。夜行性なので、爬虫類によく必要とされる病気予防用の紫外線ライトや、体温を上げる用のバスキングライトなどは特別なくても飼えます。

ただし適温は室温26~32度なので、必要ならばパネルヒーターを用意してあげましょう。また、ヒョウモントカゲモドキは昆虫食ではありますが、人工飼料もあるので毎日虫を用意しなくても問題なく安心して迎えられます。
さらに大人しく丈夫で人にもよく馴れ、大きなケージも必要ないのでとても飼いやすい種類なのです。

なんでもよく食べる! フトアゴヒゲトカゲ

「フトアゴヒゲトカゲ」はいかつい見た目をしていますがそのトゲは柔らかく、表情にはどこか愛嬌もあります。
全長は約40~50㎝、寿命は約10~15年となり、少し大型ですが性格は温和で、肩に乗せるなどスキンシップもとりやすい種類です。本来は砂漠に生息する種類なので、比較的丈夫で飼いやすいのが魅力です。

飼育用品としてはヒョウモントカゲモドキとは少し違い、紫外線ライトやバスキングライトなどが必要になります。
また、フトアゴヒゲトカゲは木登りが好きなので、流木などを一緒に入れると良いでしょう。ケージ内がオシャレにもなるのでオススメです。

さらに、フトアゴヒゲトカゲは雑食性なので何でもよく食べるのが飼いやすいといわれる理由の一つでもあります。エサは昆虫や野菜、人工飼料など成長に合わせてあげていきましょう。

寿命30年以上の個体も?! カブトニオイガメ

カメは、一言でカメといってもウミガメやリクガメなど種類は様々ですよね。そのなかでも、「カブトニオイガメ」は川の中と陸を生活の場にしている種類で、自然界では流木などの隠れやすい環境で暮らしています。
全長は約15〜20㎝、寿命は約25~30年以上といわれており、尖った甲羅や可愛い模様が人気で観賞価値も高いとされています。

カブトニオイガメは小型の水棲ガメなので、60㎝程の水槽に泳ぎ回れる水場と休憩スペースの陸場を用意してあげましょう。よくエサを食べ、よく水を汚しますが、ろ過フィルターがあれば頻繁に水を換えなくても問題ありません。また、エサを与え続けることで少しずつ人に慣れてくれるのもカブトニオイガメの魅力的なポイントです。

なお、エサは人工飼料をバランスよく与えればOKです。さらに、時々太陽の下で日光浴をさせると良いでしょう。ただし、脱走にはくれぐれも気をつけてくださいね。

まとめ

爬虫類初心者の方でも飼いやすいオススメのペットをご紹介しました。
犬や猫に比べて、爬虫類には飼育が難しいイメージがありますが、なかには丈夫な種類も多く、道具を揃えてあげれば問題なく飼えるものもいます。
最後まで責任を持って飼育するという責任感を持って、しっかり準備をしていれば大丈夫です。

今回ご紹介したオススメのペットを参考にして、魅力的な爬虫類の世界へ足を踏み出してみてはいかがでしょうか?

Read More

楽しむ 2019-05-23

爬虫類を飼ってみよう! オススメの動物3選

日本でペットとして飼育する動物は多種多様に存在していますが、カメレオンなどの爬虫類は昔から根強い人気を誇っています。爬虫類のちょっと変わった可愛らしい見た目に魅力を感じて飼う方が多いようです。

そこで今回は、ペットとしてオススメの爬虫類を3つご紹介いたします。

長生きで実は人懐っこい?! カメ

爬虫類の中でも長生きなことで知られているカメは、ペットショップやホームセンターなどで手に入りやすく、飼育もしやすい動物として親しまれています。

現在は多くの種類のカメが販売されていますが、特に「クサガメ(ゼニガメ)」や「イシガメ」、「セマルハコガメ」などが人気のようです。

カメは実は人懐っこいため、慣れてくると飼い主の元へ向かってきてくれることもある可愛いらしい一面があります。

一方で、カメは意外に動きが素早い動物ですので、脱走して外へ逃げてしまわないように注意し、カメを触ったあとは必ず手を石鹸でよく洗いましょう。 また、カメは排泄などで水を汚しやすいため水槽のこまめな掃除も大切です。

さらに、長寿なこと知られているカメは種類によっては30年以上生きます。長生きなカメを最後まで責任を持って飼育する意識を持ち、途中で捨てたりするのは絶対にやめましょう。

現代に生きる優しい恐竜?! イグアナ

まるで現代に生きる恐竜のような姿のイグアナも爬虫類のペットとして人気の動物です。

イグアナは怖そうな見た目に反して性格がおとなしく、温厚な性格をしていることで多くの人々から親しまれています。また、十分なスペースが確保できる場合は室内で放し飼いすることも可能ですし、しつけすればトイレも覚えられる動物です。

イグアナの中でも、「グリーンイグアナ」という種類は特に飼育しやすいといわれ、主に野菜や果物を食べるため昆虫を餌として用意することに抵抗がある方から人気のようです。

そのほかには、「マダガスカルミツメイグアナ」や「サバクイグアナ」という種類が飼育しやすいことで知られています。

長く伸びる舌が個性的なカメレオン!

カメレオンは環境に合わせて体の色が変わり、獲物を捕らえるために長く伸びる舌を持つなど、爬虫類の中でも特に変わった動物ですよね。

そんな個性的な特徴を持つカメレオンですが、一方で飼育が難しい生きものとしても知られています。

カメレオンはとても繊細なため、1つのケージに複数の個体を入れるのはもちろん、ガラスに映った自分の姿を見るだけでもストレスを感じるそうです。

また、飼育する環境の温度や湿度設定、餌やりなどもほかの動物に比べると条件が難しいためしっかりとした知識が必要です。飼育前にしっかりと勉強をして予備知識をつけておきましょう。

カメレオンの中では、「エボシカメレオン」や「パンサーカメレオン」という種類が比較的飼育しやすいといわれています。

まとめ

ペットとしてオススメの爬虫類を3つご紹介いたしました。

カメレオンやイグアナは珍しいペットとして人気がありますが、カメも飼育しやすく人懐っこいためオススメです。ペットの飼育を検討している方は、犬や猫に加えて今回ご紹介した爬虫類もぜひ候補に加えてみてはいかがでしょうか?

また、爬虫類を飼育する際は、病院によっては爬虫類を診察できない場合がありますので、自宅の近くの動物病院でしっかり検査できるかも事前に確認しておきましょう。

Posts List